辻陽太が内藤哲也との“点”を作った日

辻陽太が内藤哲也との“点”を作った日について書きたい。

辻陽太選手が内藤哲也選手と戦う(戦いたい)理由は、メキシコ遠征へ旅立つための卒業試験であり、凱旋帰国がの“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”加入に対する事前アピールだと思っていた。

「プロフェッショナル仕事の流儀」で内藤哲也選手が「彼の試合が気になる」と発した時、辻陽太選手へ一気に注目が集まり始めた。

内藤哲也選手と言えば“ヤングライオン”棚橋弘至選手を応援するため各地の興行に足を運んでいた新日本プロレス狂である。

そんな彼が“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”に身をおきながら、辻陽太選手をプッシュしたのだから本人として一大事だったに違いない。

自分には可能性(才能)がある、と。ただ、現実は甘くなかった。

後輩のヤングライオンが誕生しないだけでなく、社会状況の変化により海外遠征自体が難しくなった。

また、同期である上村優也選手が台頭したことも大きい。

柴田勝頼選手や金丸義信選手など実力者たちが次々と上村優也選手を絶賛した。

鈴木みのる選手へ単独特攻した瞬間に彼の運命は大きく変わったと記憶しているが、それを抜きにしても「ここ数年で最高のヤングライオン」は上村優也選手の称号となっていた。

だが、辻陽太選手は動き始めた。

 

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焦りが彼を変えた

メキシコを宣言し、内藤哲也選手へ猛アピール。その姿は3.6万アカウントのいいねを引き出すまでに至った。

辻「ツイッターのプロジェクトは昨日で終わった。結果、3.6万だったけど、3.6万人もが俺のことを応援してくれたことに、とても感謝してます。ありがとうございます(※と言って頭を下げる)。はあ……内藤さんが達成できなかった時のリスクを考えろって。メリットは、内藤さんと試合ができること。デメリットはなんだ? 最大のリスクは。スクワット1000回か? 練習生からやり直しか? そんなこと求めてないよな? 一番は、俺が内藤さんとの闘いをあきらめること。ただ、そんなことは絶対にしない。だから俺なりに考えたんだ。何がリスクになるかと。俺の答えはこうだ。いつか俺が、IWGP世界ヘビー級王者になったとき、挑戦者として内藤さん、あんたを指名する。これが俺の答えだ。こんなこと言ったら、お前にそんなことできるはずない、そういう人もいいるだろう。ただ、夢や希望を与える俺たちが、夢を持たなきゃ、どうやって夢を与えられるっていうんだよ。なんとでも言え。これが俺の答えだ」

出典:新日本プロレス

 

諦めないこと

「俺の夢は新日本プロレスの主役になること。簡単じゃない。無理でしょ?って思うだろ。でも、俺は夢を追い求めたい」

内藤哲也選手は夢と諦めない気持ちをずっと大切にしているレスラーだ。

いくら“制御不能”こそが彼の真髄だったとしても、根っこの部分には熱いハートが内藤哲也選手にはある。

今回、辻陽太選手は未来への点を打った。自身が「IWGP世界ヘビー級王者」となった時に内藤哲也選手をチャレンジャーに指名する、と。

棚橋弘至選手ですら叶わなかった「IWGPヘビー級王者」内藤哲也VSチャレンジャー・棚橋弘至選手の構図である(IWGPインターコンチネンタでは実現した)。

諦めることがリスク。何かに向かうということは自分を追い込むことでもある。

SNSが普及し、外野の声も露骨に届くようになった。応援する人もいれば、何言ってんだ?という人もいるだろう。

それでも諦めずに、自身の夢を追う。これが今後の辻陽太選手のプライドになるに違いない。

そんな諦めない人にギフトは届く。

飯伏幸太選手に2連敗。「ニュージャパンカップ2021」でグレート-O-カーン選手に一回戦で敗れた内藤哲也選手には次のテーマがなかった。

そろそろ次のテーマを決めて動き出す直前に、今回のサプライズが起こったのだ。

シングルマッチではないが、辻陽太選手と内藤哲也選手が対角線に立つのである。

 

youtu.be

※僕が新日本プロレスの一番好きな煽りVTRがこれだ

 

チャンスは来た

「Road to SAKURA GENESIS 2021」第一試合に“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”が出場する。

メインイベンター揃いのユニットがシリーズを通じて第一試合にエントリーしている。

これは新日本プロレスからのメッセージと見て他ならない。

桜舞い散る両国国技館大会。開始時間は17時。組まれた試合数は6試合。そこに辻陽太選手の名前はない。そして、BUSH選手の名前もない。

日本ボクシングコミッション(JBC)と日本プロボクシング協会(JPBA)は興行の終了時間を20時から21時に後ろ押した。

新日本プロレスも21時まで後ろ倒しだって問題ないはずである。

新日本プロレスは辻陽太選手に懸けている。

彼がこの3試合で内藤哲也選手を振り向かせることができるか。

もしも、内藤哲也選手が「やってやってもいい」と言えば、両国国技館の対戦カードを変えてくる。そんな予感がしている。

週刊プロレス 2021年 03/31号 No.2114 [雑誌]

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