“聖帝だけの王道”タイチがオカダ・カズチカに挑むワケ

聖帝VSレインメーカー!タイチがオカダ・カズチカに挑むワケについて考えてみたい。

2020年1月4、5日に行われた新日本プロレスの東京ドーム大会「レッスルキングダム14」は内藤哲也選手の二冠王誕生とその後に巻き起こったKENTA選手の乱入騒動で幕を閉じた。

特にKENTA選手の一撃は各メディアを通じて大々的に報じられるなど、プロレスが本当の意味で大きく話題になる瞬間を作りだした。Twitterでは#KENTAがトレンド入り。相当なヘイトが発生したものの、戦乱の幕開けと捉えれば、2020年も新日本プロレスから目を離すことができないということになる。

そして、東京ドームが総決算ならば新しいハジマリを告げるのが1月6日に開催された「ニューイヤーダッシュだ。

結論から言えば例年によく見る光景であった裏切り行為やユニット追放などの動きはなかった。

最も大きな事件は既にイッテンゴ東京ドームで起こっていたのだ。ただし、タイチ選手が二冠王となった内藤哲也選手ではなく、敢えてオカダ・カズチカ選手をターゲットにしたことは興味深い。

なぜ、聖帝は丸腰のレインメーカーを標的に定めたのだろうか。

f:id:yukikawano5963:20200106180110p:plain

ゴールデン☆エースとジャイアン

本題に入る前に3つの動きについても触れておきたい。

ジュース・ロビンソン選手とデビッド・フィンレー選手が持つ「IWGPタッグベルト」へ、棚橋弘至選手と飯伏幸太選手の2人が挑戦を表明。新日本本隊同士の爽やかな宣戦布告が実現した。

次に鷹木信悟選手が“ジャイアニズム”を発揮し、後藤洋央紀選手を挑発。後藤洋央紀選手自身、次に「NEVER無差別」のベルトで挑戦を受けるのは「ベルトに興味があるやつ」と発言していた通り、ベルトの価値を上げる気満々の漢がやってきた。

 

伊達男が3カウントを奪う 

SANADA選手がジェイ・ホワイト選手から3カウントを奪った後、事件は起こった。急所打ちから2人を滅多打ちにするジェイ・ホワイト選手とKENTA選手。

激しいブーイングが鳴り響く会場の中、ジェイ・ホワイト選手からKENTA選手へマイクが手渡された。

「KENTAは帰れ!レッツゴーKENTA!」というチャントの中、内藤哲也選手のモノマネを披露。「結構聴き入っちゃっでいい子ちゃんかオイ!」と会場を煽り続ける。

そして、KENTA選手は二冠王への挑戦を表明。ジェイ・ホワイト選手はSANADA選手。KENTA選手は内藤哲也選手と因縁が深まるメインイベントとなった。

では、今日の本題に入っていこう。問題のセミファイナルだ。

 

律儀すぎる漢

白を纏ったオカダ・カズチカ選手がセカンドロープでレインメーカーポーズを取った直後、目の前に聖帝が立ちはだかった。

岡田かずちか(オカダ・カズチカ)選手の新日本プロレスデビューの相手を務めたのがタイチ選手だった。(ちなみにプレデビュー戦の相手は内藤哲也選手)

それからタイチ選手はオカダ・カズチカ選手にはシングルで一度も負けていない。

ヘビー級に戦場を移した以上、愛を捨てた聖帝はいつかどこかでオカダ・カズチカ選手と向き合う日が訪れる。そんな予感はずっとあった。

それが2020年、令和2年だったのだ。

セミファイナルの決着はタイチ選手がオカダ・カズチカ選手をアイアンフィンガーフロムヘルで一閃。

レインメーカーポーズを決めたところで、“デスライダー”ジョン・モクスリー選手が乱入。鈴木みのる選手と向き合い殴り合いへ発展した。

ゴッチ式パイルドライバーのお返しにデスライダーを見舞い姿を消した。

と、色々なことが起こった。試合後にタイチ選手は「今のオカダなら倒せる」と豪語した。

2日で70分以上を戦い、ベルトを落として失意にある元王者ならば付け入る隙があると判断したのだろう。

ただ、以前からもよく見る光景ではあったがあまりにも律儀だった。

100キロ未満のヘビー級レスラーが多数いる中で、自分はキチンと100キロに増量するなど、歯に着せぬ言動とは裏腹な律儀さは聖帝の魅力である。

今回もそう。いきなり内藤哲也選手に行ってもよかったはずである。「二冠戦に出れたのは誰のお陰だ!?」と。

ただし、そうはしない。今のオカダ・カズチカ選手は丸腰。現状ではチャンピオン返り咲きがテーマになるため、売られた喧嘩は買える状況にある。

スペシャルシングルマッチも「IWGPヘビー級王者」時代とは異なり、組まれる可能性は十分にあるのだ。

タイチ選手はオカダ・カズチカ選手を倒してから内藤哲也選手へと向かう。

“聖帝だけの王道”とは敢えて険しい山を登ることにあるのかもしれない。2020年いよいよ、“愛を捨てた聖帝”タイチ選手が新日本プロレスの象徴へ挑む。

→【ランキング参加中】人気プロレスブログはここからチェック!【クリックで応援お願いします】

→NJPW FUNのTwitterフォローはこちら