KENTAのAEW乱入劇!「不戦の約定解かれ申した」

KENTAのAEW乱入劇をTwitterで見た瞬間、『バジリスク〜甲賀忍法帖〜』の「不戦の約定解かれ申した」というセリフを思い出した。

2021年2月4日。いよいよ、新日本プロレスが大きすぎる一歩を踏み出した日になったと思う。

キッカケを作ったのはKENTA選手だ。

プロレスリング・ノアから海を渡りWWEへ。そして、2019年に新日本プロレスへと参戦。

移籍当初こそ、肩の怪我の影響やリズムの問題なのか新日本プロレスにアジャストできていない印象があった。

ただ、盟友の柴田勝頼選手が解説席で見守る目の前で“バレットクラブ”入りを表明して以降、明らかに流れが変わった。

ヒールになり、エグい打撃と相手にペースを握らせないテクニックがベストマッチ。更にはリング上で相手を小馬鹿しつつ、観客までを煽るのだから手がつけられない。

そして、バックステージではKENTA劇場がスタート。新日本プロレスワールドのカメラマンと謎の絆が出来上がったり、高橋裕二郎選手が登場したりと独自の世界観を作り上げていった。

極めつけが2020年のイッテンゴ。“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”の内藤哲也選手が「IWGPヘビー級&IWGPインターコンチネンタル王者」に輝いた内藤哲也選手を襲撃した大事件だろう。

当日に「NEVER無差別級王者」から転落したにも関わらず、メインイベント後に乱入。“令和のテロリスト”と呼ばれ、近年の新日本プロレス史に残る大ブーイングを浴びた。

そんなKENTA選手がとんでもないことをやらかした。AEWへの乱入、ジョン・モクスリー選手を襲撃。さらには元新日本プロレスのケニー・オメガ選手に放送禁止用語を浴びせたのだ。

 

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逆襲の男が夢を魅せる

2020年11月7日、“現NEVER無差別級王者”棚橋弘至選手と「IWGP USヘビー級王座挑戦権利証争奪戦」を戦ったKENTA選手。

東京ドームで試合がしたいという確固たる“鉄の意思”を持った逸材との好勝負を制した後にこう語っている。

まあ、でも、棚橋、今シリーズやって、今の歳の棚橋と今の歳の俺で、お互いこの歳でやって。もちろん、10年前、15年前、そこでやってたら……っていう人もいるかもしれないけど、でも、やっぱり今の棚橋と今の俺でやれたことに、おもしれえなって思うし。いつだったかな? 昔、俺がWWEっていう団体にいた時、台湾への遠征があって、その時になんかの撮影で棚橋も台湾に来てて、こっちもこっちで中邑真輔、ASUKAがいて、試合が終わって『食事でも行きましょうか』みたいな感じになって。棚橋弘至、中邑真輔、ASUKA、自分で輝いてる人たちを見て、なんかその中に入っていけない自分がいたんだよね、あん時。それが凄い悔しくて、情けなくて。もう一回、このままで終わってたまるかって、ずっと……まああれからじゃないけど、またあれでさらに気持ちを強くしてここまで来て、輝いてるかどうか、それは人が決めることだからわからないけど、少なくとも俺は今やれてることに充実感があるし、リングに上がるのが凄く楽しいし、それでいいんじゃないかなって。今、もう一回、あの会があったとしても、今の俺だったら胸を張って、そこに入って行ける。そういうこと。まあ、結局、今シリーズ通して、俺が何が言いたかったかって言うと、人生最後に笑えばそれでいいじゃんってこと」

出典:新日本プロレス

輝いている人たちの中に囲まれる中で、自分だけが疎外感を抱くことはままある。

WWEという世界一の団体にたどり着いてもそういったコンプレックスは消えないのだ。ただ、新天地で自分の立ち位置を見つけたKENTA選手は胸を張れるようになった。

周りからの目以上に、自分の気持ちが変化したのだと僕は思う。

「人生最後に笑えばそれでいいじゃん」

辛いことも楽しいこともあるのが人生。最後に笑うために僕たちは生きているのかもしれない。

 

ここからの新日本プロレス

KENTA選手のAEW乱入劇が「IWGP USヘビー級選手権試合」を盛り上げるための一手で終わるわけがない。

でなければ、次のシリーズでタイトルマッチが決まっているにも関わらず、わざわざ敵の総本山に討ち入りする理由がない。

KENTA選手は“バレットクラブ”のTシャツを中に着て、ケニー・オメガ選手との too sweetを拒絶した。

タイトルマッチを焦らしに焦らした“ジョンモク”への挨拶と“海賊版”バレットクラブを率いる男への宣戦布告が今回の襲撃事件のテーマだったように思う。

これが人の道を外れた男からKENTA選手に与えられたミッションだったのだ。ジェイ・ホワイト選手の空白の1ヶ月についてはまた改めて書くが、間違いなくこの流れのキーマンとして登場するに違いない。

KENTA選手がIWGP USヘビー級王者に輝いた瞬間。襲撃を続けてきたテロリストが逆に襲撃を受ける可能性は非常に高い。

 

神が本気モードに

さて。KENTA選手について書いてきたが、もう一人ノリノリな男がいるので最後に初回したい。現在の“二冠王”飯伏幸太選手が今朝5時頃、以下のツイートを投稿した。

2021年。明らかに新日本プロレスは動き始めている。その動向を決して見逃してはいけない。

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