エル・デスペラードがBUSHIを徹底的に挑発し続ける未来

新日本プロレスジュニアの新しいマスクマン対決の火蓋が切って落とされるとこになるのか。

現『IWGPジュニアタッグ王者』であるBUSHI選手に対して、前王者『鈴木軍』エル・デスペラード選手の挑発が止まらない。

タイチ選手、金丸義信選手と『ファンカスティカマニア2019』最終日に乱入した際にはBUSHI選手のマスクを剥ぎ取り、CMLLオフシャルで写真を飾った。

そして、2019年1月26日に行われた『』のバックルームでも「当分このカード続くんですよね?」とピシャリ。

はたまたTwitterでも名指しでピリッとしてくれと言い放った、

これまでエル・デスペラード選手は髙橋ヒロム選手との奇妙な因縁で物語を紡いできた。

2人の中にどんな関係があるのかは分からない。ただ、髙橋ヒロム選手はその正体が分かったと言い、エル・デスペラード選手も「答えあ合わせすふか?」とマスクを脱ぎかけるエピソードもあった。

髙橋ヒロム選手と同じ『ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン』のメンバーであるBUSHI選手に対し、挑発行為を繰り返すのは何故なのか。

「こんなもんか?」や「大したことない」ではなく、「ピリっとしてくれ」という言葉が選ばれた理由は何なのか。

BUSHI選手は今、エル・デスペラード選手の目にどう映っているのだろう。

僕はエル・デスペラード選手がBUSHI選手を徹底的に挑発し続ける未来が見えた。

 

f:id:yukikawano5963:20190127121614p:plain

KUSHIDA選手の退団

2019年1月29日の試合を持って8年間新日本プロレスを退団するKUSHIDA選手。

彼とほぼ同時期に新日本プロレスへ入団を果たしたのがBUSHI選手だった。

全日本プロレスから新日本プロレスに移籍。ある意味で「王道」と「ストロング・スタイル」のハイブリッドだとも言えるキャリアを歩んでいるBUSHI選手。大きな期待もあっただろう。

だが、この8年の新日本プロレスジュニアで大きな功績を残したのは総合格闘技からハッスル、SMASHをセルリアンブルーのマットにたどり着いたKUSHIDA選手の方だった。

『IWGPジュニアヘビー級ベルト』を6度戴冠。『IWGPジュニアタッグベルト』も2度巻き、各種トーナメントでも優勝を飾った。

一方でBUSHI選手はそれぞれ1度ずつの戴冠に留まっている。

実績だけで言えば圧倒的な差である。

この差がジェラシーを生み、いい意味での世界観を作り上げていたように思う。

 

BUSHI選手が輝く時

BUSHI選手はスタイリッシュでカッコイイ。入場曲、入場シーンは最高だし、細く締まった身体と毎試合変わるコスチュームはいつも変化があって面白い。

僕はBUSHI選手のことが好きだ。好きだから敢えて期待を込めて書く。

現在、BUSHI選手が受けるファンからの評価は二分されているように思う。

一つは女性ファンを中心とした圧倒的な支持。もう一つが試合内容についての辛辣な意見である。

あの大怪我から復帰した過去もあるため、期待し過ぎだと言われればしょうがない点もあるのだが、彼が発する華にどうしても期待してしまう。

そう、BUSHI選手には華がある。マスクマンとして明らかにカッコいい。何度でも言う。カッコいい。

だが、鷹木信悟選手が加入して以降、BUSHI選手はサポートに徹する姿が目立つようになった。

髙橋ヒロム選手とのタッグとはいい意味でも悪い意味でも全然違う。

ジャイアンとスネ夫。そんな関係に映ってしまうのだ。

事実、2019年のイッテンヨン『レッスルキングダム13』東京ドームで『IWGPジュニアタッグ』のベルトを戴冠した際もほぼ鷹木信悟選手が試合を決めている。

タイミング抜群の毒霧もいいし、ウインドミルもいい。地面と水平に飛ぶ独特なトペ・スイシーダは芸術品だと思う。

だが、もっとできる。やっとやれると期待してしまう。

だって、KUSHIDA選手との試合ではあんなに凄いファイトを魅せているのだから。

BUSHI選手のジェラシーから来る、感情剥き出しのファイトは素晴らしい。

「こいつにだけは負けたくねぇんだよ!」

普段のクールでカッコいい雰囲気ではなく、泥臭い姿に目を奪われる。

これがBUSHI選手の真骨頂だ。

KUSHIDA選手が会場にウエーブを要求した後、毒霧を見舞い「てめぇ、KUSHIDA!調子こいてんじゃねーぞコラ!!」と叫んだ時、彼は更に圧倒的な支持を得た。

だが、風神選手、雷神選手のマスクを剥いだ際、「小松、田中」と言った時は支持を得ることができなかった。

BUSHI選手が最も輝くライバルはKUSHIDA選手だ。

だが、そのライバルは新日本プロレスを去ってしまう。世界へ旅に出てしまうのだ。

 

ピリっとしろ

エル・デスペラード選手はノラリクラリしながらも、楽しくて刺激的なプロレスがしたいと思っているのだろう。

だがらこそBUSHI選手を刺激し続けている。

「KUSHIDAとやる時みたいな本気を魅せてくれよ!?」

内心ではそう思っているのではないだろうか。鷹木信悟選手がいくらジュニア戦線では異例のパワーを誇るとしてもタッグマッチを1人で勝つことはできない。

事実、『スーパージュニア・タッグリーグ』では予選を通過することが出来なかった。

2019年、これから髙橋ヒロム選手が新日本プロレスに帰ってくるだろう。

その前に吹っ切らなければ、何かを変えなければますます入場以外での存在感が薄れていくかもしれない。

最終日何もしないのか?

BUSHI選手とKUSHIDA選手が最後にシングルマッチで肌を合わせたのは2018年9月23日、『IWGPジュニアヘビー急王座決定トーナメント』の一回戦である。

事前のアンケートではBUSHI選手に圧倒的な期待が寄せられたにも関わらず、KUSHIDA選手の前に敗北を喫した。

その後もタッグマッチはあったが、シングルマッチはない。

現時点ではKUSHIDA選手の勝ち逃げが確定しているのである。

果たして残り2戦。BUSHI選手は何かコメントを残すのか。はたまた最後に毒霧を見舞いバッドエンドを演出するのか。

消えないジェラシーを抱えて、ピリっとしない王者をエル・デスペラード選手は刺激し続けるだろう。

マスクで顔は隠れていても、感情を剥き出しにしたBUSHI選手のファイトで、ならず者ルチャドールに一矢報いて欲しい。

掟破りのバックトゥーザフューチャーなんて繰り出したら、秒で泣く自信はある。

エル・デスペラード選手とBUSHI選手。ここから新日本プロレスのマスクマン抗争新時代がはじまることを祈るばかりだ。

→人気プロレスブログはここからチェック!

→NJPW FUNのTwitterフォローはこちら