高橋裕二郎の魅力について本気出して考えてみた
僕たちの高橋裕二郎が『バレットクラブ(BULLET CLUB)』に帰ってきた。復帰記念ということで、高橋裕二郎選手の魅力について本気出して考えてみたいと思う。
新日本プロレス最大のビッグマッチである、2019年のイッテンヨン『レッスルキングダム13』の第0試合にハングマン・ペイジ選手、マーティー・スカル選手とエントリーした高橋裕二郎選手。
結果は4分39秒で惨敗。所属していた『ジ・エリート』の2人とは亀裂が生まれたような発言が残されていた。
その翌日、新日本プロレスの新しい戦いが幕を開ける「New Year Dash」に『バレットクラブ』分裂以前からコンビを組んでいたチェーズ・オーエンズ選手と第2試合に出場すると危なげなく勝利を掴んだ。
そのバックステージで、高橋裕二郎選手は「ペイジのことはもう考えていない」と発言していた。
その後、高橋裕二郎選手とチェーズ・オーエンズ選手は『NEVER6人タッグ選手権試合』に乱入。
真壁刀義選手のキングコング・ニーを妨害すると、パッケージ・ドライバーを見舞い『バレットクラブ』の勝利をアシストした。
バッドボーイからグッドガイを宣言しているタマ・トンガ選手。新時代を突き進むジェイ・ホワイト選手が牽引するチームへの移籍は高橋裕二郎選手に何をもたらすのか。
また、現在の『バレットクラブ』にはコンプリート・プレイヤーズとしてユニットを組んでいた邪道外道も加わっている。
2019年。新日本プロレスでデビューして15周年を迎える高橋裕二郎選手に追い風が吹いて来た。ここからは何故僕が高橋裕二郎選手が好きなのか。愛してやまないのか。その理由をじっくり紐解いていきたい。これマジ。
泥臭さと器用さと男臭さと
高橋裕二郎選手と言えばピーターさんのように華やかな女性と入場するイメージが強いと思う。
遡ること数年前は今の様なブラックミュージックの似合う華やかさではない方向に向かっていた時期もあった。
美人なお姉ちゃんを連れての入場。昔はキレのある下ネタも連発していた。
「棚橋!お前の傷は男の勲章だよな?」
「後藤!お前その美人なカミさんと、、、」
ような感じだ。僕のブログにはちょっとアレなので、詳細については軽く伏せておこう。
ただ、こういった挑発行為一つとっても高橋裕二郎選手は何だろう。魅力的なのである。
後藤洋央紀選手に対する挑発に至っては、奥様を普通に褒めているではないか。
そういったチラチラと見え隠れする優しい一面がまず、前提にある彼の魅力だ。
次に、高橋裕二郎選手が出場している2〜5人のタッグ試合はなんだかスムーズに物事が進んでいる雰囲気がある。
サッカーのオシム監督は「水を運ぶ選手」の大切さを語っていたが、まさに高橋裕二郎選手がそうなのだろう。
嘘だ!と思う方は試合を見比べてみて欲しい。何かが少し違う。なんかスピーディーだな?そんな感覚を覚えるはずだ。
技の格好良さがたまらない
そして、なによりも好きなのは単純にオリジナル技がカッコいいところである。
特に「東京ピンプス」と「マイアミ・シャイン」だ。
破壊力もインパクトも十分。『CHAOS』を裏切る際に出たオカダ・カズチカ選手への「裏切りの東京ピンプス」はパワーワード的な魅力を持っているように思った。
また、フィッシャーマンやエルボー、ビックブーツなどシンプルな技で試合を組み立てる中で飛び出すからこそ、オリジナル技の魅力が光る。
2017、2018年はジュース・ロビンソン選手、バレッタ選手とシングルマッチを戦ったがいずれも惨敗。
ただし、解説のGK金沢さんの心は高橋裕二郎選手にあった。
「来ましたよー!マイアミ・シャイン!」
「引き出し開けてくるか?」
「出ましたね〜。東京ピンプス!」
僕自身の贔屓目が入ってるかもしれないが、心なしかGK金沢さんの声が弾んでいるようにも聞こえた。
そう、多くのファンや関係者から愛されるのが高橋裕二郎という漢なのだ。
何故、ジ・エリートに身を置いたのか
何故、高橋裕二郎選手は『ジ・エリート』に身を置いていたのだろうか。
僕自身非常に気になる点である。正解、不正解は置いておいて彼の心理を読み解いてみたい。
高橋裕二郎選手はシングルプレイヤーとしての魅力は十分ながら、バイプレイヤー路線を公言だけに、誰と組むのか?どのユニットに身を置くのかという点が非常に重要である。
つまり、その時のいい波に乗る。これこそが、今の彼の生きる道だと仮説を立ててみよう。
当時、バレットクラブOGは不人気だった
ケニー・オメガ選手とCody選手の内乱が終わった直後、『バレットクラブOG』は誕生した。
だが、当時を振り返ると圧倒的に人気なのは、『ジ・エリート』の面々である。
