金の雨が夢のように降る。因縁の向こう側にいた二人。

金の雨が夢のように降った試合だった。

本当は昨日執筆して、公開する予定だったのだが、「ニュージャパンカップ2022」の対戦カード発表でずれ込んでしまった。

それほどまでに「ノーリミット」の二人が激突するのは、青天の霹靂というかとにかく僕にとっても新日本プロレスを愛する皆様にとっても大きな出来事になったと思う。

さて、本日は2022年2月20日に行われた「北海道・北海道立総合体育センター 北海きたえーる」のメインイベントについて。

「IWGP世界ヘビー級王者」オカダ・カズチカ選手と内藤哲也選手が激突したあの好勝負についてだ。

結果はご存知の通り、オカダ・カズチカ選手が防衛に成功。掟破りのデスティーノまで飛び出し、“レインメーカー4.0”の恐ろしさをマジマジと見せつけた。

今年の主要大会(ニュージャパンカップ、G1クライマックスなど)全て優勝し、前人未到の50周年イヤーを成し遂げてしまうのではないか。

そんな期待と恐怖を感じさせるほど、今のオカダ・カズチカ選手は強い。

今日はそんなオカダ・カズチカ選手と内藤哲也選手について書きたい。

同じ時期を過ごした先輩と後輩。ヤングライオン時代からの関係性。後輩に抜かれた先輩。“制御不能”としての覚醒。そして、東京ドームの二冠戦のリベンジ。

その全ての“向こう側”に二人はいた。因縁の向こう側に二人はいたのだ。

 

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人は変わることができる

内藤哲也選手はオカダ・カズチカ選手に対して、ジェラシーを抱いていた。

海外遠征直前の壮行会で「新日本はやっぱりオカダなんですよ...」と漏らしていていたのはあまりに有名なエピソードだろう。

そんな関係が崩れたのは2015年に“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”を結成してからだろう。

他人の顔色をうかがうのではなく、自分の生きたいように生きる。やりたいようにやる。

そんな“制御不能”の境地に至ってから既に7年が過ぎた。

内藤哲也フィーバーもさすがに終わり安定期へ。ただ、ブームが終わったとしても内藤哲也選手へ期待する気持ちは変わらない。どこかで内藤哲也に期待してしまう。

究極のピープルズチャンプがトップまで登りつめるストーリーは二冠でいったんの幕を閉じた。

今の内藤哲也選手は逆転の向こう側にいた。

だから彼はどこか憑き物がとれたように、オカダ・カズチカ選手へ執着しない。

自分が行きたい場所、たどり着きたい場所へ歩みを進めるだけ。

だから、オカダ・カズチカ選手とグータッチができたのだ。

内藤「(コメントスペースに現れると床に寝転がり)俺が今日、特に興味のないIWGP世界ヘビー級王座に挑戦した理由は、試合前から言ってたけどね、3つ。1つは今この新日本プロレスのリングで一番強い男、オカダ・カズチカを感じたい。2つ目はそのオカダを倒したい。3つ目は2023年1月4日東京ドームのメインイベントに戻りたい。今日、試合して、オカダを倒せなかった。ドームのメインイベントに戻る道筋も断たれてしまった。

でも、今、この新日本プロレスのリングで一番強い男、オカダ・カズチカを感じることが出来た。今回負けたことでドームのメインイベントの道が遠ざかってしまったよ。間違いなく遠ざかったよ。それは分かる。でも、今、この現時点でオカダ・カズチカを感じることが出来たことは、俺の一番の財産になるかな? いいものを感じることが出来たよ。(立ち上がりながら)まあ、諦めなければ夢は叶う…そんな甘かないよ。でも、諦めなければ可能性はゼロじゃないからね。今、また最後尾になっちまったけど、俺は2023年1月4日東京ドーム大会のメインイベント諦めてないから。さあ、こっからどうやってドームのメインに辿り着こうかな? 

思い浮かばないよ。何も思い浮かばないけどさ、そんな自分にあの言葉を言いたいよ。そうまさに、トランキーロ! あっせんなよ。アディオス!」

出典:新日本プロレス

 

オカダ・カズチカの境地

新日本プロレスの50周年を背負うのは自分しかいない。それが今のオカダ・カズチカ選手の強さである。

この信念がある限り、誰が来てもおそらくは勝つことができない。

ただ、今年は一体どんな挑戦者が出てくるのか。非常に見ものである。

まずは、ジェイ・ホワイト選手。「バレットクラブ」が分裂する動きがまさか海外、しかも他団体で起こるとは思わなかった。

新日本プロレスのレスラーが他団体で暴れまわっている。国内では考えられない状況なだけに今後が楽しみである。

この騒動が落ち着き次第、ジェイ・ホワイト選手は日本に帰還し、何かのアクションを起こすはずだ。

次に鈴木みのる選手。そろそろ彼が動く可能性が高い。

旗揚げ記念日のメインに立つのは間違いなくそのフラグだ。春の最強戦士決定トーナメントで鈴木みのる選手がオカダ・カズチカ選手の前に立つ。

この物語に期待してしまう。

誰が来てもオカダ・カズチカ選手が勝つと思ってしまう。それほどの強さがあるからこそ、ライバルのストーリーが引き立つ。

悩みや葛藤を全て捨てて、新日本プロレスを背負う境地にいたった。

オカダ・カズチカ選手は作れられたチャンピオンの向こう側にたどり着いた。

 

もうあの頃のような試合にはならない

2014年の東京ドーム“セミファイナル”。あの頃のようにドロドロとして、どうしてもオレはオカダに勝ちたいんだ!!という空気はこの先もう生まれることはないだろう。

それほどまでに二人はそれぞれの“向こう側”にたどりついてしまった。

ただ、そうした感情のうねりはなくとも非常に素晴らしい二人だけの試合を見ることができた。ヘビーレイン、DDT連打。浴びせ蹴りやスターダストプレス。

技と試合であの頃の因縁以上に魅力的な試合ができる。

今の二人なら、金の雨を夢のように降らすことができる。

因縁の向こう側にいた二人のグータッチ。これが新日本プロレス大逆転の狼煙なのだ。

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