辻陽太、棚橋弘至と自由が丘での出会い、運命のシングルマッチ

辻陽太、棚橋弘至と自由が丘での出会いから数年。運命のシングルマッチが2021年6月14日の後楽園ホール大会で決定した。

辻陽太選手がプロレスラーになった理由には、棚橋弘至選手が大きく影響している。

ちなみに、SHO選手も棚橋弘至選手に「待ってるよ」と言われたことが大きな原動力となり新日本プロレス入門を果たしている。

遡ること、辻陽太選手が大学生の頃。通学のために自由が丘で電車を降り、エスカレーターを降っている時に太陽と交錯した。

子どもの頃からプロレスファンだった辻陽太選手は思わずその光を追いかけた。

「写真を撮ってください」

この一言が彼の人生を大きく変えることになった。

「いい身体してるね。プロレスやらんの?」

それからしばらくが経って、ワールドプロレスリングを見ているとあの日、太陽と遭遇したことが頭をよぎったという。

大学を卒業し、アメフトも引退。

新生活をスタートした矢先の出来事だった。

「プロレスラーになりたい」

ほんな夢が、気持ちが日増しに大きくなっていく。

ただ、入門テストに合格できる保証は全くない。一般企業に入社したばかりで、全くもってリスクしかない。

既に年齢は23歳。当時の基準では、新日本プロレスの入門テストを受ける最後のチャンスだった。

辻陽太選手は入社した会社を5ヶ月で退職し、入門テストへの準備をはじめた。

その結果、見事新日本プロレスへ入門。ヤングライオンとして見事デビューし、現在にいたる。

 

あの日、棚橋弘至選手が辻陽太選手に夢を与えた。

今は辻陽太選手が夢や希望を人に与えるステージに立っている。

 

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海外遠征へ焦り

新日本プロレスが特別に何かを発表したわけではないが、その時が近づいてきているのは間違いない。

辻陽太選手、上村優也選手の2人が旅立つ時が近づいてきている。とてもリアルな話しをすると、先日の土曜日に開催されたサイバーファイトフェスティバル2021で団体の看板を背負って戦った4人の平均年齢が25.75歳。辻陽太選手は現在27歳。9月8日で28歳を迎える。

時代が違うので単純に比較はできないが、棚橋弘至選手は27歳で「IWGPタッグ」を戴冠。30歳で「IWGPヘビー級」を戴冠している。

辻陽太選手が最近、明らかに焦っていたのはこうした年齢的な面も間違いなくあると思う。

ただ、海外遠征に行かずして天下を獲った棚橋弘至選手がいるように、何が起きるかは誰にも分からないのだ。

大切なのは棚橋弘至選手とのシングルマッチで何を残せるのか。これに尽きる。

 

プロレスとは気持ちである

最近、改めて思うことがある。勝つことと同等に勝ち方や内容も大切なのだ、と。

勝てば官軍。負ければ逆賊。これが歴史だ。勝者の手によって歴史も大きく書き換えられているので、結局は勝者になることでしか成し遂げられないこともある。

ただ、それが幸せなのかと考えると、少し首を捻りたくなる時がある。

自分の幸せ以上に誰かの幸せを願う時。棚橋弘至選手のように人に夢を与えられるような人になりたいと思った時、何が大切なのかを改めて考える必要がある。

棚橋弘至選手は必死に戦ってきた。膝の状態が悪くともプロレスを楽しんでもらいたいという気持ちから何度も何度も飛び続けてきた。

そこには小手先のテクニックを超えた魂が詰まっている。だからハイフライフローが完璧に決まれば誰も返すことができないのだ。

勝負はやってみなければ分からないが、辻陽太選手が棚橋弘至選手にこのタイミングで勝つことは相当難しい。

ただ、本気の気持ちをぶつけることができれば、誰かに夢を与えることはできると思っている。

圧倒的な実力差があってもそこに立ち向かう勇気が人に夢を与えることにつながるのだ。

辻陽太選手の人生が変わった自由が丘の出会い。あの瞬間に生まれた気持ちを全て棚橋弘至選手にぶつけて欲しい。

きっと、棚橋弘至選手であればその全てを受け止めて100倍で返してくれるはずだから。

 

人の夢

人生とはシンプルなようでなかなかどうして難しい。

たらればがない前提ではあるのだが、もし辻陽太選手が新日本プロレスの入門テストに落ちていたら...。

入門することはできずとも、いい経験だったと思えるか。それともそれが原因で腐ってしまうか。はたまた他の団体でプロレスラーを目指すことにしたのか。

色んな可能性が出てくる。色んな生き方が出てくる。

こうして活字にすると分かりやすいが、ネガティブに捉えすぎないことが大切なのだ。

棚橋弘至選手とヤングライオンがシングルマッチをするなんて中々久しぶりのことである。

また、タイチ選手、オカダ・カズチカ選手とのシングルマッチも控えている。これで7番勝負は完成だ。

オカダ・カズチカ選手の壮行試合は棚橋弘至選手が務めた。あれから11年が経ち。今後はオカダ・カズチカ選手も挑まれる側に立つ。

2021年6月の後楽園ホール3連戦。辻陽太選手にとって忘れられない一週間がはじまろうとしている。

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