今の新日本プロレスの実況・解説について
今の新日本プロレスの実況・解説について書きたい。
2021年9月29日。新日本プロレス“秋の最強戦士決定戦”「G1クライマックス31」Bブロック公式戦が聖地テンション後楽園ホールで開催された。
この日のメインイベントは今シリーズで完全復活を果たした“レインメーカー”オカダ・カズチカ選手と、成長著しいYOSHI-HASHI選手の“CHAOS”対決。
以前の「G1クライマックス28」で2人がぶつかった際には、幻のネックブリーカー・ドロップ式レインメーカー(2012年のイッテンヨンで初披露されたレインメーカーの形式)を披露するなど、オカダ・カズチカ選手には確かな余裕が伺えた。
ただ、3年前と今は劇的に違う。
“NEVER無差別級6人タッグ王者”として、一気に力を付けたYOSHI-HASHI選手であれば“あの頃”のオカダ・カズチカ選手から一本取るのではないか。そんな期待すらあった。
だが、現実は厳しかった。“完全無欠のレインメーカー”となったオカダ・カズチカ選手はやはり強すぎた。
「まだまだ強いオカダ・カズチカ、見せていきます!」
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) 2021年9月29日
YOSHI-HASHIとの灼熱の“同門対決”を制したオカダが破竹の開幕3連勝!!
【9.29後楽園結果】
★試合の詳細は新日本プロレス・スマホサイトで速報中!https://t.co/l2f6JLWS4k#njpw #G131 pic.twitter.com/R4FD5Dn1K3
26分53秒
試合開始直後はじっくりとしたグラウンドからスタート。敢えて“ヤングライオン”時代のようなはじまりを選んだのは、改めて2人のステージが変わったのだと考えさせられる。
ロープ際でオカダ・カズチカ選手が張る振り(のムーブ)をすればいきなりエルボーをぶちかます。
“NEVER無差別級6人タッグ”では2度オカダ・カズチカ選手を破っているだけに、攻略法はバッチリと頭に入っているようだ。
試合序盤からオカダ・カズチカ選手のスタミナを奪いにいく。これも今のオカダ・カズチカ対策だ。
全勝優勝へ
ただ、終わってればやはりオカダ・カズチカ選手の圧勝に終わった。
まさに横綱相撲。見ていてヤバい負ける!とまでオカダ・カズチカ選手を追い詰めるまでには至らなかった。
特別な相手。特別な相手だからもっと強くなって欲しい。
YOSHI- HASHI選手とはもっと大きな会場のメインイベントで戦いたい。
そんな気持ちが伝わってくるバックステージコメントだった。
オカダ「本当に、棚橋戦でもそうだけど、今日はね、ヤングライオンの時を思い出してしまったというか。後楽園で最初にシングルマッチやってたし、最初にレスリングやってただけで、何か、エモかった。ま、そんだけ。オレはもっと先見てるんで」
──YOSHI-HASHI選手は「間違いなく特別な存在」だと。
オカダ「ま(笑)、何言ってんのって。ボクからしたらね。オレからしても特別ですよ。ホントに、ヤングライオンの……ヤングライオンの前ですよ。新日本プロレスに入って、お互いがデビュー目指して頑張って、その中でやってるんでね。ま、でも別に、オカダvsYOSHI-HASHIのストーリーは『G1 CLIMAX』の公式戦がゴールだと思ってないんで。まだまだデカい舞台あるんで、そういうとこでやってもいいですし。ただね、まぁ『G1』……『G1』なんですよ。負けて、温かい拍手はボクはいらないんじゃないかと。あれでね、『あーよかった、いい試合できた』と、そんな失礼なこと、YOSHI-HASHIさんにやるのは、ボクはどうかと思うし。叱ってやってね、まだまだ上でやんなきゃダメなんだと、そういう風に思う舞台が、ボクは『G1』だと思うんで。ま、今日のあの温かい拍手、YOSHI-HASHIさんは悔しかったんじゃないかと思うんで、ホントに、公式戦だけじゃなくてですね、まだまだ、CHAOSなんでね、(普段は)やる機会がないですけど、やっていけたらと思います。
さて、本題へ...
あんまりこういうのを書くのは好きじゃない。ただ、書かざるを得ない。それくらいに気持ちが傾いたと思って欲しい。
あくまでも人格を否定しているわけではなく、実況席のクオリティに対して、僕が感じていることを書くので、個人に対する攻撃だとは受け取って欲しくない。
そう。新日本プロレスワールドの実況・解説が中々厳しかった...。
自宅でのプロレス観戦において実況席の雰囲気は試合を盛り上げるスパイス以上のものがある。
ただでさえ、歓声がない状況だ。実況席が試合の空気作りを握っていると言っても過言ではない。
明らかに解説席の相性が悪い。
キレるライガーさんに補足が精一杯の岡本記者。
実況の方も水を運ぶ役割がこなせず、解説席からプロレスを楽しませる空気が伝わってこない。
マジでこういうのはよくないと思うが、正直GK
金沢さんを戻すべきだと思った。
野上慎平アナウンサーの登板が激減し、解説席の層が薄くなり、弱体化している。
最後に花道を歩くレスラーを見ながらアナウンサーの口上だけで泣いたのはいつだろうか。
このレスラーにはこんな生き様や裏の顔があったのだと少し詳しくなれたのはいつだろうか。
それくらい実況も解説も大事なのだ。
プロレスを楽しむのではなく、プロレスを楽しんでもらう。詳しくなってもらう。この視点は大切にして欲しい。
誰も知らない昔話や今日の控室でどんなことを話していたか。そういった表に出ない情報が聞きたいのである。
英語の勉強も兼ねて英語実況見ている方がいいなんて、数年前なら絶対に思わなかった。それがすごく寂しくなった。
全部たらればの話だが、ひょっとするとこの日の実況席が、高橋裕二郎選手VS内藤哲也選手の試合も担当していたかもしれないのだ。
内藤哲也選手が欠場したため、試合自体が流れてしまったが、サムライTVと新日本プロレスワールドのダブル配信だとそういった可能性もあった。
感動の一戦を更に盛り上げるための解説席の布陣。ここから更に新日本プロレスが盛り上がってくために必要なファクターの一つだと思う。
例えば、後藤洋央紀選手VS柴田勝頼選手の試合では高校時代の恩師が解説席に座っていたこともあったわけで。
解説席からも試合をさらに面白くする仕掛けは作れるのだ。
プロレスの実況・解説は半端じゃなくスキルが必要なのは間違いない。
なかなか後続が出てこないことも仕方がないとは思いつつ、改善の時を待ちたいと思う。ちょっと流石に見ていて辛かった...。
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