KUSHIDAの対角線上に敢えて外道が立つ意味

2019年1月をもって新日本プロレスを退団することが決まったKUSHIDA選手。

新日本プロレス公式スマホサイトでは「ロッポンギ3K」のSHO選手、「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」の髙橋ヒロム選手がKUSHIDA選手に向けた日記を公開し、多くの反響を生んでいる。

SHO選手は感謝の気持ちを伝え、髙橋ヒロム選手は素直になれない気持ちを綴った。

いよいよ、新日本プロレスから「この広い海の向こうの世界」を目指すKUSHIDA選手をセルリアンブルーのリングで見る最後?の機会が迫ってきた。

『Road to THE NEW BEGINNING』の後楽園ホール2連戦がいよいよはじまる。

現『IWGPヘビー級王者』棚橋弘至選手VSKUSHIDA選手に注目が集まる中、その前日にあたる2019年1月28日に行われるタッグマッチにも運命的な巡り合わせがあることに気付いた。

棚橋弘至選手&KUSHIDA選手VSジェイ・ホワイト選手&外道選手である。

あまりにも自然な組み合わせなので、全く違和感がなかった。

だが、ちょっと待てよ?と記憶を掘り返してみると、あることに気付いた。

KUSHIDA選手が新日本プロレスに初参戦した2010年の『SUPER J TAG』。そのパートナーは外道選手だったのだ。

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CHAOSだった時代

「ハッスル」退団後、1年間カナダで過ごしたのち、「SMASH」へと所属したKUSHIDA選手が新日本プロレスに初参戦したのは2010年5月のことである。

「CHAOS」のレインテイカーとして君臨する2年ほど前、外道選手はKUSHIDA選手とタッグを組んでいた。

「KUSHIDAのナイショ話」でも語られていたが、当時「CHAOS」に参加したことになっている時期があったという。

今では信じられないがパンフレットにも「CHAOS」として掲載されたことがあるようだ。

KUSHIDA選手と同じようにインディー団体を渡る歩き、新日本プロレスへとたどり着き、オカダ・カズチカ選手のマネージャーとして手腕を発揮し、「IWGPヘビー級王者」としてV12という大記録を支え続けてきた外道選手。

そんなパートナーすらあっさりと裏切り「バレットクラブ」で新時代の到来を見つめている人の道を外れた男は、このタッグマッチを通じてライオンマークを背負い世界を目指す男に何を伝えようというのだろうか。

と、ここまでは試合前に書いている。ここからは試合を見て感じたことを書きたい。

 

人の道を外れた男

結論から書くと外道選手とKUSHIDA選手の間に因縁めいたものは何一つ感じなかった。

8年前のスタートは確かに外道選手だったが、今のKUSHIDA選手に言うことは特にないのだろう。そんな試合展開だったように思う。

が、『バレットクラブ』に籍を置いていることも相まってか圧倒的なヒールに徹していたようにも思う。

まるでヒーローのKUSHIDA選手をより際立たせるかのように。

外様とヒール

ヤングライオンは道場や巡業での下積み期間を

経て、海外遠征へと旅立つ。そして、凱旋帰国を果たしたタイミングで基本的にヒールの立場となっている。

ここには2つの視点がある。まずは、抑制されていたものが、海外の風を受け爆発してしまったということ。

次に棚橋弘至選手という絶対的なベビーフェイスを倒すために逆側に回るという思考がある。

現『IWGPヘビー級王者』棚橋弘至選手。ユニットに所属することなく長年新日本の本隊を牽引してきたエースである。

では、ジュニア戦線を本隊で牽引してきたのは誰なのか。

田口隆祐選手は「KUSHIDA選手がいなければ新日本ジュニアは衰退していた」と語った。

『Apollo 55(アポロ・ゴー・ゴー)』としてタイムスプリッターズと抗争を続けてきた過去がありつつも、KUSHIDA選手を立たせる(勃たせる)のが田口隆祐選手の魅力だろう。

事実シングル、タッグともにKUSHIDA選手がジュニアを牽引してきた。

獣神サンダー・ライガー選手の最終章として『IWGPジュニアヘビー級ベルト』を懸けた戦いを魅せ、「俺より強くなって帰ってきてほしい」と願いを込めた髙橋ヒロム選手と何度も抗争を繰り広げた。

新日本プロレス一筋のジュニア選手たちは外から来たハングリーレスラーに多くの刺激を受けた。

KUSHIDA選手の新日本プロレス公式スマホサイトの日記を振り返ると髙橋広夢選手と三上恭佑選手に対して言及している回があった。

エリートとは真逆の雑草ロードで成長を重ねてきたKUSHIDA選手。

ジュニアのエースという重責は彼を大きく、大きく育てた。

 

棚橋弘至

いよいよ明日、棚橋弘至選手とのスペシャルシングルマッチを迎える。

万が一、棚橋弘至選手が破れるようなことがあれば、とんでもない一大事となるだけに、タイムスプリッターの気合は万全だろう。

「棚橋弘至の首を狙う」

決意と覚悟を持って挑む後楽園ホールのリング。

一体どのコスチュームで試合へと望むのだろう。

タイムスプリッターズ時代のライオンマークが入ったコスチューム?定番のホワイト?

セコンドには誰が付くのだろう。田口隆祐選手?獣神サンダー・ライガー選手?

自然発生的なウエーブは飛び出す?

彼のプロレス人生を懸けて挑む棚橋弘至選手とのシングルマッチを楽しみに待ちたい。

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