新日本プロレスの海外進出に秘められたビジネスプラン

新日本プロレスの海外進出に秘められたビジネスプランについて考察してみたい。

僕は関わっているお仕事も相まってこういった妄想を膨らませることが大好物である。

2019年、真夏の最強戦士決定戦「G1クライマックス」は「アメリカ・アメリカン・エアラインズ・センター 」で幕を開けた。

日本以外の他国でリーグ戦が開幕することは新日本プロレスにとって前例がないこと。常にチャレンジを繰り返した結果、いよいよこういった海外戦略にも乗り出せるようになったのだ。

そして、9月27〜29日での東海岸三大都市ツアーも決定。いよいよ本格的なグローバル展開がスタートした。

ただし、新日本プロレスのTwitterへの反応はいささ冷ややかなものもあった。

「国内を軽く見ている」

「日本でまだやることがあるのではないか」

このコメントに対して、即座に釈明と心境を語ったのが新日本プロレスCEOのメイ社長(ハロルド・ジョージ・メイ)だ。

本題を中盤に仕込ませつつ、文頭では共感性のある内容、文末は告知(タイトルも告知)にするなど、流石はマーケティング畑で百戦錬磨の実績を持つお方だなぁと改めて感心した。

メイ社長のコラムを読んだことで、改めて僕も伝えたいことがある。

本題に入る前に限りなく可能性の高い事実だけ書いておこう。

それは新日本プロレスワールドのアクセス数について。

日本国内のアクセス数がツールで計測した結果、アメリカのアクセス数に抜かれたのだ。

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日本軽視ではない

グローバルで人気を博している現在の新日本プロレス。実際の数字とは多少乖離があるとはいえ、シミラーウェブの数字上はアメリカが日本を抜き、イギリス、オーストラリアが迫ってきていることが分かる。

つまり、新日本プロレスは新日本プロレスワールドのアクセス数が向上する見込みのある国へ行き、最高の試合を見せることで、更なる飛躍を目指そうとしているのだ。

また、YouTubeチャンネルも日本版が32万人に対して、グローバルは25万人に迫ってきている。

確か以前こんなに肉薄した数字ではなかったはず。YouTubeのチャンネル会員獲得でも今はグローバルに勢いがあると言える。

ファン目線はさて置き、日本国内の市況を見ると非常にシビアである。

日本国内で新日本プロレスはオフラインのエンターテイメントとして、余白はあるものの多くのプロモーションを行なっている。

テレビ、ラジオ、雑誌、新聞の4マスに加えて、インターネット、交通広告を含めたSP広告にも進出している。

ビッグマッチの時にはGoogleなどにも広告出稿している。

にも関わらず、新日本プロレスワールドのアクセス数で抜かれてしまったのだ。

そもそも人口数が違うという意味合いもある。それでも国内を軽視するな!という以上に海外を軽視するな!といった状況になりつつあるのだ。

 

動画配信サービスを広げる

新日本プロレスワールドは、新日本プロレスにおいて非常に重要な役割を担っている。

サブスクリプション型の動画配信モデルはキャッシュフローにおいて強力な武器になるため、新日本プロレスとしてはここに注力したいという気持ちは痛いほど分かる。

試合をする度にコンテンツが拡充され、ユーザーは毎月に一度999円を支払うのだ。

10万人課金ユーザーが獲得できていれば、約5000万円が売上となる。

キャリア決済やクレジットカード手数料があるため数パーセント下振れするかと思うが、この会員数を倍に伸ばせることができれば、新日本プロレスの黒字体制が完成すると共にレスラーやスタッフのギャラも上がるのだ。

今思えば、以前にPayPal対応が行われたのも海外ユーザーへ向けた改修だったに違いない。

新日本プロレスは海外で新日本プロレスワールドの会員数を増加のために、海外での興行を僕増強しているのだと僕は予想する。

 

動画時代におけるアドバンテージ

既存ファンからすれば、日本国内の軽視になるが、海の向こうのファンからすれば、待ち望んでいたスターの試合を目の当たりにするチャンスとなる。

まさに表裏一体だが、世界中で新日本プロレスが広がるのはファンとして喜ぶべきことなのではないだろうか。

ちなみにレスラーを代表し、オカダ・カズチカ選手は試合後のインタビューでこう語っている。

しすぎるのもよくないですし、まったくしないのもよくないですし。正直なにが答えかは分からないですけど、試合が組まれれば、ボクらはしっかり試合をして。それが日本だろうとアメリカだろうと、新日本プロレスの闘いを見せていくだけだと思いますね。試合のことに関しては正直ボクたちがどうこう言うことじゃないと思うので。組まれれば、素晴らしい試合をお見せします

 

「IWGPヘビー級王者」ですら答えが分からないとコメントを残している。

物事に正解はない。ただし、僕ができるのは新日本プロレスがこれから更に盛り上がることを期待して、会場や新日本プロレスワールドの前で歓声を贈ること、お金を使うことだけである。

新日本プロレスの海外進出が成功し、より多くの方が最高のエンターテイメントに触れる機会が増えることを切に願う。

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