仮に気持ちはバッドラック・ファレ選手やタマ・トンガ選手、タンガ・ロア選手らにあったとしても、成功するか分からないベンチャー企業(ユニット)には転職できない。
『バレットクラブ』というブランドに惹かれて加入しているだけに、分裂するならば人気者を選ぶ。人として当然の選択だろう。
事実、あの時点でOGのメンバーは仲裁に入った高橋裕二郎選手にも奇襲を仕掛けているのだ。
「正直、すまんかった」
というのは、OG勢の方だったのかもしれない。
話を戻そう。
『バレットクラブOG』が『バレットクラブ』へと名前を改めたことで潮目が完璧に変わった。
『ジ・エリート』は中々日本に来ない小規模ユニット。
一方でジェイ・ホワイト選手や邪道選手、外道選手、石森太二選手などの新メンバーが次々と加入した新生『バレットクラブ』は非常に魅力的な存在へと変化していった。
「今、一番勢いがあるユニットはどこ?」
とプロレスファンの友人に聞かれれば、『バレットクラブ』と答えるのではないだろうか。
それほどに注目を集めだした古巣。戻らない理由はないだろう。
いつから復帰を意識していたかは分からない。だが、飯伏幸太選手とタッグを組んだ時にToo Sweetを要求していたり、『BULLET CLUB』のロゴが入った服を着用し続けていた。
『ジ・エリート』のメンバーへビッグマッチしか出場しないことについて言及もしていた。
人間臭い
高橋裕二郎選手のクールに見えて、人情味があり、人間臭いところがなんとも魅力的に感じる。
コツコツ頑張るのも一つの生き方。環境を変えるのも一つの生き方。
干され始めたと感じたら何かアクションをとってみる。とにかくもがくこと。そんな人としての大切さを教えてくれる。
英語力の向上
“ガイジン”レスラーが日本に来日した際、試合以外の場でもリラックスして過ごせるような気配りが必要である。
彼は自分以外が全員“ガイジン”という環境に長年身を置いてきた。
コミュニケーションも当然のように英語で取っている。ただ一緒にいるだけで話せるようになるのか。
僕はそうは思わない。試合、トレーニング、移動。プロレスラーの生活はハードだ。
この時間の合間に英語を学び続けていたのだろう。
お姉ちゃんと一緒にリングに現れるチャラい男。いやいや、それだけではこんなにファンから愛されませんぜ。これマジ。
ジュニア転向で再ブレイクを掴んで欲しい!
最後に、今後の高橋裕二郎選手についても書いてみたい。
僕は高橋裕二郎選手のジュニア転向を推奨している。
ヘビーとジュニアに上も下もない。そんなことは、『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア』を見れば明らかである。
そして、ハイフライヤーが主流にあったジュニア戦線である変化が訪れている。
それはパワーファイター型のジュニア戦士たちだ。
鷹木信悟選手やSHO選手などである。彼らと熱い戦いを繰り広げる高橋裕二郎選手がどうしても見てみたい。
高橋裕二郎&石森太二。この2人こそ、金丸義信&エル・デスペラード組という現在の新日本ジュニアタッグを席巻しているタッグチームに勝利を納める可能性を秘めていると僕は思う。上手さと強さと早さ。少し意味深だが、最強のタッグチームになることは間違いない。
そして、ジュニアへの転向を推奨する理由としては、『バレットクラブ』はヘビー級の戦士だらけでジュニア戦士の層が薄いという点にある。ロビー・イーグルス選手が来日しない場合、石森太二選手のパートナーは外道選手または邪道選手となるのだ。
だが、そういった表面的な情報は実際どうでもいい。なんと言っても高橋裕二郎選手と石森太二選手とのタッグチームが忘れられないのだ。
ヒールユニット『BULLET CLUB』が分裂する直前に2人はタッグチームを組んだ。そこで魅せた2人の試合は心からプロレスを楽しんでいるように映った。
数試合しかなかったにも関わらず、息のあったコンビネーション。バックステージでのいじり方。まさに最高のタッグチームだった。
来年の『スーパージュニア・タッグリーグ』にもエントリーして欲しいし、『IWGPジュニアタッグ』のベルトも狙って欲しい。
また、共に『バレットクラブ 』へと帰還したチェーズ・オーエンズ選手も元々ジュニアの選手である。
どちらと組んでもトップ戦線に名乗り出ることはできると思う。後はこう叫ぶだけだ。
「俺はよ!これからジュニアタッグ戦線にも出るから!これマジ!」
新日本プロレスジュニアは決して甘くない。だが、元々体重が100キロ未満の高橋裕二郎選手が再起を図るに相応しい舞台だと思う。
バイプレイヤーがベルトを巻いてはいけないというルールはない。
2019年。いよいよ僕たちが待ち焦がれた高橋裕二郎の時代がやってくるのかもしれない。