オカダ・カズチカの主張と「IWGP世界ヘビー級ベルト」

オカダ・カズチカの主張と「IWGP世界ヘビー級ベルト」について書いていきたい。

2021年6月5日、新日本プロレス公式スマホサイトでオカダ・カズチカ選手の独占インタビューが公開された。

明日、6月7日の大阪城ホールで“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”鷹木信悟選手と「第3代IWGP世界ヘビー級王座決定戦」を戦う“レインメーカー”の胸中に浮かんでいる気持ちとは。

2020年1月5日に内藤哲也選手に敗れてから一度もベルトを巻いていない事態について触れられることこそなかったが、非常に刺激的なメッセージが並んでいた。

まずは、「IWGP世界ヘビー級王座」への所感についてだ。

オカダ・カズチカ選手は歴史と伝統を重んじる新日本プロレスに現れた新時代を象徴するスターだ。

カッコよくて、オシャレでデカくて、動ける。それでいて誰よりも強い。まさに現代プロレスの象徴。

“レインメーカー”一強自体とも言われた2010年代後半と比較すると今の状況は大きく変化した。

オカダ・カズチカ選手は新日本プロレスが「やってはいけないこと1位と2位」という言葉を使い、2020年の新日本プロレスを切った。

 

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内藤哲也とEVIL

まさにその通り...としか言えないのが、二冠戦に対する言葉だった。

内藤哲也選手と“キング・オブ・ダークネス”EVIL選手が神宮大会で激突し、花火がぶち上がったことくらいしか記憶があまりない。

内藤哲也選手VSKENTA選手、EVIL選手VS高橋ヒロム選手、飯伏幸太選手VSジェイ・ホワイト選手など好勝負はあったが“二冠戦”とい意味で何かプラスアルファがあった印象はなかった。

※飯伏幸太選手とエル・デスペラード選手の試合はエクストラステージ感があるので(旗揚げ記念日に実現した二冠王対決なので)

オカダ・カズチカ選手はこう語っている。

オカダ まあ、一概に「二冠がダメ」ってわけではないと思うんですよ。やっぱり、世の中がこういうふうになってしまったので、なかなか印象に残るものも少なくなってきたのかもしれないですし。

――たしかに大会の中止期間や入場制限、声援禁止など、これまでと試合のシチュエーションも異なる部分もありましたが。

オカダ でも、二冠は新日本プロレスの49年の歴史の中で一番やってはいけないこと、いや、二番目かな……。二番目にやってはいけないことを、やってしまったんではないかなと思いますね。

――自分がその状況を変えたいという気持ちが強かった?

オカダ そうですね。ボクもいろんな“IWGPヘビーの戦い”をやってきたという自負があったので。最初に二冠王座戦をするか、投票を提案したのも自分ですし、そもそもボクが負けたことで二冠にしてしまったわけで……。

――20年の1.5東京ドームで、IWGPヘビー級王者のオカダ選手はIWGPインターコンチネンタル王者の内藤選手との二冠王座戦に惜敗。内藤選手が史上初の二冠王者に君臨しました。

オカダ だからこそ、現状を直すのがボクの使命なのかなと思ってました。

出典:新日本プロレス公式

 

統一について

オカダ・カズチカ選手は「IWGP世界ヘビー級ベルト」についてかなり否定的な意見を取ってきた。

破天荒で規格外な道を歩んできた“レインメーカー”ではあるが、その本流にあるのは歴史へのリスペクトだ。古地図を見るのも大好きなのもそういった背景があるのだと思う。

現在、新日本プロレス公式サイトでは「IWGP世界ヘビー級ベルト」の欄を見ると「IWGPヘビー」、「IWGPインターコンチネンタル」の歴代王者も並列されている。

飯伏幸太選手の主張とも少し異なる形でカウントされていることも事実してある(ダブル王者としての◯◯代としてのカウントも引き継ぐ)。

オカダ・カズチカ選手がチャンピオンとなったことで、少し変化があるという見方もできる。

――新日本プロレスは3月1日に二本のベルトの歴史を継承したIWGP世界ヘビーの新設を発表。その後、飯伏選手が初代IWGP世界ヘビー級王者に認定されました。あのときの思いというのは?

オカダ そのベルト統一というのが、“やってはいけないことの一位”だと思いますね。せっかく昔から紡がれてきた歴史がなくなってしまったわけですから。やっぱり、IWGPの初代といえばアントニオ猪木さんだと思いますし、そこから続いてきたからこそ、意味があると思うので。

――新日本の創設者である猪木さんを起点とした、由緒正しい歴史というか。

オカダ それを二つあったベルトを急に一つにして、「世界ヘビーにしました、初代王者は飯伏幸太です」っていうのは、レスラーもファンもみんな、納得できないことだったんじゃないかなと思いますね。

出典:新日本プロレス公式

ニュージャパンカップで鷹木信悟選手に敗れてはしまったものの、既に気持ちを切り替え「IWGP世界ヘビー級ベルト」を輝かせる方向にマインドをシフトしていた。

 

雨でベルトの呪縛を解く

「IWGP世界ヘビー級」ベルトには何かが取り憑いてるのではないか。

これは言葉にこそしなかったが、なんとなく感じていたところだった。

「IWGPインターコンチネンタル」は中邑真輔選手の魔法が解けていないベルト。なので、こっちの可能性はない。

ただ、「IWGPヘビー級ベルト」は多くのレスラーたちの気持ちが詰まりまくっている。

色んな想いが篭りまくっている。

暗黒騎士からパラディンへ。新しいベルトを輝かせるのはオカダ・カズチカ選手しかいない。

オカダ 「IWGP世界ヘビーには何か憑いてるんじゃないか?」って思いますよね。初代王者がいきなり負け、二代目は首をケガして返上で、ベルト自体に悪いものが憑いてんじゃないかっていう……(笑)。ボクはそれが“IWGPの呪い”なのかなって。いろんな人たちの思いが詰まったものを封印してしまったわけですから。

――IWGP世界ヘビーは呪いのベルトになってしまっていると。

オカダ そういう呪いを止められるのは、自分しかいないなと。ボクがIWGPヘビーの戦いをシッカリやってきたからこそ、ベルトを獲ったらIWGPの呪いも解けて、世界ヘビーを輝かすことができるというか。

出典:新日本プロレス公式

明日の対鷹木信悟選手の結果いかんで新日本プロレスの図式が大きく入れ替わる。

鷹木信悟選手が勝利した場合、群雄割拠の時代へ突入する新日本プロレスも気になるところではあるが、個人的にはオカダ・カズチカ選手を応援する形で観戦したいと思う。

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