新日本プロレスに秋男・SANADAが誕生する

新日本プロレスに秋男・SANADAが誕生する。

「愛してるって最近、言わなくなったのは。本当にあなたを愛しはじめたから。瞳のーー」

ということで、ゴスペラーズさんの「ひとり」からスタートしてみました。

今日の主役はSANADA選手です。パートナーであるEVIL選手が“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”から離反し、早くも2ヶ月。

あのエックスデーは、タッグパートナーとして「ワールドタッグリーグ」を連覇、「IWGPタッグ」を2度戴冠した名チームの別れでもあありました。

EVIL選手と別れ「ひとり」になったSANADA選手だが、ここ数年の彼と比較すると少しだけブレーキを踏んでいるよう。

そう。まるで、この秋に全ての照準を合わせて調整していたのではないかと僕は思っています。

2018年の開口から徐々に雄弁になっていたSANADA選手でしたが、最近は再びノーコメントに突入。来るべき時のために再び沈黙を貫いています。

SANADA選手の狙いは一つ。自分の因縁あさからぬ相手を倒し、優勝決定戦へ進出すること。

 

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内藤哲也と天才

「G1クライマックス30」のBブロックはSANADA選手、内藤哲也選手だけでなくEVIL選手を含めると、“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”のヘビー級が3人が集まるブロックとなっています。

これって以前であれば、絶対に無い組み合わせだったなと。“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”の同ユニットはマックスでも2人まで。鷹木信悟選手の加入前もここまで偏ることはありませんでした。

SANADA選手が内藤哲也選手と『G1クライマックス』えぶつかるのは約2年ぶり2度目。

「G1 CLIMAX 28 2018年8月8日 神奈川・横浜文化体育館 第10試合 「G1 CLIMAX 28」Bブロック公式戦 内藤哲也 VS SANADA」。内藤哲也選手が勝利を納めています。

今この試合を見てみると、SANADA選手がモヒカンだったり、EVIL選手が高橋ヒロム選手のジャケットを持って試合後に登場するなど、あの頃の“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”が非常に懐かしく思います。

もうこの光景は二度と見られないのよね...。そんな感傷に浸りつつ、ちょっとだけこの2人について考えてみましょう。

内藤「数年前までのSANADAだったら、こんなに追い込まれることはなかったでしょう。もっと余裕で決着ついてたでしょう。手強い相手でしたよ。さすが、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのメンバーっすね。まぁ、頻繁に戦うことはないにせよ、また近い将来、戦う時が来るでしょう。その時はさぁ……まぁ今日も余裕はなかったけどね、これ以上に余裕のない戦いになるでしょう。いいんじゃない? そのSANADAを余裕で倒せるぐらい、同じユニット内だけど、お互い刺激し合って、もっと高いレベルに持っていきたいっすね。その結果、今以上のロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが出来上がるでしょう。そして、我々ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンがさらにプロレスファンの皆様を喜ばせることになるでしょう。まぁ他力本願ではありますが、一応、俺も残ったのかな? 最終日まで残ったのかな? まぁ自力で何とかなる話ではないけど、おそらく皆様も望んでるでしょう。この夏、いや今年の夏も、最高のクライマックスを、俺が皆様にお届けしますよ。楽しみに、待っててください。ではでは、今年の『G1 CLIMAX』も、残すところあと3大会。次は皆様、日本武道館で、またお会いしましょう。アスタ・ビエルネス! アディオス!」

出典:新日本プロレス

当時、真田聖也の時代であればここまで追い詰められることはなかったと内藤哲也選手は語っています。そして、また近い将来...と語っていたのが2年の時を経て実現しました。

僕は今こう思っています。EVIL選手が離反する一つのキッカケと推測されている“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”のヘビー級序列問題。4位がEVIL選手で間違いありませんが、ではSANADA選手は何位だったのか?と。

 

ベルトなしでも輝く男

当時を振り返ると、内藤哲也選手は「IWGPヘビー級&インターコンチネンタル」のダブルチャンピオン。鷹木信悟選手は「NEVER無差別級&6人タッグ」の二冠王。

SANADA選手は無冠。EVIL選手は「NEVER6人タッグ」王者でした。

「IWGPタッグ」を落として以降、SANADA選手はタイトルから遠ざかっています。2019年2月23日にGODに敗れて以来なので実に2年間は一度もベルトを巻いていないことになるのです。

ただ、ここからSANADA選手はシングルプレイヤーとして完全覚醒。オカダ・カズチカ選手からもライバル認定を受けたことで、「IWGPヘビー級」に最も近い男として、その存在感をアピールしていきます。覚醒した天才。進化したコールドスカルはベルトなしでも十分すぎるほどの輝きを持っていました。

そう。ある意味で序列では2位だったのではないか。と僕は思っています。※プロレスラーという性質上、内藤哲也選手が自分を1位以外で考えるはずはないので

他のベルトに浮気はしないと「IWGPヘビー」一本に気持ちを固めているものの、求められればブリティッシュヘビーも戦うし、タッグは別腹とばかりに「NEVERの中で6人タッグが一番好きです」と言っちゃうあたり、天才の考えは読めません。

ただ、これだけは間違いないのは今回の優勝を間違いなく狙っていることでしょう。

 

EVILに先を越された

これは僕が何度も書いていたのことなのですが、EVIL&SANADAはいつしかSANADA&EVILに呼ばれ方が変わりました。途中から序列が逆転したのです。

これは、新日本プロレスのヤングライオンとして育ったEVIL選手が新日本プロレスに門前払いされ、全日本プロレス(武藤敬司時代)で誕生した男に完敗したことを意味していました。

特にSANADA選手の場合はマイクで支持率を上げるということがないので、単純にリングの実力で負けたということになります。

闇の王が更に深淵へと足を踏み入れた大きな要因の一つにSANADA選手へのライバル心もあると思っています。

新日本プロレスのモテ男さんは実はオカダ・カズチカ選手だけじゃなく、EVIL選手とのライバル関係も紡がれていたのです。

そんなEVIL選手は“バレットクラブ”へ移籍後、いきなり当時を振り返ると、内藤哲也選手は「IWGPヘビー級&インターコンチネンタル」のダブルチャンピオンに輝きました。

反則介入があろうとなかろうと結果的に新日本プロレスの至宝を手に入れたのです。「お前それでいいのかよ?」と確実に思っていると思いますが、「IWGPヘビー級選手権試合」がはじまる前の歴代チャンピオン映像に入ったのは確かな事実です。

何が何でも結果を残したEVIL選手と今回の「G1クライマックス」でSANADA選手は激突します。この試合が2人の間に何を生むのでしょうか。

2人が対峙するのは、2020年10月17。東京・両国国技館。大きすぎるほどの意味がある試合になることは間違いありません。

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