タイチ選手とともぞう監督に見る、謝罪会見の難しさ

『ファイヤープロレスリングワールド(ファイプロ)』についての謝罪会見が、2018年11月12日にニコ生とYouTubeで行われた。

仲介人はファミ通。誌面にタイチ選手とともぞう監督が登場し、交わされた内容を改めてファンの前で行った形となる。

タイトルは『ファイプロ ワールド』松本総監督 ユーザーの皆様へのお詫びとご報告【ファミ通】。

ここでは同放送を振り返りつつ、謝罪会見の難しさについて考えてみたい。

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お詫びとご報告

僕はタイムシフトにて今回の生放送を拝見した。

まずタイトルから考えてみたい。

「ユーザーの皆様へのお詫びとご報告」と記載がある。

ニコ生の視聴者は1613人。YouTube側はリンクがデッドになっているため不明である。

PS4版の発売から約3ヶ月。この人数は今でも多くのファンが『ファイプロ』を楽しみたいと思っていることの証明だろう。

視聴者イコール『ファイプロ』の大ファンと言っても過言ではない。

謝罪とお詫び

多くのゲームがリリースされる昨今で、謝罪会見は極めて異例の出来事である。

スマホゲームの界隈では不具合のストレスを「詫び石」で還元する形だが、コンシュマーゲームではそうはいかない。

致命的な不具合を抱えたまま走ることにも限界が訪れ、開発会社の更なる変更が今回の生放送では告知された。

ともぞう監督の素晴らしさ

DLCの拡充と延期、操作性の向上、100%の完成度を目指す。

これが同会見で語られたことの全てだ。

僕は今回の会見を見て、ともぞう監督はすごいなと率直に感じた。そして、『ファイプロ』のファン代表として、あの場に登場したのだな、と。

先日、スクエア・エニックス社から大きな発表があった。

ファイナル・ファンタジー15のDLC開発中止である。

様々な憶測が飛び交っており、噂レベルのことをここに記載したくもないので、現実に分かることだけを書く。

これは、DLCを楽しみに待っていたファンの夢が潰えた発表だということだ。

僕自身、FF15はプレイ済みであり、DLCが全て出揃ったタイミングで遊びたいと思っていた。その時間がなくなったのだ。

裏側にどんな出来事や会社としての決定があったのか、僕には知るよしもない。ただ、残念だった。

ともぞう監督はこうしたユーザー一人ひとりの思いに応えるため、スパイク・チュンソフト社内を走り回ったに違いない。

会社としては次のソフトにリソースを割くという選択肢もあっただろう。ただ、それをともぞう監督がさせなかったという見方もあるのだ。

彼がいなければ生まれなかったゲーム。からがいたからアップデートされようとしているゲーム。

ユーザーは彼らの努力を見守るしかないのだ。

 

お詫びの難しさ

ここからはお詫びの難しさについて考えてみたい。

今回の生放送を通じてともぞう監督が伝えたのは「誠意」だった。

北の国からで「誠意って何かね?」という言葉があるように、伝え方を含めてとても難しいものである。

今回の生放送に関して、より早く公式で声明を出していればここまでの規模で行う必要はなかったと思う。

ただし、公式Twitterを介して情報を発信していたものこ、明確な謝罪の意思を伝えることが“できなかった”。

これは、伝えていなかったのではない。伝わっていなかったのだ。

生放送の対応

当日の生放送ではヒールのタイチ選手がユーザーの声を集め、上手く話を先導していたように思う。

タイチ選手はコメントが上手い。その人の本音を上手くついてくる。

ここまで謝罪した人間を非難するのは違う。

たかが5000〜10000円で騒ぎ過ぎた。

確かにその通りなのである。

ユーザーの本音は「100%のファイプロで遊びたい」なのだ。

それ以上でも以下でもない。タイチ選手は民意を本質の方へ向けた。まさに対戦相手を観客を掌の上に乗せるヒールレスラーだ。

お詫び会見の難しさ

もしもあの場にタイチ選手がいなかったらどうなっていただろうか。

生放送を見ていれば分かるが、具体的な発表は行われていない。目安となるスケジュールは発表になったが、明確な日付までは公表していないのだ。

また、生放送のコメントで最も多かったのはUIに対しての指摘だった。だがスルーした。スルーしかできないのだ。

何故ならば、解決すべき大きな課題が目の前にあるためである。

今、ファイプロが真っ先に改善すべきなのはオンラインでの不具合だろう。この課題が解決すれば一定のユーザーが戻ってくる可能性がある。

タイチ選手がタイチ杯を開催すれば参加するユーザー、観戦するユーザーが生まれる。

その熱を持って復帰ユーザーや参加ユーザーが生まれるのだ。

例えば、ジュニアからヘビーに階級を変えた今、タイチ選手とほぼ絡みのないKUSHIDA選手が名乗りを挙げたらどうだろう。

新日本プロレスの公式YouTubeチャンネルの登録者増にも繋がる戦いになると思う。

この盛り上がりを作るためにもファイプロはまずは取り組むべき課題に取り組むしかないのである。

 

スルーはありなのか?

これは僕の個人的な見解だがスルーで問題ないと思う。下手に意見を出せば既存ファンを蔑ろにしていることにつながり、かえってヘイトを集める結果になってしまう。

UIの話題を出したのはコアユーザーだ。貴重な貴重なコアユーザーのメッセージだ。

だが、今は答えられない。お詫び会見でも応えることができない。

ともぞう監督は胸が痛んだに違いない。

僕の疑問はファミ通にある

今回の生放送で唯一疑問に感じたのはともぞう監督退席後の行動である。

タイチ選手がギャラなしでは出ないと発言した結果、ニコ生のチャンネル会員限定の生放送にシフトした。

ファミ通側もビジネスだということは分かる。ただ、敢えて言いたい。あれはちょっといただけないオチだった、と。

 

後藤洋央紀選手と柴田勝頼選手

最後に。今回の生放送のキャプチャ画像で試合をしている選手は、後藤洋央紀選手と柴田勝頼選手というタイチ選手と同級生の2人だった。

ここに何か意味があったのか。それとも意味はなかったのか。その答えがタイチ選手から明るい言葉で語られる日が来るよう、ファイプロ運営に期待したいと思う。

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