高橋裕二郎選手×タイチ選手の心理戦。雌雄を決したのはスティックだった

新日本プロレスが埼玉・毎日興業アリーナ久喜(久喜市総合体育館)で開催した『ワールドタッグリーグ2018』。第5試合では注目を集めるタッグチームが激突した。

高橋裕二郎選手&ハングマン・ペイジVSタイチ選手&ザック・セイバーJr.選手の一戦。両者ともに“キレイなお姉ちゃん”を連れての入場が多くの話題を振りまいてきたが、新日本プロレスワールドで両者の試合を検索してみると、全6試合しかヒットしなかった。

まさに、ありそうでなかった好カードが『ワールドタッグリーグ2018』で実現した形となったのだ。

そして、この2人には『ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン』内藤哲也選手を介した関係がある。『ノーリミット』として、内藤哲也選手と共に『IWGPタッグ王者』、『IWGPジュニアタッグ王者』に輝いた高橋裕二郎選手。タッグを解消した後も時折、内藤哲也選手からはメッセージが飛び出すなど、目が離せない関係となっている。

一方でタイチ選手は2018年、内藤哲也選手の呼び水に反応しヘビー級へと階級を変え、新日本プロレスに殴り込みを図った。2018年、最も支持率を挙げたレスラーという意味では、タイチ選手が最も相応しいのかもしれない。2017年とは全く別の光景を新日本プロレスで提供した形となった。

“制御不能”になる前に一緒にいた男と、“制御不能”から刺激を受けた男。

そうした背景があったからなのか、理由は謎だが試合は高橋裕二郎選手×タイチ選手の心理戦から始まった。

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挑発と挑発

ゴングが鳴る前から高橋裕二郎選手がタイチ選手を挑発。入場コスチュームを脱ぐように諭すが、聞く耳を持たないタイチ選手。だが、上半身があらわになると隆々とした胸筋が踊った。

「正々堂々やろうぜ」

と、握手を求めるものすぐに反則攻撃へ移行するタイチ選手。

新日本プロレスで美女を連れて入場する2人の火蓋が切って落とされた。この日、“キレイなお姉ちゃん”の入場はなし。

だが、それ以上の何かがハジマリそうな予感を感じさせる幕開けだった。

人気ガイジンレスラー対決

2017年以降で人気が加速した“ガイジン”レスラーと言えば、ザック・セイバーJr.選手とハングマン・ペイジ選手だろう。

“サブミッションマスター”の異名を持ち、細身の英国紳士とヘビー級のパワーとジュニアの飛び技を併せ持つ実行人はその試合の完成度から大きな支持を得た。

この2人が対峙するリングはやはり、ザック・セイバーJr.選手のサブミッションから始まった。

カメラで見るよりも会場で見たほうがスゴイ。これがザック・セイバーJr.選手の試合だと僕は思っている。

近くで選手の映像が見れる方が細かな動きも分かるはずなのに、会場の方が迫力がある気がする。この秘密をいつか解き明かしてみたいものだ。

 

カットも許さない

2人が入れ替わりつつ、ブラインドを付きながら徹底的にハングマン・ペイジ選手を痛めつける。

ひとたび高橋裕二郎選手がカットに入ろうものならすぐにリング外へ叩き落とす。

『鈴木軍』悪の連携は更に高まっている印象を受ける。

この2人について、僕は今大会の台風の目だと思っている。

“柔”と“剛”。2つの個性が混ざり合う時、ベルトにも届く可能性がある。そんな実感があるのだ。

プロレスラー選手名鑑2019 (週刊プロレス2018年12月9日号増刊)

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地方大会の高橋裕二郎

『ワールドタッグリーグ2018』の公式戦が進むに連れて、あることに気付かされる。それは、高橋裕二郎選手への声援の大きさだ。

G1クライマックスへの出場は遠のき、しばらくベルトも戴冠できていない。にも関わらず、一際大きな声援を集める。

元パートナーのようにベルトを超えたとまでは言えない。だが、ベルト戦線にもう一度絡むこと、何かキッカケがあることで再浮上できる。そんな期待を高橋裕二郎選手は集めている。

鈴木軍優勢のまま試合は終盤へ

マイクスタンドを持ち、2人に襲いかかるタイチ選手。

聖帝の独壇場は許さないとばかりに『ジ・アダムス・アップル』を繰り出し、お互いの大技を狙い合う展開へ。

勢いに乗る聖帝が試合を決めるのか?

そう予感させたところで、スティックを持った高橋裕二郎選手が登場。

一閃――。

悶絶するタイチ選手に対し、必殺の『ライトオブパッセージ』が炸裂。

高橋裕二郎選手&ハングマンペイジ選手組が勝利を掴んだ。この試合が『ワールドタッグリーグ2018』での初白星となる。

さらに『鈴木軍』の2人から勝利を掴んだ価値は余りにも大きい。

マイクスタンドVSスティックの一戦は、一瞬の隙を突いた高橋裕二郎選手のファインプレーで雌雄を決することになった。

だが、『ワールドタッグリーグ2018』はまだ、折り返し地点すら迎えていない。どのチームにも優勝の可能性がある。勝負はここからだ。

「Too Sweet」を見ることができていないが、これからの展開に期待したい。

『ワールドタッグリーグ2018』ついてはこちらのランキングに入っている人気ブログでも言及されているので、ぜひチェックいただきたいところだ。 

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