新日本プロレスは、2020年の東京ドームでオールスター戦を仕掛けるか?
2019年2月19日、プロレスの日に「ジャイアント馬場没20年追善興行〜王者の魂〜」が両国国技館で開催された。
馬場さんが心血を注いだ全日本プロレスや王道の魂を引き継ぐ形で旗揚げされたプロレスリング・ノア、グレート小鹿さんが立ち上げた大日本プロレス。そして、ジャイアント馬場さん最大のライバルであるアントニオ猪木さんが立ち上げた新日本プロレス。
ジャイアント馬場さんのため、アブドーラ・ザ・ブッチャーさんのために集まったレスラーは総勢61名。
その結果は8800人の超満員札止め。という大成功に終わった。僕自身、普段は新日本プロレスしかほぼチェックできていないのだが、大切な会食がなければ確実に当日券を買っていたと思うほどの豪華な対戦カードの数々だと感じていた。
新日本プロレスワールドでも配信がスタートしたが、とても魅力的な時間を作り出したように思う。
そして、今回の大会の試合後コメントを見てみるとある展開が思いついた。
2020年の新日本プロレスはイッテンヨン、イッテンゴに東京ドーム大会を開催する。例年通り、「レッスルキングダム」を開催するのは確定だとして、もう一日に何を仕掛けてくるのか?
僕の脳内でひらめいたのは、全日本プロレスVS新日本プロレスの全面対抗戦ならぬ、週刊プロレス主宰「夢の架け橋」でもなく、新日本プロレスが日本中のプロレス団体とコラボレーションする大会だった。
飯伏幸太選手が目指すプロレスが広まった日本。この実現のために、新日本プロレスは攻めの一手を打つのではないかと考えてみた。
新日本プロレスは、2020年の東京ドームでオールスター戦を仕掛けるか?
何かの仕掛けがあるのではないか
今回の「ジャイアント馬場没20年追善興行〜王者の魂〜」には、新日本プロレス所属で全日本プロレスに縁があるレスラーが数多く参戦していた。
大日本プロレスから全日本プロレスへと移った本間朋晃選手や全日本プロレスでキャリアをスタートさせた金丸義信選手、タイチ選手、BUSHI選手、SANADA選手。
武藤敬司選手と共に全日本プロレスへと移籍した小島聡選手。世界タッグ王者やアジアタッグ王者に輝いた永田裕志選手。世界ジュニアヘビー級王者経験のあるTAKAみちのく選手。
そして、立命館大学時代に全日本プロレスでアルバイト経験があったという棚橋弘至選手。
また、ヤングライオンとして海野翔太選手、吉田綾斗選手、成田蓮選手も参加した。
新日本プロレスのレスラーが自分たちの興行以外にここまで参戦するケースはここ数年を見てもかなり稀だ。
さらに各選手が遺恨を残すコメントまで出している。
何故、新日本プロレスのレスラーはここで因縁を作る必要があったのだろうか。
ちなみにタイチ選手のバックステージが際立って素晴らしいものだったので一部紹介したい。まさに愛ゆえにといったコメントだ。
俺が入ったのは馬場元子の時の全日本だよ。馬場元子全日本だよ。馬場元子にはまあ可愛がってもらったよ。たくさんのパワハラを受けて、可愛がってもらいましたよ。さんざん邪険に扱われて。あの悔しい思いがあったから、ここに今俺がいるんだよ。馬場元子に感謝してるから。今日はそのお礼のつもりだよ。
プロレスの醍醐味をもう一度
新日本プロレスは2020年に東京ドーム2daysの興行を開催する。
世間的な休日ということもあり、例年以上の集客が予想されるが、まさか連日とは思わなかった。
では、対戦カードをどうするのか。という問題は正直あった。
ベルトが懸かっていないスペシャルシングルマッチやスペシャルタッグマッチも悪くはないが、通常興行との差別化が難しい。
選手層の厚さはあるものの、プレミアムな対戦カードにはどうしても限りがある。
そこで、だ。日本のプロレス界を大いに盛り上がるために新日本プロレスが選択したのが、各団体との対抗戦なのではないだろうか。
新日本プロレス一強とも言われている時代。ただし、業界全体が盛り上がらなければ、真のプロレス黄金時代は訪れないのである。
日本のプロレスは面白い。
このブランドを世界に発信するためには、年始の東京ドームが最も相応しいのだ。
現代に蘇る夢のオールスター戦
新日本プロレスはプロレスリング・ノアとの提携が終了して以降、大掛かりに他団体と距離を近づけることはしてこなかった。
自分たちのブランドを作り上げていく。それがある意味で王道だろう。
ただし、2020年にはオリンピックも控えている。
まずはそのスタートとして、日本のプロレス団体が一つになり、業界全体で熱を高めていくのだ。
今回、棚橋弘至選手が全日本プロレスの三冠王者・宮原健斗選手について言及していた。
彼はいつか「G1クライマックス」に出場する逸材だと、多くの方が待望論を持っていたに違いない。
そんな彼がいよいよ新日本プロレス、憧れの棚橋弘至選手との繋がりが生まれた。
この先には一体どんな時間が待ち受けているのだろうか。
従来の殺伐とした対抗戦とは違う。日本中のプロレスファンが歓喜するようなオールスター戦が組まれることを切に願いたい。
そんな気持ちを胸に、まずは今日の飯塚高史選手引退試合を楽しみに観戦したい。
最後に。
この記事が300記事目〜!である。赤髪バルーンお兄さんはおそらくもう見ることができないと思うが、これからもこの言い回しだけは引き継いでいきたいと思う。