ダークベア翔美さんに見る、プロレスファンの生き様

 今回は、ダークベア翔美さんに見る、プロレスファンの生き様について考えみたい。

新日本プロレスのエース・棚橋弘至選手のファンが夢を叶えたこの瞬間。プロレスファンってやっぱりいいものだなぁと思った。

2019年1月14日に放送された「さんま・玉緒のお年玉あんたの夢をかなえたろかスペシャル 2019」。

同番組は1995年1月からはじまった人気バラエティ番組である。

誰もが持つ夢を叶えること。人の夢は努力で叶うものもあれば、努力だけではなんともならないものもある。

ダークベア翔美さんこと江森翔美さんの夢は完全に後者である。

「大好きな棚橋弘至選手に3カウントをとられたい」

現在、新日本プロレスは特定の記念興行以外で他のプロレス団体と試合をしていない。

まず、その時点で難しい。そして、棚橋弘至選手は新日本プロレスのトップレスラーであり『IWGPヘビー級王者』である。

逸材と試合をするのは努力だけでは難しい。

ただし、そのチャンスをダークベア翔美さんは掴んだのだ。

彼女の夢へのこだわり強さ、そしてファンとしての可愛らしさを考えみたい。

 

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84通の応募

通常、「あんたの夢をかなえたろか」は1人1通という応募ルールがあるらしい。

だが、ダークベア翔美さんこと江森翔美さんは84通の応募メールを送付したらしい。

明らかに只者ではない。あなたは1人1通ということは知っている上で84通も送ることができるだろうか。

僕はよほどのことがない限り無理だ。何故ならば、全メールの内容を変えつつ、約100通りの言い回しで自分の「夢」を書き続けるわけだ。

数を送れば夢が叶うわけでもない。ノルマがあったわけでもない。それでも夢という名の挑戦表明を送り続けた。

余程の覚悟があるか変態か。

このどちらかでなければここまで人は動かない。

つまり、ダークベア翔美さんはどうしても、何が何でも棚橋弘至選手に3カウントが取られたかったのだ。

この姿勢にはある意味でたった1人で新日本プロレスに殴り込みをかけ、佐々木健介さん、蝶野正洋選手、武藤敬司選手、そして長州力さんとの試合を実現させた大仁田厚選手に重なるものがあった。

そう、ある意味で大仁田劇場を見ているような感覚があったのだ。

邪道の夢を叶えることために新日本プロレスへたった1人で戦いを挑んだ大仁田厚さん。

棚橋弘至選手への愛ゆえに恥も外聞を捨てて、84通のメールを番組に送信した江森翔美さん。

そのこだわりが夢を手繰り寄せるのだ。

 

覚えているか!?3年前のあの日

ダークベア翔美としてリングに上がった彼女はマイクを持ちこう叫んだ。

「覚えてるか?3年前。私に初めて言った言葉だよ。サイン会で、肌が透き通るように白いねって!」

ニヤニヤする顔を隠せない棚橋弘至選手。彼女がもしも、サイン会や握手会へ相当な回数足を運んであれば顔は覚えていたかもしれない。

ただ、3年前に初めて言った言葉は流石に覚えていないだろう。

それも棚橋弘至選手なら言いそうだなぁというキザなセリフ。

顔から火が出る程に恥ずかしく、そして嬉しかったに違いない。

ダークベア翔美さんはその後、美肌グッズを買い込んだというがプロレスファンならこの気持ちに共感しかないだろう。

新日本プロレス1.4東京ドーム大会詳報号 (週刊プロレス 2019 年 1/22 号増刊)

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プロレスラーから貰った言葉

僕が後藤洋央紀選手に初めてサインをいただいた時、彼はこう言った。

「応援ありがとうございます。頑張ります!」

柴田勝頼選手と福岡でお会いした時、僕が来ていたTシャツに「STAFF」というデザインがあったため、彼はこう突っ込んだ。

「どこのスタッフなんですか(笑)?」

そう、プロレスラーに掛けて貰った言葉はずっと覚えているのものなのだ。

普段リングで全力の戦いを繰り広げている屈強なレスラーがリングを降りた時にふと見せる穏やかな表情や優しい喋り方。

ずっと色褪せることなく、それは大切な思い出として心に残り続ける。

そう、ダークベア翔美さんのマイクパフォーマンスはそんな大切なことを改めて教えてくれだのだ。

 

 

強く信じる気持ちがあれば夢は叶う

ダークベア翔美さんの出演部分を詳しく語るとキリがないほどに名シーンの連発だった。

海野翔太選手や成田蓮選手が練習に付き合っていたり、入場曲がトリプルHだったり、棚橋弘至選手に技を掛けられて恍惚の表情というか、女性の顔になるダークベア翔美さんだったり。

その全てがバラエティ番組としての魅力を発揮していた。やっぱり真壁刀義さんが解説席に座ると安定感があるな、も含めて。

それでも最後にはこれを伝えたい。

僕はベビーフェイスでありヒーローの棚橋弘至選手に3カウントを取られるためにヒールとなったのは流石だな、と思った。

自分が一番好きな選手が最も輝くシーンを目の当たりにしたい。

この気持ちには、新日本プロレスを応援する仲間として素直に脱帽である。

ただ、夢を叶えることだけじゃ意味がない。私の推しが最高に輝かなければ意味がない。

ダークベア翔美劇場の終幕後、棚橋弘至選手のTwitterで2ショット写真が投稿された。

嬉しすぎて泣けてくる。

そんなダークベア翔美さんの夢が叶って本当によかった。

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