上村優也が鈴木みのるを強襲した理由とは何か?

なぜ、上村優也は鈴木みのるを強襲したのか?その意味をじっくりと考えてみたい。

中西学選手の引退試合に向けたカウントダウンが開始された新日本プロレスの後楽園大会。

その第2試合で事件は起こった。“ブリティッシュ・ヘビー級王者”ウィル・オスプレイ選手のエントランスミュージック『Elevated』が鳴り響く中、“ヤングライオン”上村優也選手がダッシュでリングへ向かう。

辻陽太選手はノッシノッシと歩くようになったが、フレッシュさがウリの上村優也選手は日頃から走って戦場へ向かっていた。

『CHAOS』の3人が入場する露払いをする。そんな彼なりの気遣いかと思いきや、一直線で鈴木みのるヘビー向かい、ドロップキックを見舞ったのだ。

これはあくまでも僕の感想だ。野毛、LA、ファレ。3つの道場で切磋琢磨している若獅子たちに今回の奇襲と試合だけで、三歩ほどリードした気がしている。

新日本プロレスのヤングライオンがなぜ、“プロレス王”鈴木みのる選手へ喧嘩を売ったのか。

そして、決着がついた後ゴッチ式パイルドライバーの体制に入ったのはなぜか。

ヤングライオンとして、最も噛みつき甲斐のある一番美味しい獲物。『IWGP USヘビー級』への挑戦が終わり、いったんテーマがない鈴木みのる選手に絡む。上村優也選手が胸に秘めている勇気と毛がボーボーに生えた心臓には脱帽だ。

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勇気に脱帽

いくら負けん気が強い上村優也選手だと言っても、「鈴木軍」それも総大将の鈴木みのる選手へ奇襲を仕掛けるのは半端じゃない度胸としか言いようがない。

同じことをやってみろ?と僕が言われたら財布のあり金...いや財布ごと。いやいや、PayPayの残高を差し出してでも「無理」という自信がある。

それほどまでに怖くて強い鈴木みのる選手に奇襲を仕掛け、何度も何度もぶつかっていったのだ。

さらにはTwitterで「こんなもんじゃないぞ」と言い放った強心臓。上村優也選手は近年で最高のヤングライオンなのではないか?そんな気すらしてきた。

上村優也選手がデビューを飾ったのは2018年4月。そろそろ3年目に突入しつつある。

現在の年齢は海外遠征前にして25歳。オカダ・カズチカ選手は既に「IWGPヘビー級王者」になっていた年齢であり、外を見れば清宮海斗選手は23歳で団体を牽引する存在として躍動している。

野毛道場から下の世代が生まれていないこともあり、いつ海外に行けるのかも分からない。

上村優也選手は焦っている。その焦りが今回の強襲につながったのは間違いない。

最も上に行きたい。「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」に出たい。強くなりたい。色々な想いを込めた突然のドロップキック。この一撃が彼の運命を大きく変える一撃になるに違いない。

 

テーマは自ら作るもの

なぜ、高橋ヒロム選手がこんなにも人気に溢れ、カリスマ性爆発しているのか。

一つの理由にライバルたちとの関係性がある。リュウ・リー(ドラゴン・リー)選手、エル・デスペラード選手、KUSHIDA選手(現WWE)ウィル・オスプレイ選手。

後輩である“ロッポンギ3K”のYOH選手、SHO選手、川人拓来選手にもメッセージを出し続けてきた。

また、ヘビー級のタイチ選手や矢野通選手ともヤングライオン時代の因縁が残っている。

負傷欠場中に獣神サンダー・ライガー選手が引退を発表した際には東京スポーツ岡本記者にメッセージを代読させた。

常にテーマを自分で作り上げる。プロレスは1人ではできないことを深く受け止め、ライバルの数を増やし続ける。

上村優也選手がエントリーを熱望している「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」、ひいては新日本プロレスジュニアのトップには強欲かつ貪欲、ストイックな王者が君臨している。そこに一日も早く向かうためのドロップキックだったように思う。

彼の勇気を先輩たちからも称賛の声が飛び交った。

 

オスプレイ「(※上村に肩を貸してインタビュースペースへ。崩れるように床に伏せた上村の背中を叩きながら)よくやった! オマエは何て肝の据わった男なんだ! 大丈夫か? これからだから頑張れ!」

デスペラード「いやあ、ハッハッハッハ! 上村、どうしたの? なんかいいことでもあったのか? だいぶ元気じゃねえか。いいんじゃないの? 今みたいによ、感情も出せねえようなバカな先輩がチャンピオン? でも、怖い大人のほうがよっぽど強えってのは、今日よくわかったろ」

タイチ「上村だけじゃねえか、がんばったのは。上村は身体が一つしかないんだぞ。お前らCHAOSの問題だろ、こら。お前、上村の身体は一つしかないんだぞ。……んなことはどうでもいい。昨日も言ったように、そろそろ。そろそろだ。時は来た! かもしれない」

 

 

プロレス王に謁見するチャンス

上村優也選手の対戦カードを振り返ってみると、ほぼ新日本本隊が対角線に立っている。

他のユニットだと「バレットクラブ」の石森太二選手だろうか。

これからの試合を見ても本隊同士での試合が続いている。

2020年2月20日、プロレス王に謁見が許される唯一の日に狙いを定めていたとしか思えない。

上村優也選手はこの対戦カードの意味を知っていたのだ。

鈴木みのる選手に向かうことで、『鈴木軍』との関係性を作り上げる。ヤングライオン7番勝負を狙ってのことなのかもしれないし、違うかもしれない。

ただ、これだけは言える。

誰にもできないことをやるのがプロレスラーという仕事の醍醐味。勇気を持って鈴木みのる選手へ向かったからこそ、後楽園ホールのファンが大上村コールが自然発生的に生まれたのだ。

まずは、旗揚げ記念興行で鈴木みのる選手と上村優也選手とのシングルマッチを期待したい。

そのためにもこれからの後楽園ホールでどんな動きを見せるのかが大切なのだ。

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