新日本プロレスファンに伝えたい「虹プロ」の素晴らしさ

今日は新日本プロレスファンの皆さまにNizi Project(虹プロ)の素晴らしさを伝えたいと思う。

朝のニュース番組「スッキリ」を通じて日本国内でも話題になっていた「Nizi Project(虹プロ)」。

名前やオーディション番組という概要を知っている人も多いだろう。

かくいう僕も知り合いから「これは面白い!」と勧められていたが、中々時間が取れずキャッチアップ出来ていなかった口だ。

ただ、これは流石に見た方がいいよなと決意し、2020年7月4日(昨日)のお昼過ぎから「Hulu」にて視聴を開始した。

んで、今の時刻が7月5日の17時。2日間ほぼぶっ通しでの視聴。

感想を簡潔にまとめると全てが「美しかった」。これはもっと多くの人々が目にするべき物語だと思い、微力ながら僕の方でも筆を取ってみる。

もう「虹プロ」の結果まで知っているよ!という方は「分かってんじゃんコイツ」くらいに思っていただけたら幸いだ。

一方で、まだ「虹プロ」を見ていない、知らないという方は絶対に公式ホームページや公式SNSを見てはならない。YouTubeや音楽ストリーミングサービスもNGだ。

「虹プロ」のオチを自分の目で見てから楽曲を聞いたり、MVを視聴して欲しい。これは僕との約束だ。

では、どうしてこんなに新日本プロレスを愛する皆さまに「虹プロ」をお勧めしたいのか?という話からしていきたいと思う。

※「虹プロ」はYouTubeでも全編見ることできるので、ぜひこの記事を読んだらネタバレを食らわないよう最新の注意を払いつつ番組を見てほしいと思う。

 

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ヤングライオンのオーディション

まずは、「虹プロ」を新日本プロレスで例えてみる。

新日本プロレスが次世代を担う新しいヤングライオンのオーデションを全国で開催し、10000人を超える中からデビューできる人材を探すという壮大なプロジェクトをぶち上げたとする。

既にトレーニング(レッスン)を積んだ人材まいれば、ほぼ独学の原石。様々なバックボーンを持つ候補者がそれぞれの個性を発揮する中で、一際目立つのエリート組もエントリーしている。

新日本プロレスの入門テストをパスし、道場に住み込んでいる練習生は、年齢は変わらずともトレーニング(レッスン)の経験が段違い。

スタートの時点では実力が郡を抜いている。

そんな彼らと全国各地から集められた候補者たちが最終的なデビューの枠を懸けて協力しつつデビューを目指す。これが新日本プロレス版「虹プロ」だ。

※デビューできる人数は決まっていないので、協力という言葉が一番しっくりくる。

他意はない。他意はないがプロデューサーは“レインメーカー”オカダ・カズチカ選手、“スイッチブレイド”ジェイ・ホワイト選手のマネージャーを務めた“フィクサー”外道選手だとしよう。

話題になるには理由がある

いかがだろうか。新日本プロレスに置き換えると、非常に興味が湧く展開ではないだろうか。

さらに「虹プロ」は深夜番組、配信、朝の報道番組の3軸でコンテンツを発信し続けてきた。

出し方も上手ければコンテンツの作り方も素晴らしかった。番組としての魅力は大きく2つある。

まずは、レベルが高すぎる候補者たちの美しき物語。次に理想の上司すぎるプロデューサーJ.Y.Park(パク・ジニョン)さんの人間性である。

 

美しすぎる物語

ライバル同士がライバル心バチバチでぶつかり合いながら、限られた椅子を競い合う。これが、平成のオーディション番組のマナーだったが「虹プロ」は少々毛色が異なる。

デビューするメンバーの数がそもそも決まっていないため、候補者同士に殺伐した雰囲気が存在しない(その理由は評価基準から考察できる)。常に助け合い、手を取り合って最高の結果を導き出そうとしている光景は非常に素敵だ。

候補者同士は常に1位から最下位まで評価される運命にあるが、それは個人の結果である。他人に足を引っ張られてランキングが下がるということがない。

課題に対して、自分のベストを尽くす。これだけ。ドロドロした空気感や人間関係の変な衝突がない(カメラで抜いていないだけで、おそらく多少の衝突はあったとは思う。ただ、ひょっとしたら本当に無かったかもしれないとも考えさせられる。その理由は後述する)のだ。

可愛い女の子たちが正々堂々努力する。本気で努力するから報われた時に感情が溢れ出す。そして、自分が褒められたことと同じくらい、仲間が評価された時に嬉しそうな顔をする。

