小島聡が偉業に挑み、棚橋弘至がヘビー級への愛を語った日

小島聡が偉業に挑み、棚橋弘至がヘビー級への愛を語った日。2020年1月19日の後楽園ホール大会は新日本プロレスを代表するナチュラル・ベビーフェイス2人が人の心を打った日となった。

セミファイナルで小島聡選手が親分”ことウルティモ・ゲレーロ選手が保有する「CMLL世界ベビー級ベルト」へ挑戦。

棚橋弘至選手はブラック・キャット メモリアルマッチに臨んだ。

まずは、「CMLL世界ベビー級選手権試合」から。

小島聡選手は新日本本隊からセコンドに田口隆祐選手を指名。CMLLの伝統に準拠した形となった。

CMLL世界ベビー級ベルトを小島聡選手が奪取すれら日本人初の大快挙となる。3年連続の参戦となる「NJPW PRESENTS CMLL FANTASTICAMANIA」ルーシュ選手、テリブレ選手から“親分”ウルティモ・ゲレーロ選手へとたどり着いた。

ナマハゲ選手いわく「CMLLはタイトルマッチの数自体少ない」そうだ。

記念すべき時間を見るために後楽園ホールには1601人のファンが詰めかけた。札止めの会場でタイトルマッチ。最高の舞台が整った。

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マシンガンチョップ

場外戦で小島聡選手を追い詰めるウルティモ・ゲレーロ選手。この状況をナマハゲ選手が冷静に分析する。

日本のファンが“オヤブン”を好意的に捉えているため調子がいい、と。

この言葉通り、掟破りのマシンガンチョップを披露するウルティモ・ゲレーロ選手。ただ、日本人初の快挙を目指すチャレンジャーも流石に掟破りだけは許さない。

身体を入れ替え、マシンガンチョップを見舞い「行っちゃうぞバカやろー!」とホーム後楽園ホールの心を一つにした。

小島聡選手はこの試合に懸ける意気込みについて、中西学選手とタイトルマッチを行いたいこと。そして、メキシコで防衛戦を行いたいとその胸中を明かしていた。

“荒技”がヒットしても怯むことなく、コジコジカッターで返す。

ここでようやく10分が過ぎようとしていた。

 

ウエスタン・ラリアート

コーナー上の攻防ではウルティモ・ゲレーロ選手に分があるものの、雪崩式フランケンシュタイナーを見舞う小島聡選手。

そして、ここからはラリアートの読み合いとなってきた。

右のラリアートが炸裂すれば勝敗は喫すると予想していた通り、10分を過ぎたタイミングで狙いを絞ってきたように見える。

ただし、チャンピオンの意地がチャレンジャーを上回り、ゲレーロ・スペシャルが炸裂。ウルティモ・ゲレーロ選手が小島聡選手から3カウントを奪った。

小島聡選手による2020年最初のタイトルマッチ。あの時のラリアートが決まっていれば、日本人初の大快挙だっただけに、残念な結果に終わってしまったが、非常に内容の濃い試合となった。

 

ゲレーロ「思ったとおり本当にキツいタイトルマッチだった。コジマは素晴らしい選手だ。彼のような強い相手と闘えて楽しかった。なぜ俺がハイレベルなのか納得してもらえただろう。俺は日本では”オヤブン”と呼ばれているから、これからも”オヤブン”として引っ張っていきたい。宣言通りベルトを防衛した。だが、コジマが望むなら、いつでもどこでもリマッチをさせてやるぞ。彼のような本当に強い選手は滅多にいない。だが、そんな相手から勝ったのはこの俺だ」

小島「(※フラつきながらインタビュースペースにたどり着くと、しばらくヒザに手を突いて息を整えながら)クソッ! そうはうまくいかねぇよ。甘くねぇよ、プロレスは。プロレスは甘くない。あぁ、厳しい。とても厳しい闘いだけどさ。生きてりゃまだいいことあるだろ。死んでねぇんだ。な? いま、ボロボロだけど立って歩いて帰ってきたぞ。何とか、立って歩いて帰ってきた。だったら、また明日から頑張ればいいじゃねぇか。な。そういうことだ。ずっとそうやって生きてきた。CMLLの選手、これだけすごい選手がいるってことをまた体感できたってことは、俺のプロレス人生の中でも、とても幸せだと思ってる。全然大丈夫だから。また明日から元気よく、元気よく生きていく」

 

ヘビー級を愛しています

ブラック・キャット メモリアルマッチは棚橋弘至選手のハイフライフローで決着がついた。

翌日2020年1月20日に行われる「NWA世界ヒストリックミドル級選手権試合」でカスティコ選手が挑戦者のバルバロ・カベルナリオ選手に対して、マスカラ・コントラ・カベジェラを要求。

カスティコ選手はマスクを懸け、バルバロ・カベルナリオ選手は髪の毛を懸ける。まさか日本で行われるとは何とも豪華な展開である。

サプライズは続く。棚橋弘至選手がマイクを掴み、ブラック・キャットさんへの愛を語った。

「みなさん、今日はありがとうございました!(場内拍手&歓声)。僕は入門して、すぐにブラック・キャットさんにいろいろ教えてもらいました。僕と(鈴木)健三さん(KENSO)は、合同練習が終わったあと、ネコさんにジムにまた行かされて、それを“ネコ練”と呼んでました。(場内笑)。そのおかげで、いまがあります(場内拍手&歓声)。ネコさんに入門してすぐに、『アナタ、ヘビー級でやりなさいよ』と言われました。ネコさん! ヘビー級でがんばってま~す!(場内拍手&歓声。そして『GO! ACE!!』コールが発生)。あの、10kg増えてヘビー級になったんですけど(苦笑)。さておき、このネコさんがつないでくれたCMLLと新日本の関係を、これからも大事に盛り上げていきます! 今日は本当にありがとうございました!(場内拍手&歓声)。じゃあ、最後に! 会場のみなさ~ん! 愛してま~す!!(場内拍手&歓声)」

もしも、ブラック・キャットさんが居なければ、新日本プロレスのエースは誕生していなかったのかもしれない。

そんな偉人の記念日に心から感謝しつつ、「NJPW PRESENTS CMLL FANTASTICAMANIA2020」の最終日を心から楽しみたいと思った。

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