成田蓮の変化と柴田勝頼が語る課題

成田蓮の変化と柴田勝頼が語る課題について書きたい。

2019年のヤングライオン杯をキッカケにLA道場への海外遠征をスタートした成田蓮選手が、いよいよ本格的に武者修行の成果を見せようとしている。

新日本プロレスワールドで毎週土曜日の正午に更新されている『NJPW STRONG』。

新日本プロレスのアメリカ大会という位置付けにして、清野茂樹アナウンサーの実況と柴田勝頼選手や棚橋弘至選手の解説が光る名番組だ。

「気合が入っているのはいいですね。気合が入っていないとダメだと思うんですよ」、「色んなレスラーとやるのがいいんですよね」、「ヒクレオがデカすぎて遠近法がおかしいっすよね」、「ACHに振り回されたKENTAが最高でした(笑)ハンマー投げみたいな」など、先週配信された回だけでも、柴田勝頼選手の言葉がユニークで印象に残る。

試合の実況解説をしつつ、ちょっとした小話や昔話に発展する(柴田勝頼選手が新弟子時代に敬語同士で会話していたら、真壁刀義選手から

突っ込まれたなど)ため、本当に毎週見応えがある1時間となっている。

そんな『NJPW STRONG』のメインイベントに成田蓮選手が立った。対角線に立つのは『NJPW STRONG』デビューとなるベイトマン選手だ。

 

 

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明らかに変わった

「スーパージェイカップ」では大きな変化を感じられなかった成田蓮選手。

ただ、こうしてシングルマッチを戦ってみると、ヤングライオン時代との違いが浮き彫りになっていた。

非常にベーシック。ヤングライオン時代よりもシンプルな雰囲気が漂っている印象を受ける。

成田スペシャルへの布石という試合作りから、いろいろな小技を試し斬りしつつ、

ヘッドロックやコブラツイスト、河津落とし、ジャーマンスープレックス、などいわゆる昭和プロレスのベーシックな技を選んで試合を構成している。(河津落としはジャイアント馬場さん、コブラツイストはアントニオ猪木さんの得意技である)。

どこかヘッドコーチである柴田勝頼選手の匂いがする。成田蓮選手は着実に自分の方向性を見つけつつあるのだと、ベイトマン選手との試合で見えてきた。

ただ、柴田勝頼選手が思うところの課題もあるようで...。

 

経験値からくる感情表現

師匠というものは愛弟子を手放しで褒めないものだ。

柴田勝頼選手は成田蓮選手が持つ、サイズと体の柔らかさという才を認めつつ、現状の課題をこう分析している。

成田蓮選手はプロレスキャリアがスタートした時点から同期と切磋琢磨するというよりも、先輩と試合することが多すぎた。

そのため「受けてしまう」傾向がある、と。

少し考えた後、その答えを確かめるために新日本プロレスワールドを検索してみる。

確かに同期である海野翔太選手との試合があまり見当たらない。

ベテランのタッグマッチにエントリーすることが多く、多くのことを学んだとは思う一方で、「こいつにだけは絶対負けない!」という心のぶつかり合い削り合いの回数が少ないのだ。

上村優也選手と辻陽太選手は渡航制限が起因し、ヤングライオン同士によるシングルマッチを毎日のように戦い抜いてきた。

同世代との試合経験の薄さ。この経験値をこれからどう積んでいくのか。柴田勝頼選手の手腕に掛かっているといっても過言でないだろう。

この日、ベイトマンに成田スペシャルで勝利。この1勝を通行手形にこれから『NJPW STRONG』での試合数が急増するかもしれない。

課題があると言うことは伸び代があるということ。

男というものはあまりしゃべるものではない。両の眼で静かに結果だけを見ていればよいのだ。

成田蓮選手の成長をじっくりと見届けたいと思う。

 

柴田イズムの継ぎ手

LA道場のヘッドコーチ・柴田勝頼選手は「心技体」ではなく、「心体技」という言葉について以前語っていた。

まずは、心。次に体。最後に技。

冒頭でも「気合が大切」と語っていたように、柴田勝頼選手は心の大切さを説いている。

恐怖を乗り越える心。相手を超えたいと自分を信じる心。そうした心の強さが肉体にも反映されるのだろう。

今回の試合で成田蓮選手は変化の兆しを見せた。

ヤングライオン時代とはコスチュームを全く変えずとも、既に中身はアップデートされつつあるのだ。

彼のどこが変わったのか?それを知りたい方はは去年のヤングライオン杯を見返してみることをお勧めする。

全体的なサイズが一回り大きくなっているが、特に注目すべきは脚。脚の太さが全く異なっている。

心と体をLA道場でじっくりじっくりと成熟させている成田蓮選手。

彼が技に着手し、何かを掴んだとき、新日本プロレスに新しい「闘魂」が生まれることだろう。今日は以上!

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