SANADA&EVILの全勝記録は静岡でストップするか?
SANADA&EVILの全勝記録は静岡でストップするか?
新日本プロレスで今、最も輝いているタッグチームは「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」SANADA選手&EVIL選手のタッグチームなのかもしれない。
「ワールドタッグリーグ2019」がスタートすると破竹の勢いで連勝を重ね、現在は6連勝。
チームとしては2017、2018年と「ワールドタッグリーグ」を連覇しているだけあって、勢いと実力に円熟味まで加わった今大会で最も完成度の高いチームだと言っても過言ではないのかもしれない。
ただし、だ。
精密なコンピュータほど野生や計算できないほど相手に苦汁を舐めさせられるケースがある。
SANADA選手&EVIL選手が最も注意すべきなのは静岡で激突する矢野通選手&コルト・カバナ選手である。ここは間違いない。
矢野通選手が昨年から新日本プロレスで重ねてきたトップ選手からの白星は追随を許さない。
そして、プロレスIQで世界一とも言える矢野通選手の横に並び同等の動きを見せるコルト・カバナ選手については実力、パフォーマンス共に非の付け所がないレスラーだ。
SANADA選手&EVIL選手にとっての鬼門。それが静岡大会。矢野通選手&コルト・カバナ選手との一戦なのだ。
新日本プロレスの宝
矢野通選手の前に矢野通選手なし。矢野通選手の後に矢野通選手なし。
アマチュアレスリングで鍛え上げ、磨き上げられた美技を持ちつつも、試合で披露するケースはかなりレア。それどころかいわゆるラリアットを繰り出しただけで、会場がドカンと沸く。
これが矢野通選手の恐ろしさなのである。
よくよく考えてみよう。相手が“令和メーカー”オカダ・カズチカ選手であれ“制御不能なカリスマ”内藤哲也選手であれ、“新日本プロレスのエース 100年に一人の逸材”棚橋弘至選手であれ。誰と対峙しても最初のコールは10対0。
この時点でペースは狂わされるはずだ。そこからは持ち前のIQを活かした“省エネ殺法”で適宜相手にダメージを与えていく。それも的確にピンポイントで。
更にはレフリーの目を盗むテクニックに長けている。コーナーマット外しなど露骨な反則で「コラ!」もという布石を作った後に、肝心なところは全て見せない。
そして、矢野通選手の才能である体格を活かした丸め込みで3カウントを奪う。その際のタイミングも非常に見事である。
例えば、真壁刀義選手や石井智宏選手が一撃を見舞った流れで丸め込む、などである。
今回の「ワールドタッグリーグ2019」ではここにコルト・カバナ選手のスーパーマンが加わっている。
相手レスラーからすれば、気を抜いたらあっという間に3カウントを奪われている。試合後に相手レスラーが「オーマイガー」という表情を浮かべているのもそういった悔しさに溢れてのことだろう。
プロレスで大切なことを体現している
「頭から落とすだけがプロレスじゃない」
SANADA選手の言葉が有名だがら近年の矢野通選手を見ていると、唯一無二の個性と磨き抜いたテクニックさえあれば、そんな危険なことしなくてもよいというのが伝わってくるようだ。
そして、2018年は飯伏幸太選手。2019年は内藤哲也選手、ジェイ・ホワイト選手が矢野通選手の前に「G1クライマックス」で敗れ去った。
「ワールドタッグリーグ2019」全勝記録を止めるのは矢野通選手とコルト・カバナ選手のコラボレーションである可能性が限りなく高いと僕は思っている。
優勝候補をシングルマッチで次々と破ってきた男が目を光らせているのは、優勝候補から勝利を掴み「美味しい瞬間を勝ち取ること」だけなのだ。
ダークネス・スカル
最後に連勝を重ねているSANADA選手&EVIL選手についても触れてみたい。
現、「IWGPタッグ王者」である“G.o.D”ことタマ・トンガ選手&タンガ・ロア選手やバットラック・ファレ選手、チェーズ・オーエンズ組を破るなどすでに「バレットクラブ」は制圧状態にある。
ここからはVS「鈴木軍」、VS「CHAOG」に入ってくる。
矢野通選手&コルト・カバナ選手の次はタイチ選手&ザック・セイバーJr.選手のタッグチームが控えているのだ。
ただし、「ワールドタッグリーグ2019」を全勝で制覇することである意味で違った道が見えてくるのも事実だ。
タッグチームとして向かうところ敵なし。今度こそ、2020年以降はシングルプレイヤーとして本格的に東京ドームを見据える時が近づいてきているのだ。
もしも全勝で「ワールドタッグリーグ2019」を制覇し、イッテンヨンで「IWGPタッグ」のベルトを戴冠した場合には、イッテンゴでスペシャルシングルマッチSANADA選手VSEVIL選手を組んでも面白いかもしれない。
夏。SANADA選手はEVIL選手に敗れた。あの時から力関係はどう変化してきているのか。
共に目指すシングルベルトは「IWGPヘビー級」のみ。そのための前哨バトルが勃発する可能性はゼロだとも言い切れないのだ。
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