名解説・タイチが光った「レスリング薩摩の国」
名解説・タイチが光った「レスリング薩摩の国」の初日について書いていきたい。
「Road to レスリングどんたく 2021」もいよいよ佳境に突入した。
一発目のビッグマッチ「レスリング薩摩の国」では、矢野通選手VS EVIL選手による「KOPW2021」と“ロッポンギ3K”YOH選手&SHO選手VS“鈴木軍”金丸義信選手&エル・デスペラード選手が激突。
この大会の後半戦から“鈴木軍”のタイチ選手がドシっと解説席に腰を下ろしていたのだが、その解説が非常に素晴らしかったので今日はその点についてまとめていきたい。
まずは第一声。“ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン”VS“ユナイテッドエンパイア”の8人タッグマッチ。「どんな思いでこの試合を見ますか?」という問いかけに対して「何にもねぇよ」と先制パンチ。
ややあって、「何もねぇけどメインだけは見たかった。ここからやらねぇと金が出ねぇと」内情を暴露した。
以前、タイチ選手は“ユナイテッドエンパイア”はプロレス史上で一番つまらないユニットだと辛辣な意見を出していたが、「よくなってきた。タイチに言われたらマズいと思ったんじゃねぇか」とコメント。
確かにタイチ選手の言葉以降、ウィル・オスプレイ選手が「IWGP世界ヘビー級王者」になったり、グレート-O-カーン選手が内藤哲也選手を相手にベストバウト級の試合を魅せたり、アーロン・ヘナーレ選手が一気にジャンプアップしたりと、とにかくメンバーの活躍が目立ち始めた。もちろん、“島流し”で大半の試合を決めているジェフ・コブ選手については語るまでもないだろう。
タイチ選手の言葉でレスラーは発奮する。その可能性について深く考えつつ、「レスリング薩摩の国」のセミファイナルとメインイベントを振り返っていきたい。
試しに撮ったが
— タイチ (@taichi0319) 2021年4月28日
コイツらじゃ
大した「いいね」も付かないだろ
もし5000いいねいったら
パンツ脱いでやるよ
まぁ
コイツら人気ないから無理だな#バイト中#njpw#njsatsuma pic.twitter.com/xr4CVp3zWw
俺がやるなら相撲ルールだな
“KOPW無敗の男”矢野通選手と昨年の二冠王“キング・オブ・ダークネス”EVIL選手が激突。
前哨戦では黒頭巾を被らされた挙げ句、“ベイビーちゃん”と可愛がる自慢のトロフィーをダークネスに染め上げられるなど災難が続いた矢野通選手。
これまで無敗を誇っていたが、流石にEVIL選手とディック東郷選手が相手では分が悪いと思っていたが、自身が提案したルールを上手く使い勝利を飾った。
勝負の決めてになったのはEVIL選手に黒頭巾をかぶせた状態で、同士討ちを誘ったシーンだろう。必殺の“EVIL”がディック東郷選手に炸裂。驚いた表情を浮かべる背後からローブローを一閃。
闇の王をマットに沈めた。
この試合のタイチ選手は黒頭巾についてコメントを求められると、「やったことがねぇから分かんねぇよ(笑)」と返す。
この回答がパーフェスとすぎて流石に笑ってしまった。
少なくとも黒頭巾をかぶせ合いながら戦う様はこれまで一度も見たことがない。確かに、どうか聞かれても解答に困るしか無いのだ。ただ、この言葉がメインイベントへとつながっていく。
.@abemakoto726 "😭😭😭"
— njpwworld (@njpwworld) 2021年4月28日
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SHOとYOHが一人だったら凄いレスラーかもな
エル・デスペラード選手はYOH選手に対して、とにかく辛辣な言葉を連発している。敵ながらどこか認める言葉が飛び出すことも珍しくないプロレス界において、ここまで真っ向から否定しまくっているもの珍しい。
とにかくYOH選手のことを認めていない。SHO選手に対してもタッグになったら勢いがなくなったと言葉をかける。
この試合に負けた後ですらバックステージで「あんなヤツにシングルに挑戦する資格なんかねえ……」と残している。
YOH選手を完全否定。全く交わることがない、最近の新日本プロレスではあまり見ない形でのタイトルマッチが迫ってきている。
だた、ここまでエル・デスペラード選手が辛辣な言葉を並べている状況でもタイチ選手はフラットな目線でYOH選手を語った。
器用。何かがキッカケで化ける可能性がある。そして、SHOとYOHが一人のレスラーだったら凄いレスラーなんだろうな、と。
SHO選手の闘志と激しさ。YOH選手の器用さとテクニック、構成力。確かにこの2人が一人だったらとんでもないレスラーであることは間違いない。
もう一歩踏み込むと、2人は半端じゃない伸びしろがあるのだ。
タイチ選手は嘘をつかない。ふざけたり、うそぶいたりしているが、大切なところでは真っ当なコメントしか残さない。だから、人気が集まっているのだろう。
ジーマさんに謝れ
最後に。この日、最後の正論がジーマさんに謝れ!だった。
以前、ジェフ・コブ選手が何本も持ち帰ったことに対して、“ロッポンギ3K”の2人はエア乾杯のみ。
どちらがスポンサーとして嬉しいのかと聞かれれば間違いなく前者だ。
スポンサーや体育館についてなど色々な関係各位にも気を配ることができる。
これが聖帝の器なのだと改めて思わされる解説だった。
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