エル・デスペラードが教えてくれた人が変わるために必要なこと

人間を強く、大きく成長させるのは「自分に対する本当の意味での悔しさ」である。

そのことを改めて明言したのが新日本プロレスのエル・デスペラード選手だ。

2021年12月27日。新日本プロレスは「WRESTLE KINGDOM 16 in 東京ドーム」記者会見を開催。

エントリー選手たちが次々と登場し、それぞれの主張をぶつけ合った。

中でも目を引いたのがエル・デスペラード選手の言葉である。

2020年以降、エル・デスペラード選手が変わったのは誰の目にも明らかだ。

僕は金丸義信選手のパートナーとして、プロレスを学んだこと、葛西純選手、石井智宏選手との激戦をくぐり抜けることで何かを掴んだと思っていたが、もう一つ重要なエピソードがあったことがここで明かされたのだ。

獣神サンダー・ライガーさんの引退試合に自分の成長が間に合わなかった。

一度しかない引退試合(“邪道”大仁田厚選手は除く)。今であれば間違いなく高橋ヒロム選手とエル・デスペラード選手が選ばれていたと思う。

ただ、新日本プロレスは2年前のエル・デスペラード選手を選択しなかった。これが現実なのだ。

この日、「NEVER無差別級6人タッグ選手権試合 ガントレットマッチ」にエル・デスペラード選手はどれほど複雑な気持ちを抱えて臨んだのだろう。

自分への怒り。変わりたいと願う気持ち。目指すべき場所。

やるべきこととやりたいことが一致した時、世界の声が聴こえる。

人は変わることができることをエル・デスペラード選手が教えてくれている。

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あの日の後悔

エル・デスペラード選手は恵まれていなかったのか。

実は決してそんなことは無く、いきなりのタイトルマッチを幾度も経験している。

DOUKI選手が未だシングルのタイトルに縁遠いことを考えると破格の“お披露目”だった。

ただ、結果が出なかった。

自分の、自分だけのプロレスを見つけるまでに時間が掛かってしまったのだ。

それか分かっているからこそ「自分のせいだ」と前置きしたのだ。

自分への強い後悔が自分を強くする。教育を超えた変化を生む最大のファクターはここにある。

「(※立ち上がって)あんまり座ってしゃべるのが得意じゃないんで立たせてもらいますが、ヒロムは凱旋してからずっとメインイベンターだった。俺は凱旋してからこれは自分のせいですが、まず飯伏相手にどうしようもないタイトルマッチを闘い、飯伏と組んでヤングバックス相手にどうしようもないタイトルマッチをおこない、田口相手に、ライガー相手に、KUSHIDA相手に見るも無残な負け試合をなんべんも繰り返してきた。試合内容ももちろん結果も伴わないどうしようもないヤツだ。

ライガーの引退試合にも間に合わなかったんだ、選手としてのクオリティが。あの試合はヒロムと“ヒロムのライバル”ドラゴン・リーが組んで、ライガーと“ライガーのライバル”だった佐野選手が組んで、そういう試合だった。ホントはそこに俺が行かなきゃいけなかったんだ。俺は間に合わなかった。時間がかかった。もう俺は間違えない。去年の『SUPER Jr.』の決勝に向かう最後の試合の後、ヒロムが俺に向かって『俺たちの歴史を見せよう』と。今回、その言葉のアンサーみたいになって、なんかこれも不思議な縁だなと思うけど、新日本ジュニアの未来を見せる、俺自身の未来を掴むためにも、次の1.4のタイトルマッチは俺が勝って、俺の未来を開く。以上です」

出典:新日本プロレス

 

古巣の素晴らしさ

最後に。

KENTA選手が記者会見後にプロレスリング・ノアの年内ラスト興行にサプライズ乱入を果たした。

“4ヶ月後輩”の杉浦貴選手を目の前に「杉浦軍」入りを宣言。

※杉浦貴選手は元自衛官であり、年齢的には小島聡選手と同じ歳である

新日本プロレスのKENTAでは見せたことのない顔をしていた。

地頭の良さで相手を小馬鹿にして、場を掻き回すKENTA選手が「小林さん!」と呼ばれると、「やりにくいな」と少々苦戦している様子。

これが古巣の力。自分がまだ何者でもなかった時代を共に過ごした仲間にしか出ない表情ってのがある。

そのワンシーンを見たような気がした。

今の職場で仕事を納めた後、いつてもいいのであなたが「大切にしている古巣」に顔を出してみるのはだろう。

すっかり変わってしまっていると思うが、それはそれでいい経験になると思う。

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