鈴木みのる「こんなやつでも仲間だ」とアウェイの舞台に立つ意味
鈴木みのる「こんなやつでも仲間だ」とアウェイの舞台に立つ意味について書く。
ズルい一言。それまでの彼に持っていた印象を一気にひっくり返す。そんな力を持った言葉でした。
「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア28」に続いてスタートした「ワールドタッグリーグ2021」。
開幕戦はなんと鈴木軍の同門対決。注目を集めたのは2年半ぶりに新日本プロレスのリングに上がるTakaみちのく選手だった。
彼のエントリーが決まった時点からタイチ選手が激怒。今さらお前の居場所はないと糾弾した。
実際に試合がスタートしてみると、鈴木みのる選手がタッチを拒否。
鈴木みのる選手本人から禊を求められる展開へ。
さらにヘビー級へと転向し、今や新日本プロレスの中心に立っているタイチ選手が激しく攻める。
お前は何なんだよ、と。
まるでファンの心を代弁しているかのような試合だった。
事件が起こったのは試合後。
なぜ、コイツを呼んだのか?と問い詰めるタイチ選手に対して、鈴木みのる選手は「仲間だからだ」と返す。
お前も、お前も!とタイチ選手、ザック・セイバーJr.選手をはたく。
そこにファミリーの絆を感じたのは僕だけではないはずだ。
【11.14後楽園大会・第2試合】
— 新日本プロレスリング株式会社 (@njpw1972) 2021年11月14日
『WORLD TAG LEAGUE 2021』公式戦!
タイチ&ザックvs鈴木&TAKA!
注目の鈴木軍同門対決はタイチが容赦ないファイトでTAKAからKO勝ち……試合後にはグータッチ!
★試合の詳細は新日本プロレス・スマホサイトで速報中!https://t.co/fXPT67SyIg#njpw #njwtl pic.twitter.com/SGWDaUgS8x
仲間っていいね
鈴木みのる選手、Takaみちのく選手、タイチ選手でスタートした“鈴木軍”。
結成から10年が経ち、それぞれの立場は大きく変化した。
特にタイチ選手とエル・デスペラード選手の覚醒は大きい。
3年前からは想像できないほどに飛躍的な変化を遂げた。
TAKA「(※鈴木が去ったあと、再びインタビュースペースへ座り込み)あぁ、クソ…! なんでよ、なんでこのタイミングで、俺がここに来たか? みんな疑問に思ってるだろ? いろいろあって、(鈴木軍から)離れて2年半、いろいろあったけど、酔っぱらったときかもしんねぇけど、タイチとか、たまにボス(鈴木)とかがよ、連絡くれて。帰りを待っててくれたかわからねぇけど、気にかけてくれた。タイチもあんなこと言いながらよ、なんだかんだいって気にかけてくれてた。(仲間たちに)なんかできねぇかと思って。俺の力なんて大したことねぇよ。微々たるモンだよ。ただよ、何か俺にできることがあるんじゃねぇかと思って。この鈴木軍、鈴木軍の初期メンバー、ボスとタイチとやってきた10年間。(※立ち上がり)何か俺にもまだできるんじゃねぇかなと思って。だから俺は帰ってきた。無謀な挑戦!? そんなの最初からわかってんだ。(『WORLD TAG』優勝を)必ず獲って、(IWGPタッグ)チャンピオンがいまタイチとザックだろ? そこ、必ず獲りにいく。スタートしたばっかだよ」
うむ
— El Desperado (@ElDesperado5) 2021年11月14日
俺の仲間は思ってたよりおっかなかったぜ#njpw
アレで良かったのか
— タイチ (@taichi0319) 2021年11月14日
コレでいいのか
もう
わかんねぇよ
けど
もう10年以上前に
クソ野郎3人で始めてんだよ
アイツともコイツとも腐れ縁なのか
だがな
気に入らねぇ事ありゃ
いつだってぶん殴ってやるよ
仲良しこよしなんてねぇよ
バカ野郎が
別の角度から考える
最後に。
なぜ、鈴木みのる選手がTakaみちのく選手を呼んだのか。ではなく別の角度から今回のエントリーを考えてみたい。
