KENTAと太二と裕二!「NEVER6」の物語を追う
KENTAと太二と裕二!「NEVER6」の物語を追う。
今、新日本プロレスで最もエモーショナルなベルト「NEVER無差別6人タッグ」が再び動き出した。
先日、新日本プロレスは「Road to レスリングどんたく 2021」の対戦カードを発表。2021年4月20日の後楽園ホール大会で、“CHAOS”石井智宏選手、後藤洋央紀選手、YOSHI-HASHI選手が保有する「NEVER無差別級6人タッグ」のベルトにKENTA選手、石森太二選手、高橋裕二郎選手の挑戦が決定した。
現在、王者チームは3度の防衛に成功。過去の歴代最多防衛数が、真壁刀義選手、矢野通選手、田口隆祐選手の4なので、次の勝利でトップタイの記録となる。
また、短期で動く印象のあったベルトだが、8ヶ月の長期政権を築くことにも成功している。
「NEVER無差別6人タッグ」を巻くべくして巻いた3人。タッグとして熟成された“CHAOS”の前に現れた新しい刺客は、油断も隙もない曲者3人だった。
新日本プロレスで最もエモーショナルなベルトを懸けた新しい戦いは既にはじまっている。
今日はチャレンジャーチームの目線で、書いていきたい。
CHAOS&棚橋とのイリミネーション戦は、BULLET CLUBが一人残りで勝利!
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) 2021年4月10日
試合後、KENTAは“棒ちゃん”を携えて、YOSHI-HASHIを挑発!
「NEVERの6人タッグのあのベルト。俺と太二と裕二で、いただいちゃうよ」
4.10横浜大会のコメント全文は
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純恋歌、桜、そして棒
2021年4月11日、新日本プロレスは横浜武道館大会のセミファイナルで事件が起こった。
今回のイルミネーションマッチにオーバー・ザ・トップロープが適用されていた。
端的に言えば、トップロープを跨いだ状態でリング外に落ちるとその選手は失格になる。
3カウントやタップアウトよりも明らかに効率的に相手の人数を減らすことができるため、オーバー・ザ・トップロープを狙う展開が目まぐるしく繰り広げられる。
この日も棚橋弘至選手が外道選手に対してテキサスクローバーホールド(GTO)を炸裂させたり、石森太二選手が後藤洋央紀選手を横入り式エビ固めで丸め込んだ以外は、全てオーバー・ザ・トップロープでの失格となっていた。
事件は試合終盤に起こった。
YOSHI-HASHI選手のスライディングキックで場外に転落し、失格になったかと思われたKENTA選手だったが、棒ちゃんが身を呈してKENTA選手を落下から守るというサプライズが起こった。
以前も椅子に乗ってオーバー・ザ・トップロープを免れたレスラーや他のレスラーの上に着地して、難を逃れたケースがあったのでルール上はセーフ(のはず)。
最愛の人(棒)の献身を受け、KENTA選手はYOSHI-HASHI選手をオーバー・ザ・トップロープで場外に転落させ、この日の勝利を手にした。
恋人のためなら、危険なことでもできる。
いや、愛している人のためにしかこんなことはできない。
先日いきなり発生した倦怠期を乗り越えて、2人の純恋歌は続く。※シングルマッチにも期待大だ。
KENTA「いやあ、もう!(と言いながら棒に熱い口づけ)。(棒に向かって)ありがとう。君の、いやまさか、マジで棒ちゃん、助けてくれたんだ。ありがとう。(棒をきつく抱きしめながら)でも、人前でもなんでも、お前は一生、俺の……女。(TVカメラに向かって)見た? 見た? 棒ちゃんのヘルプ見た? これだよ。こんな活躍した、あのブスの時? 見たことある? なんにもしてない。ただ置かれて。誰かが送ってきた昔のを見たらこんなに振り回しちゃって。(棒に向かって)ねえ、あれ目回ったよね? 大丈夫だった、あれ? あんなのが、棒をあんなに振り回す時代が、振り回すことがカッコいいとされる時代に俺たちいた? いなかったよ。そんな時代なかったよ。
いつの時代だって、棒を振り回したらダサいんだから。おかしいだろ。ちょっ、ちょっと待ってよ。見ただろ、今日の。(声色を変えて棒がしゃべっているように)アイツマジデブス。(自分の声に戻し、棒に向かって)ねえ! 本当にあれ嫌だね。思い出したくないね。このままあいつの、なんか自分のものみたいな感じで、いつまでも獲ってる、着けてる、身にまとってるあのNEVERの6人タッグのあのベルト。俺と太二と裕二で、いただいちゃうよ、あれも。丸裸にしてやるよ、あいつ。(棒に向かって)ね? (声色を変えて棒がしゃべっているように)アイツマジデブス。(声色を戻し、うなずくように)ねえ! 結局、今日、俺が何が言いたいかって言うと、YOSHI-HASHI、コメントの時、いちいち『オイ! オイ!』って、オイオイ言い過ぎってこと!」
ジュニア史上主義
この日、石森太二選手は後藤洋央紀選手から3カウントを奪った。
前回はKENTA選手の棒で後藤洋央紀選手がノックアウト状態のところにブラッディクロスを見舞ったが、今回は技ありの横入り式エビ固めだ。
ジュニアがヘビーから3カウントを奪う。これだけで、ファンは大きく湧く。
この日も「マジか!?」となったし、「大丈夫か!?後藤さん!」叫ばずにはいられなかった。
ただ、そんなヘビーとの対決以上に、石森太二選手はジュニアを見ている。
バックステージでは常に、エル・デスペラード選手へメッセージを発信し、「俺はいつでも行くぞ?」と時を待っている印象だ。
目指すは、「IWGPジュニア」と「NEVER6」の二冠王。石森太二選手は常時臨戦態勢だ。
俺たちの高橋裕二郎
先日、石井智宏選手は“バレットクラブ”側に要求を出していた。
石井「(※NEVER6人タッグ・ベルトを示して)やりてぇんだろ? もちろんやってやるよ。だけど、BULLET CLUBに一個だけ聞きてぇことがあるんだ。オイ、メンバーに裕二郎入れていいのか、裕二郎? 裕二郎だぞ? 取れる可能性がグーンと低くなる裕二郎。もう一回メンバー考えてこい!」
石井智宏選手は無駄なことをバックステージでは話さない。
必要な時に必要なことしか言わない。
そんな石井智宏選手が高橋裕二郎選手を名出しにして、「メンバーの再考」を提案した。これは“俺たち”の高橋裕二郎に対する、宣戦布告であり、お前はこんなことを言われてどう返してくるのか?というメッセージと見て間違いない。
元“CHAOS”という見方でも注目が集まる2人の対決。直近の借りを返す意味でも2人の対決から目を離すわけにはいかない。
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