オカダ・カズチカはジェイ・ホワイトに勝てるか?

オカダ・カズチカはジェイ・ホワイトにイッテンヨン『レッスルキングダム13』で勝てるのか。

今回はこの点について考えてみたい。

2018年1月6日。内藤哲也選手との東京ドームメインイベント『IWGPヘビー級選手権試合』を制し、2夜明け会見に登場したオカダ・カズチカ選手。

そこで「『CHAOS』を新メンバー紹介します」と説明した後、姿を現したのがジェイ・ホワイト選手だった。

その瞬間誰しもが意外に思っただろう。中邑真輔選手、矢野通選手、邪道選手、外道選手、石井智宏選手を中心としたヒールユニット『CHAOS』はオカダ・カズチカ選手とYOSHI-HASHI選手の加入を機に大きな分岐点を迎えていたためだ。

2012年頃からヒールとベビーが共存する“混沌”のユニットへと変化した『CHAOS』。特にここ数年では、ベビー色が強くなっていた。

そんな中、凄まじいヒールとしての華を持つジェイ・ホワイト選手はあまりにも異端だった。

記者会見でも「オカダ・カズチカ選手に挑戦する」と挑戦的な態度を崩さない。

明らかに何かを胸に秘めた新メンバーは、それから1年弱で新日本プロレスの勢力図を書き換えるほどの活躍を見せた。

ジェイ・ホワイト選手はこの1年で相当な力を付けた。では、この成長著しい“可愛い後輩”に丸腰となったレインメーカーはどんな戦いを魅せるのだろうか。

これまでの歴史を紐解きつつ考えてみたい。

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レインメーカーの東京ドーム

オカダ・カズチカ選手は2012年に新日本プロレスへ凱旋帰国以降、メインイベントの舞台を踏み続けてきた。

2014年のファン投票で『IWGPインターコンチネンタル選手権試合』で中邑真輔選手VS棚橋弘至選手にメインイベントの椅子を譲る以外はつねにイッテンヨン『レッスルキングダム』で注目を浴びる立場としてその存在価値を刻み続けてきた。

だが、今回はメインイベントでもセミファイナルでもない第7試合“スペシャルシングルマッチ”である。

オカダ・カズチカ選手はこれまでの違いについて記者会見では「気にしていない」と語っていたが、それはあくまでも建前だろう。

1人のレスラーとして東京ドーム最後の花道を歩くのは、自分こそ相応しいと思っているに違いない。

 

2018年のオカダ・カズチカ

前人未到の『IWGPベビー級王座』V12を達成。新日本プロレスの歴史にまた一つ名を刻んだオカダ・カズチカ選手だったが、下半期は上手く結果を出せずにいた。

2018年6月、ケニー・オメガ選手との時間無制限3本勝負ではトータルタイム64分50秒の末、敗北を喫した。

真夏の祭典『G1クライマックス28』ではAブロック2位をマーク。惜しくも優勝決定戦進出を逃した。

レインメーカーに波乱の雨が降り注いだのは夏の暑さが落ち着いた頃からだろう。

ジェイ・ホワイト選手、邪道選手。そして、自身のマネージャーを務めていた、“レインテイカー”外道選手が『CHAOS』から離反し、『バレットクラブ』へと移った。

新日本プロレスの勢力図を大きく書き換えるこの動きは大きな波紋を呼びCHAOS×新日本本隊VSバレットクラブという構図が生まれていった。

“可愛い後輩”が暗躍する中で、オカダ・カズチカ選手は危機に陥っている。いわゆるプロスポーツの領域で最も怖い分析が行われているためだ。

「どうすればオカダ・カズチカを倒せるのか」

常にエプロンをバンバン!と叩いていたマネージャーにしかない独自の視点が成長著しいジェイさんのホワイト選手に加わったことで、オカダ・カズチカ選手はジェイ・ホワイト選手に勝てなくなった。

『ワールドタッグリーグ2018』で行われた前哨戦では7連敗まで負け越した。

タッグチームでの試合とはいえ、凱旋帰国以降、ここまで連続で同じ相手に敗れたのは初めてだろう。

何が無ければオカダ・カズチカ選手は勝利を掴むことはできない。そんな予感がしている。

 

金の雨は切り裂かれるのか

レインメーカーにとって初となる“年下のライバル”として台頭したジェイ・ホワイト選手。

体躯や繰り出す技が敢えて少ないなどファイトスタイルにも類似点が多い。ただし、東京ドームでの経験という意味では、オカダ・カズチカ選手に明らかなアドバンテージがある。

東京ドームでベストバウトを繰り広げつつけきたオカダ・カズチカ選手に対して、ジェイ・ホワイト選手の経験は乏しい。また、2018年の東京ドームでは棚橋弘至選手と最後までスイングしない試合を魅せてしまった。

だからこそ思うわけだ。この1年の成長を魅せつける最大のチャンスでもある、と。

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『CHAOS』時代よりもややラフになった戦い方だけでなく、『BULLET CLUB』の再生を謳い、バッドラック・ファレ選手、外道選手を引っさげて花道を歩く可能性が高い。また、試合への介入行為の可能性も十分にある。

一方でベルトもなくなり、マネージャーも去ったオカダ・カズチカ選手は初めて1人で花道を歩くことになるだろう。

身軽、軽快、爽快なレインメーカー。裏切られることで、プロレスラーとしての新しい一歩を踏み出すチャンスを得たのだ。

プロレスラーとしての実力ではオカダ・カズチカ選手に軍配が上がる。だが、『BULLET CLUB』の新リーダー、ジェイ・ホワイト選手には確かな勢いがある。

新時代のど真ん中に立つのはジェイ・ホワイト選手か、復権のレインメーカーか。いよいよ、運命のイッテンヨンまで1週間を切った。

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