Takaみちのく選手が「ワールドタッグリーグ2021」にエントリーするメリットはどこなのか。
何で再び新日本プロレスに上がるんだ!と鼻息を荒くしてこの視点が抜けてしまっていた。
まずは、自身の団体である「JUST TAP OUT」の認知度向上だろう。
現在、「JUST TAP OUT」ら「キャンプファイヤー」でクラウドファンディングを実施している。
ここのPRとして...と大会にエントリーしたのではないか。普通はそう考えるはず。
ただ、声を大にして言いたいが、クラウドファンディング中はとにかくやることが多い。実際にやってみると分かるが、普通にキツいのだ。ガチでやればゴールがないくらいやることが沢山ありすぎる。※僕は2回経験があるので、経験者として書くが、マジで開催期間中はマジで忙しい。
「ワールドタッグリーグ」にエントリーして自分の認知度を高めても、クラウドファンディングの支援金に直結するのも考えにくい。
「鈴木軍」メンバーからの拡散協力が必要だ。
実際、クラウドファンディングを開催していることを今知った方も多いと思う。
なので、メリットはここじゃない。
オファーを受けた意味
メリットではなく、デメリットについて考えてみる。
単純に昔の話が蒸し返される。僕もそうだが、SNSで彼がやったことはぼんやりと伝わっている。
事実か真実か。そんなことははさておき、ネガティブ寄りの印象を持っていなかったかたと言うと嘘になる。
その上、そもそもジュニアの彼が何でこのシリーズに出るんだ。そんなことも頭をよぎる。
そうやって思いを巡らせると、いくつかの考えが浮かんできた。
鈴木みのる選手が予定していたパートナーは別にいたのではないか。
本来であれば、ランス・アーチャー選手が新日本プロレスに帰還する計画で話が進んでいたが、ギリギリでドクターストップが入り、話が流れてしまった。
これまでの日常であれば、海外からスクランブルでレスラーを探すこともできるが、隔離期間を考えると無理。日本国内のレスラーで探すしかなく、Takaみちのく選手に白羽の矢が立ったのではないか。
僕たちがぼんやりと彼について知っているくらいだ。新日本プロレスとしては知らない筈がない。
それを承知でオファーしている。
Takaみちのく選手の目線でいくと、エントリーしない方が絶対に楽だ。
クラウドファンディング期間中で忙しい。本来の社長業、団体運営。
加えて新日本プロレスでの信頼回復。鈴木軍への禊。
とにかくぶっ壊れるくらいにキツい。
それを承知でオファーを受け入れたのは、“鈴木みのるのため”だったのではないだろうか。
「ワールドタッグリーグ」と「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」の同時開催で新日本プロレスの所属レスラーは既にフル稼働。
海外組も急遽呼ぶことができない状況のため、1チーム減らす選択すらあったと思う。
「ボスとタイチとやってきた10年間。何か俺にもまだできるんじゃねぇかなと思って」
彼は鈴木軍のために動いた。これだけは確かだ。人が生きるって簡単なことではないので、単純に稼ぐという意味合いもあると思う。ただ、稼ぐにしてもハイリスクな勝負だと思った。
色んな意見があると思う。色んな考え方があると思う。
ただ、自分が何かやらかした時、ずっと冷ややかな目で見られたいか?と聞かれてYESと答える人はまぁいないだろう。
外野が必要以上に煽る問題ではない。
全部新日本プロレスは分かった上でオファーしている。
決して安くないファイトマネーを支払うのだ。そんなもの当然だろう。
罪を憎んで人を憎まず。関係者じゃない以上それくらいのスタンスでいることに僕は決めた。
人から色々と言われるのって楽じゃないよ。それを承知でリングに上がるんだ。
絶対にポジティブな反応だけじゃないことを知ってそれで人前に出るって、凄いよ。同じ男としては中々真似できない。凄い勇気と度胸だと僕は思う。
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