「この娘が本当に努力していたことを知っている」からこそ、同じ候補生の喜びを自分のことのように喜ぶことができるのだろう。

事実だけ書くが、僕はこの2日間ずっと感情的になっていた。応援している子が報われた時には嗚咽すら漏れた。

なぜ、ここまで感情移入してしまうのか。ここには天才・J.Y.Parkさんのプロデュース能力があるのだ。

餅ゴリ推しになってしまった

ここからはJ.Y.Parkさんについて書いていきたい。少し調べれば半端じゃない人物であることは分かるので、このあたりをチェックして欲しい。

J.Y.Parkさんはプロデューサーとして候補者の評価をするのだが、その言葉の一つひとつに学びしか無い。

彼は褒める時はトコトン褒める。平均点を底上げしつつ候補者の長所を見つけるとそこを重点的に伝える。

そして、ネガティブな意見を伝える時に、決して「ダメ」という言葉を使わない。「もどかしい気持ちになった」、「悲しい気持ちになった」、「期待値が高すぎたから失望してしまった」と。

決してあなたが悪いとは言わない。あなたのパフォーマンスを見た結果、自分の心がどう動いたのか?という話しかしていない。

私はこう思った。あなた自身はこの感想を聞いてどう思う?

決めるのはアナタです。そうやって、いつも穏やかな笑みを浮かべるJ.Y.Parkさん。番組を見ていたら間違いなく彼のことを好きになる。そして、J.Y.Park推しになっている。

ここからが本題だ。「虹プロ」というコンテンツが爆発的な感情移入を呼んだ理由を書いていく。

 

本気で挑むことで溢れ出る感情

候補者に対して餅ゴリさんの語る言葉。これが、視聴者にぶっ刺さった。

ネタバレにならない程度に書いていくと「あなたは生まれてきた時点で特別だ。じゃないと生まれてくるはずがない」。「あなたはそのままのあなたで十分に魅力的ですよ」、「ありのままのあなたの魅力を魅せて欲しい」。などがある。

僕が1番好きな言葉は明らかにネタバレになるので控えておく...。

10代〜20代には夢を与える言葉。30代以上には明日から使いたくなるような名言と心構えを説く。餅ゴリさんの言葉一つひとつを聞いていて、まるで自分のことのように胸が苦しくなったり、心を揺さぶられたりする。

中にはまるで自分のことを指しているかのような言葉があったりする。

餅ゴリさん。「虹プロ」が多くの視聴者から愛されたのは、彼の魅力によるものが大きいと僕は思っている。

彼の言葉を聞いて、候補者は人目をはばからず涙することも多い。従来のオーディション番組では「悔しくて泣く」、「怒られて泣く」、「結果が出た時に泣く」が主流だったが、「虹プロ」はパフォーマンス後に泣くケースが明らかに多い。

自信と余裕を生むのは練習しか無い。地道な反復練習。天才ですら埋もれてしまうレベルのステージで本当に信用できるのは、毎日の積み重ねしかないのだ。

この日のために努力を重ねてきた。(餅ゴリさんは)そんな自分や仲間の頑張りを分かってくれた。

本気で頑張ったからこそ、褒められた(認めてくれた)ことに対して、心から浮かび上がってくる感情がある。

そんな美しい時間は視聴者の心を揺さぶり続けた。僕もその中の一人になった。

ガンバるって素敵だね。何年も昔のマンガを思い出していた。

ガンバ!Fly high (12) (小学館文庫 もC 12)

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プロレスの楽しみ方

さて、ここまで読んだ方ならもうお気づきのはずだ。あの手この手で「虹プロ」の話を書いてるけど、プロレスにハマっている理由と一緒じゃね?と。

そうなのだ。プロレスと同じ魅力が「虹プロ」にはあったのである。

ストーリー。プロレスラー(アイドル)という星は単独でも輝いているが、結びつき星座となることで美しさに意味と価値が生まれてくる。

プロレスにハマると抜け出せないのは、この要素が大きいと僕は思っている。

ちょっとだけ脱線して最近思っていることを少しだけ書く。

ラフファイトを非難したり、レスラーの方のSNSに無礼を働く方を見ると、僕はとても残念な気持ちになっている。

何がなんでも結果を残さなければならない理由を深読みして、試合を通じて心の声を感じとる。それがプロレス本来の楽しみ方だと僕は思っている。

ベテランの域に達してベルト戦線に絡む機会が減った。だから何だと。身体的なピークを過ぎたとしてもプロレスラーとしてのピークは現役が終わるまで続くのだ。

獣神サンダー・ライガーさんのベストバウトが引退直前に行った鈴木みのる選手との試合だった(ファンが選んだ)ことを考えるとレスラーは引退するまで成長が続くのだ。

だから新日本プロレスは面白い。そして、「虹プロ」も面白い。

リアルタイムで追っていたらもっと面白かったかもしれないが、遅れてハマっても全く遅くない。それだけこの番組は見る価値があるものだった。

そんな僕がゴリ押しする「虹プロ」。興味がある方はぜひ、チェックいただきたい。

※いつかネタバレ100%でも執筆したい....。

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