『CHAOS2.0』が生み出す新しい混沌に夢が広がる
新日本プロレスは2018年の主要シリーズも全て終了し、いよいよ年内最後の後楽園ホール大会2試合を残すのみとなった。
『ゴールデン☆ラヴァーズ』の復活や『バレットクラブ 』内での抗争からの分裂。6人目のパレハ、ジェイ・ホワイト選手、外道選手、邪道選手の離反。そして、オカダ・カズチカ選手と棚橋弘至選手、KUSHIDA選手、ロッキー・ロメロ選手によるドリームチームの結成だ。
多くの話題が生まれた2018年の新日本プロレスを振り返りつつ、2019年以降の動向について考えてみたい。
今回は本体との越境タッグを実現させた『CHAOS』について。結成10周年を迎える彼らは“混沌”の名の通り、新たな展開を見せてきた。
“混沌”の言葉を調べると以下の言葉にたどり着く。
「区別が立たず物事が入り混じっている状態」
これまではユニット内で様々な個性が入り混じった点が魅力的だった。
ただ、これからはユニットの行動指針そのものが変化していくと僕は予想する。
『CHAOS2.0』が見せる、本当の新世界はこれから始まるのである。
ユニットの垣根を超えて、各ユニットに入り混じる存在。過去の新日本プロレスでも類を見ないユニットへと発展することを予想する。
オカダ・カズチカ選手と棚橋弘至選手が作ったもの
『CHAOS』のオカダ・カズチカ選手と新日本本隊の棚橋弘至選手がタッグチームを組んだあの日以降、様々な越境タッグチームが生まれた。
『ワールド・タッグリーグ2018』の最終戦では、バレッタ選手&チャッキーT選手がマイケル・エルガン選手&ジェフ・コブ選手と4人タッグチームを組み、オカダ・カズチカ選手&矢野通選手&KUSHIDA選手というチームも誕生した。
また、今回発表になった2018年12月14.15日の対戦カードではさらに3つのコラボレーションタッグチームが発表された。
まずは、棚橋弘至選手&ウィル・オスプレイ選手&真壁刀義選手&矢野通選手。
次にオカダ・カズチカ選手&真壁刀義選手&矢野通選手&本間朋晃選手&KUSHIDA選手。
そして、棚橋弘至選手&ウィル・オスプレイ選手である。
元『GBH』の矢野通選手が真壁刀義選手と久々にタッグチームを組む。
棚橋弘至選手は赤のメッシュを入れ、ドリームチームをビジュアルから表現した。
では、矢野通選手はどうだろう。『NEVER無差別級王座選手権試合』で鈴木みのる選手に挑戦して以来の金髪が復活するかもしれない。あるいは双方プロとはいえ完全なわだかまりがある可能性だってある。
全く噛み合わずに試合が終わる可能性。あの頃に戻りヒールな試合を魅せる可能性。
ユニット内からユニット外へと混沌は波及し始めた。何が起きるか分からないのだ。
CHAOSはヒールユニットである
今回、イッテンヨン『レッスルキングダム13』の対戦カード発表を見て、かなり疑問を感じているファンがTwitterで散見された。
特に大きい意見としては『NEVER無差別級』の価値と『鈴木軍』に対しての扱いである。
飯伏幸太選手からはじまってケニー・オメガ選手で締める。2018年前半の新日本プロレスを牽引した『ゴールデン☆ラヴァーズ』が軸になっているという見方もあるが、僕自身疑問に感じてることもある。
『鈴木軍』大将である鈴木みのる選手のシングルマッチがないのだ。また、ヘビー級として飛躍的な成長を遂げ、最も話題を提供してきたタイチ選手の名前もない。
これは何かの布石なのかと勘ぐってしまうほどだ。
タイチ選手の言葉を借りれば、割りを食っている選手と贔屓されている選手が存在していると思ってしまう。
『CHAOS』は本来ヒールユニットであり、混沌を巻き起こす存在である。
新日本本隊とのみ、タッグを組んでいくのだろうか。僕は、2019年のイッテンゴで『CHAOS』と『鈴木軍』が手を組む可能性すらある、と考えている。
標的はジェイ・ホワイト選手ら『バレットクラブ』であり、『ジ・エリート』。そして、あの男がいよいよ表舞台に登場する気がしてならないのだ。
VS団体の可能性
新参ファンは古参ファンのTwitterにも目を通している。当然、心無い声やマイナスなメッセージを受け取るようになるだろう。
僕は海外戦略に対して完全に肯定派である。会社が拡大し、資金が豊富になることで、選手へのケアも増えるし、長く展開を楽しめるようになる。ただし、経営を拡大させるための海外戦略にしても今回はあまりにも荒療治すぎるとも感じている。
ということは、内藤哲也選手、タイチ選手以外にも新日本プロレスを批判する選手が登場するのではないかと思っている。
僕はあの日の大海賊祭で雨に濡れながら、涙を流した日を忘れていない。あの日、鈴木みのる選手は「『IWGPヘビー級ベルト』は予約済み」だと言い放った。
2019年のイッテンゴ。必ず何かが起きる気がしてならない(毎年何かしら起こっているが)。
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ドリームタッグリーグ構想
そして、2019年は『CHAOS』を媒介にして様々な越境タッグが乱立する可能性があるとも思っている。
EVIL選手&SANADA選手が記者会見の場で珍しく会社批判をした通り、『ワールドタッグリーグ』の扱いは酷い。であれば、最初から『ドリームタッグリーグ』で開催してしまえばいいのだ。
その前フリとして、今は種子を播いている。そんな気がするのである。
CHAOS2.0
ダーク・ヒーローからベビーフェイス、ヒール、サイコパス、チャラ男など様々な個性が入り混じっていることが『CHAOS』の個性だった。
これからは新日本プロレスの各ユニットに混沌をもたらしていくと、僕は予想する。
オカダ・カズチカ選手は棚橋弘至選手と。矢野通選手は真壁刀義選手と。後藤洋央紀選手はタイチ選手や田口隆祐選手。
そして、もうそろそろYOSHI-HASHI選手が帰還してもいい頃合いだ。
アニマル浜口ジム出身のYOSHI-HASHI選手。『ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン』とは最も縁深いキーマンでもある。
様々な思いが錯綜するイッテンヨンまで1ヶ月を切った今、僕にできることは常に妄想することだけだ。