タイチと鷹木信悟による「G1クライマックス」初エントリーの生き様

タイチと鷹木信悟による「G1クライマックス」初エントリーの生き様について書きたい。

“愛を捨てた聖帝”VS“The Dragon”。アックスボンバー対パンピングボンバー。

そして、新日本プロレスのヘビー級へと一歩踏み出す勇気を持ち歩みを進めた2人でもある。

タイチ選手と鷹木信悟選手は以前からある因縁が囁かれていた。

あるジムでタイチ選手に鷹木信悟選手が話し掛けたという話だ。

当時、タイチ選手は鷹木信悟選手のことを知らなかった。そのため、微妙な空気が流れたという。

まぁ、今思えばこの日のための少し苦味のあるスパイスだったに違いない。

新日本プロレスのヘビー級レスラーたちが真夏の最強戦士を決定する「G1クライマックス」。

2019年は初エントリーとなるレスラーも多く参戦選手の発表時にから熱い視線が注がれていた。

2018年に新日本プロレスジュニアからヘビー級へ転向。内藤哲也選手や棚橋弘至選手と好勝負を繰り広げ、夏への期待を持たれるも“世紀の大誤算”により「G1クライマックス28」への切符を掴み損ねたタイチ選手。

「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」初出場準優勝。優勝決定戦までの期間、新日本プロレスのリングで一度もピンフォール負けがないという圧倒的な実績で、無差別級の名乗りを上げた。セルリアンブルーの頂きへ龍の如く上り詰ようとする鷹木信悟選手。

この2人のエントリーにファンは大きく湧いた。また同ブロックに振り分けられたことで、好勝負となる予感は日増しに大きくなっていったように思う。

ここからはタイチ選手、鷹木信悟選手それぞれの「G1クライマックス29」について書きたい。

 

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新しいライバル関係に期待

2018年3月6日、大田区総合体育館で行われた新日本プロレス旗揚げ記念日の第5試合でタイチ選手は本格的にヘビー級へと名乗りを上げた。

それから約半年後の2018年10月8日、両国国技館の第5試合に6人目のパレハとして招かれた鷹木信悟選手。

共に内藤哲也選手から導かれる形でそれぞれが一歩踏み出した形となっている。

そんな2人だからだろうか。前哨戦の段階から非常に期待を高めていった。

タイチ選手が「高木ブー」と発言すれば「高木ブーさんは関係ないだろ!」と切り返す。

阿吽の呼吸とは少し違うが、双方ともに言葉でも語れる魅力的なレスラーである。

この2人がリングに立った瞬間、鷹木信悟選手が仕掛けた。

 

近い体格、パワーと機動力

まず、歓声が「タイチとタカギ」音が似ていて、倍音になって聞こえる。

「タイチ!真っ向勝負行こうじゃねぇか!オイ!」

序盤から攻め立てる鷹木信悟選手に対して、マイクスタンド一閃、反撃に出たタイチ選手。

無差別級のという二兎を追う形となった鷹木信悟選手に対して、ど真面目にウエイトを100キロまで引き上げヘビー級にエントリーしたタイチ選手。

お互いの生き様を見せ付けるかのように、試合が進んでいく。

「てめーの意気込みはそんなもんか!?」

タイチ選手が挑発すれば、一気にギアが入る鷹木信悟選手。

“ザ・ドラゴン”として天龍源一郎式のエルボーを使用する鷹木信悟選手に対して、川田利明さんを師匠に持つタイチ選手。

見ている側の想像力を掻き立てる何かが二人にはある。

 

これまでの2人

これまでの2人についても振り返っておきたい。鷹木信悟選手はジュース・ロビンソン選手、矢野通選手を経て、タイチ選手を破った。

タイチ選手は初戦で「IWGP USヘビー級級王者」ジョン・モクスリー選手と激突。続いて「IWGPインターコンチネンタル王者」内藤哲也選手を相手に大金星を上げた後、鷹木信悟選手に敗れた。

ここまで2人のシングルチャンピオンを相手に好勝負を連発したタイチ選手はこれまで以上の支持率を得つつある。

プロレスは勝った負けただけの競技ではない。試合に勝利する以上に人を惹きつけることだってできるのである。

そして、この試合を通じてタイチ選手は鷹木信悟選手の名前を覚えたに違いない。

この試合をキッカケに鷹木信悟選手の思想にベストマッチと言っても過言ではない「NEVER無差別級」への扉が開いたような気がした。

 

どうだタイチ! さんざん俺のことをジュニア上がりだの、鷹木ブーだの、『オマエなんか知らねぇよ』なんてバカにしてたけど、えぇ!? 今日の試合、真っ向勝負で鷹木信悟に負けた気分はどうだ? 何の言い訳もできねぇよな! (※立ち上がり)まぁその昔、あの野郎に札幌のジムで挨拶したら、完全シカトかまされたけどよぉ! これで、俺の名前覚えたか!? 鷹木、ブーじゃねぇ! 俺は、鷹木信悟だ! よしこれで、次は広島、モクスリーだ。思い出マッチなんか、するつもりはねぇから! ケンカ上等だ、この野郎!

出典:新日本プロレス

聖帝と龍。全日本プロレスとドラゴンゲートから新日本プロレスへとたどり着いた2人のライバル関係はこれから始まっていくのかもしれない。

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