『NEVER』で生まれたSHOと鷹木信悟のラブストーリー

『NEVER』で生まれたSHOと鷹木信悟のラブストーリーについて書く。

2018年。新日本プロレスは3年振りとなる“恋人”の再会に沸いていた。DDTプロレスリングで出逢った2人はタッグチームを結成し、ジュニア界を席巻した。

“ゴールデン☆ラヴァーズ”。この2人の関係は組んでよし、さらには対角線に立ってよしと最高のバランスを保っていた。

インディーやメジャーとった価値観にすら収まらないスケール感はいつしか世界2位のプロレス団体である新日本プロレスの中心にまで食い込んで来た。

ただし、再会も束の間、“ゴールデン☆ラヴァーズ”は再び別の道を歩むことになった。

それから約一年半が経ち、新しいラブストーリーが展開されることになるとは思いもよらなかった。

新しいロミオとジュリエットの名前は鷹木信悟とSHOという。

飯伏幸太選手とケニー・オメガ選手が国境を超え、言葉を超え、人知を超えたところで通じあっていた関係だとするならば、鷹木信悟選手とSHO選手は「決して結ばれてはいけない2人」の物語のよう。

体育教師とレスリング部の生徒。マイクなんて必要ない。無駄な言葉なんていらない。

身体と身体、腕と腕でぶつかり合って刻み込む。

ラブストーリーは突然に...。まずはSHO選手の告白から振り返っていきたい。

 

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あの日、あの時、あの場所で

2018年10月。鷹木信悟選手がドラゴンゲートを退団し、新日本プロレスへ参戦した日にはじまったストーリー。

饒舌な先生が繰り出す激しめの言葉責めを受け続けた結果、生徒(役)の感情が爆発した。

SHO「今日、またリング上で一緒になってわかったよ、改めて。鷹木信悟、俺はお前のことが大好きだ。どんなにボロカス言われようが、俺はお前のことが大好きなんだ。NEVER無差別級6人タッグ及びNEVER無差別級チャンピオンの鷹木信悟! お前の眼中に、お前の視界に俺はいるのか? 俺のことが見えてるのか? 俺が必ず(指で自分の胸を数回指しながら)こっちのほうに、俺にお前を振り向かせてやる」

きっとはじめて会った日から意識してた。ずっと超えたいと思っていた。

なぜか、同じタイミングで同じ調整方法(断食)をしたりしていた。

ジュニアヘビーから無差別。そして、ヘビーへと転向した鷹木信悟選手を目と心で追い続けた。

溢れ出した本当の気持ち「俺はお前のことが大好きなんだ」。心がいっぱいになる告白だった。

 

ジャイアン、告白を受け入れる

「鷹木信悟というゲームはな、一度勝ったくらいじゃクリアになんねえんだよ」

一度勝利した(ここのニュアンスは読者の方にお任せする。直接的書こうかとも思ったが、やっぱりやめた...)くらいでいい気にならないでよね!

なんというツンデレ感。なんという誘い受け感だろうか。

そして、翌日。鷹木信悟選手とSHO選手は再び同じリングに立った。

何度も何度も鷹木信悟選手へ目線を送り、“ショックアロー”でBUSHI選手をノックアウト。

「俺は燃え尽きてなんかない。俺の...俺の気持ちは...」

激しくぶつかり合ったタッグマッチが終わった。

試合後、SHO選手が鷹木信悟選手を強い眼差しで見つめ続ける。「IWGPジュニアヘビー級ベルト」を肩にかけつつ、目線はジャイアンから離れない。

2人の物語はここで進展する。

 

信悟!タイトルマッチしよ!

SHO選手が鷹木信悟選手を呼んだ。指でこっちに来いと何度も合図を送る。

この状況だとマイクを持っての挑戦表明が一般的である。

ただ、溢れ出した気持ちは言葉にならない、止まらない。そんなものでピカピカに輝く感情を表現したくない。

そんなSHO選手の胸中を汲み取ったのか鷹木信悟選手は彼の元へ詰め寄り、選択肢を与えた。

「NEVER無差別級」と「NEVER6人タッグ」。どちらか選べ、と。

この質問はどう考えてもおかしい。2人っきりの世界かみんなで一つの目標を追うのか選べと。

SHO選手の気持ちは分かっているのにも関わらず、なぜ焦らすような選択肢を提示したのだろうか。

改めて、「俺のことが好きなんだろ?」と全世界の前で告白させる。燃え尽き症候群のハートにきっちり火を灯す。

SHO選手は鷹木信悟選手が左手で持っていた「NEVER無差別級」のベルトを鷲掴みにする。

その時、鷹木信悟選手の表情が明らかに緩んだ。ニヤッと微笑んだのだ。新日本プロレスワールドの動画チェックいただきたい。※47分40秒

そして、2人はタッグのベルトを手放した。この一本にこそ意味と価値があると合わんばかりに。

SHO選手はスピアーを見舞った後に、矢を放った。

ラブアローシュート。そんな言葉が脳裏に浮かんだのは僕だけだったのだろうか。

 

いよいよ3度めのシングルマッチ

モテモテの体育教師の心にブッ刺さった矢。自分のルーツである「NEVER」を持って放った一撃は鷹木信悟の心を動かした。

「俺も同じ気持ちだよ。でもな、俺には立場ってもんがあるんだ!」そんな理性を吹っ飛ばした。

そして、ここで鷹木信悟選手から勝つという以外にもSHO選手が「NEVER」挑戦する理由が明かされた。

「NEVERで生まれた俺は、必ずNEVERのベルトを獲ってやる」

2012年11月15日に「NEVER」で生まれたSHO選手(デビュー戦の相手は渡辺貴章選手)。

無差別級への船出となる記念日は、2020年7月12日の大阪城ホールだ。

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