2020年のSANADA。本格的に輝く1年に必要なことはなんだ?

2020年のSANADA。本格的に輝くのはシングルかタッグか?

令和2年、6人中5人がベルトを持つという最高のスタートを切った「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」。

全てが順調に行くのかと思えば、「NJPW PRESENTS CMLLFANTASTICA MANIA 2020」で新しい壁に直撃していた。

そう、CMLLから新日本プロレス初参戦となったドゥルセ・ガルデニア選手の止まらない揺さぶりが待っていたのだ。

BUSHI選手を(キスの)メインターゲットに定めつつも、EVIL選手や鷹木信悟選手にもグイグイ迫る。大胆不敵なメキシカン。和の心を持つ鷹木信悟選手は「八方美人は嫌いだ!」と満更でもないのか?というコメントを残した。

鷹木信悟選手の狙いとは一体何なのか...。いや、本題に入ろう。

今回の「ファンタスティカマニア」にSANADA選手のみが出場していない。新日本プロレスを代表するモテ男。もしも彼がこのサーキットに参戦していた場合、どんな景色を見せていたのか。ワクワクが止まらないところではあるものの、改めて2020年のSANADA選手について考えてみたい。

プロレス大賞の受賞式では「いろんなジャンルも含めて、誰よりも一番輝きますよ」と残した伊達男は限りなく「シャイニングスター」と「コールドスカル」のハイブリッドへと変化しつつある。

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雄弁になった男

今でこそ受賞式だけではなく、バックステージや記者会見で普通に喋っているSANADA選手だが、2018年オカダ・カズチカ選手へ挑戦するまで全くと言っていいほどに口を開くことは無かった。

この時期があるからこそ、一言一言に意味と重みが生まれた。

トレードマークのモヒカンもやめて金髪のパーマスタイルになった。今のSANADA選手からはヒールの香りが全くしなくなってきた。これはいいことだと僕は思っている。

 

求められるのは棚橋弘至

“新日本プロレスのエース”棚橋弘至選手の強みであり、凄みはベビーフェイスでありながら、ヒールの動きも同時にこなせることだろう。

キラー棚橋という言葉通り、ヒールレスラーに対して、ラフファイトを交えて戦うケースも多い。

お客様を手のひらの上に乗せて、声援もブーイングも引き出すことができる。それをシームレスに行えることが棚橋弘至選手の強みだ。

では、SANADA選手はどうか。明らかに声援が勝っている。オカダ・カズチカ選手らと向き合っても歓声で負けることはほぼない。

ただ、そろそろヒールとしての一面も欲しいと思っている。これまではダークヒーローが大歓声を集めることでギャップが生まれていた。

だが、今のSANADA選手は純度100%のベビーフェイスに見える。ベビーフェイスが歓声を集めるのは当然のこと。だからこそ、少し悪のエッセンスも欲しくなってきたのだ。

モテ男だけに色々なことを想像してしまった。流石である。

そして、ジェイ・ホワイト選手との試合がそのキッカケになるのではないかとも思っている。

 

――そして、次々期シリーズでは2月9日大阪城ホールではジェイ・ホワイト選手とのシングルマッチも控えています。

SANADA ジェイはシングルやタッグマッチとかも含めて、この間の1.6大田区で初めて闘ったんですけど、ジェイ・ホワイトよりセコンドの外道さんがうまいんだなと思いましたね。ジェイもうまいですけど、それ以上に外道さんの方がうまいですね。ジェイは外道さんがいなかったら輝けないですよね。っていうか、どっちかっていうと外道さんがうまいって感じですね。

――SANADA選手としては、ジェイ選手は脅威ではないと。

SANADA わからないです。シングルマッチをやってみないと。この間、初めて闘って、ちょっとしか触れてないのでまだ読めないですけど、「外道さんがうまいな」っていうイメージしかないです。
 
――ただ、SANADA選手とジェイ選手の試合というのは、どういうものになるか想像がつかないですが。
 
SANADA いろんなスタイルがあるなかで、プロレスはアクロバティックさえ出せば正解なのか、派手な技を出せば正解なのか、なんか大事な方向性を最近、間違ってきてると思うんですよ。ただ、盛り上げて終わるだけの試合なのか、それもちょっと違うような気がしてきて、盛り上がれば正解でもないですし。だから、そういう意味ではジェイ・ホワイトって結構、おもしろい存在なのかなとは思ってますね。

 

EVILとの関係性

近年、アスリートプロレスが台頭し支持を得た新日本プロレスのリングにおいて、SANADA選手の存在はあまりにも大きかった。

時代の流れに明確な拒否反応を示し、SANADA流のプロレスを説いた。

彼の試合を見て「品がない」と語る人はいないだろう。クラシックとモダンが融合したスタイルは、プロレスの奥深さを伝えつつ、今のトレンド(身体能力の高さから繰り出す動き)も抑えている。

リング内外からの支持は得た。次に求めるのは、確かな結果だ。

タッグという目で見るのであれば、“フィンジュース”へのリベンジが残されている。シングルならばザック・セイバーJr.選手に借りを返さなければなりない。

SANADA選手VSジェイ・ホワイト選手。目と鼻の先には昨年準優勝を果たした「ニュージャパンカップ」が待っている。

内藤哲也選手(またはKENTA選手)VS SANADA選手の構図が生まれるのか。そして、決勝で待つ相手とは誰なのか。

2020年、新日本プロレスからも多くのファンからも熱視線を浴びる SANADA選手。彼から目を離すわけにはいかない。

「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」ね唯一丸腰な男が魅せる希望を楽しみに待ちたい。

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