新日本プロレスのTVマッチがここまで開催されなかった理由

新日本プロレスのTVマッチがここまで開催されなかった理由について書いていきたい。

2020年6月9日、いよいよ新日本プロレスが『大会再開に関するオンライン会見』を開催する。

この会見は新日本プロレスワールドだけでなく、YouTubeチャンネルでも配信される。

昼の12時から配信ということで、多くの視聴者も想定される。ここは一丁正座待機をしていきたいところだ。

新日本プロレスが再始動する。

サイバーエージェントグループのプロレスリング・ノアが時計の針を進め、DDTがTVショーの可能性を提示した一方で、新日本プロレスは完璧に時間を止めていた。

最後の試合は2020年2月26日の沖縄大会。おおよそ4ヶ月が経った。あっという間に今年の3分の1が過ぎていたのだ。

新日本プロレスは時を止めて、再開の時を待ち続けていた。これは新日本プロレスがというよりも親会社であるブシロードの意向が大きかったように見える。

新日本プロレスは日本最大級のプロレス団体であり、都心部では1000人以下の試合はほぼ組まれることはない。

また、ビッグマッチともなれば1万人以上の人間が日本全国から動くことになる。

流石にあり得ないとは思うが、野毛道場で無観客試合や何かの配信をやろうものなら人だかりができる可能性もゼロではないという見方もあったと思う。

全てのリスクを承知で“敢えて動かない選択”を取った新日本プロレス。その軌跡を少し振り返っていきたい。

 

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NJWP Together Project

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新日本プロレスTogether Projectが発足したのは3月のこと。あれから3ヶ月の月日が流れたのだ。

最初の頃は試合はできないものの、内藤哲也選手&高橋ヒロム選手や棚橋弘至選手&飯伏幸太選手のトークショー。

矢野通選手、石井智宏選手、YOH選手、SHO選手、YOSHI-HASHI選手らが出演した「ヤノトーーク!」などが配信されていた。

だが、非常事態宣言が発令されると事態は一転。リアルな場に集まることすら無理な状況になってしまった。

ジムが閉鎖されたことを多くのレスラーが嘆き、耐える中でソーシャルディスタンスなど新しい用語が飛び交いはじめた。

これから新日本プロレスはどうなるのだろう。一方で、DDTやプロレスリング・ノアはいち早く無観客試合ではなく“TVマッチ”を開催し始めた。

特にプロレスリング・ノアは“無観客試合”で潮崎豪選手と藤田和之選手が31分向き合ったまま動かないという事件が勃発。

これ以降、プロレスリング・ノアが週刊プロレスの表紙を飾る機会は圧倒的に増えていった。

全日本プロレスやドラゴンゲートなどの他団体が試合を開始する中で動かない新日本プロレス。動かないのか。それとも、動けなかったのか。

親会社であるブシロードの木谷高明さんが早期から様々な対策を講じていただけに、最大限のリスク回避こそがグループとしての方針だったのだと思う。

 

完璧な試合は組めない

新日本プロレスは先々までのチケットを全てファンクラブや各プレイガイドで販売していた。

「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア27」についても、ギリギリまで発表を遅らせつつ...と言った状況である。

2020年8月にマディソンスクエアガーデンで開催予定の「WRESTLEDYNASTY」のみ延期。それ以外のシリーズはタイミングが近付いてきたら中止の発表といった流れだった。

事実、新日本プロレスは現在ベストメンバーで興行を組むことができない。

「バレットクラブ」が特に顕著だ。高橋裕二郎選手や石森太二選手ら日本人メンバー以外はほぼ不参加。。

ジュニアに限って言えば、ロビー・イーグルス選手やエル・ファンタズモ選手、ロッキー・ロメロ選手、LA道場のヤングライオン(クラーク・コナーズ選手)などもまとめて不参加となる。

また「G1クライマックス」についてもそう。ジェイ・ホワイト選手やKENTA選手が渡航制限で参戦が見送られる可能性が高い。

また、新日本プロレスの規模になると地方遠征も難しく中々元どおりの状況で巡業することも難しいと言えるだろう。

後半年の期間で歴史と伝統ある東京ドーム大会の時期にも差し掛かるのだ。

ベストメンバーは組めない。会場に人を集めることは難しい。この状況でどうすればいいのか。

さらに新日本プロレスのレスラーを通じて万が一のことがあってはならない。これは業界トップとしての立場として、遵守すべきことなのだ。

だからこそ、新日本プロレスはテレプロレスリングへと舵を切ったのだと思う。

 

ユニオーネの再ブレイク

毎週末に新日本プロレスワールドで配信されたテレプロレスリング。

この企画は非常にハマった。レスラーの口から当時の試合を振り返るスタイルは贅沢すぎるオーディオコメンタリーである。

この企画を通じて再ブレイクを果たしたのがミラノ・コレクションA.T.さんとタイチ選手のタッグチーム“ユニオーネ”だ(村田晴夫さんも含む!?)。

令和2年バージョンのTシャツを発売すれば、即完売。受注生産に踏み切るほどの人気振りだ。

緊急事態宣言を含む今回の一件は、決していいことだとは思えないが、こうした過去の歴史を学ぶ機会が生まれたことは素晴らしいことだとも思う。

オンライン記者会見は明日

いよいよ明後日。新日本プロレスの再開が発表される時が来た。

おそらく無観客試合が中心になるとは思うが、久しぶりに新しい試合を見ることができるのは大変嬉しいことである。

当たり前が当たり前じゃないことを知った今だからこそ、以前よりもプロレスを楽しめることができる気がしている。

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