コト消費の時代に生きる僕たちはプロレスを愛さずにいられない

モノやコンテンツが溢れかえった2019年。

電車内を見渡しても、多くの方がスマホを手に全世界の情報にアクセスしている。

いつでもどこでも何でも簡単に知ることができるようになった時代。

一説では江戸時代の人々が1年で手にする情報を僕たちは1日で手に入れているという。

僕たちは情報が溢れかえった時代を生きている。何とも幸せなことではないだろうか。

一方で、モノ消費についての異議が唱えられている。

一過性のモノ(クルマや時計、高級ブランド品など)を手中に収めても幸福にはつながらないということだ。

僕たちはコトにお金を払うことで最も幸せな時間を手にすることができる、そういった意見がある。

平成が終わる今、僕たちは何に対価を払えば幸せが手に入るのだろうか。そんな時代に僕は新日本プロレスと出会った。

キッカケはAmazonプライムの「有田と週刊プロレスと」。内藤哲也選手のサクセスストーリーを見て、僕の中でプロレスを見る目が変わった。それからは早いものである。

棚橋弘至選手、オカダ・カズチカ選手、矢野通選手、後藤洋央紀選手、石井智宏選手、SHO選手、タイチ選手エル・デスペラード選手、田口隆祐選手、髙橋ヒロム選手、ジェイ・ホワイト選手。

挙げればキリがないほど新日本プロレスには素敵なレスラーが多い。そして彼の試合はモノではなく、想い出に残る出来事としてファンの胸に残り続ける。

コト消費の時代に生きる僕たちはプロレスを愛さずにいられない。

そんなことをボケっと考えていた。

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マイホームという魔術

戦後の日本は宣伝という魔法にかけられ、幸せの定義を定量化された。

社会に出て、いいクルマに乗っていい家を買って安定的に過ごそう。貯金は美徳。質素な暮らしを心がけ、よりよい老後を過ごそう、と。

その結果が招いたのは国連発表の幸福度調査54位という結果だ。

どうして僕たちはこんなにモノで、情報で満たされているにも関わらず幸せだと胸を張って言えないのか。

その裏側には、モノ消費を率先してきた時代背景があると僕は思っている。

高級ブランドにお金をつぎ込む層。有名女優と付き合うことで名を挙げる経営者。ジャパニーズドリームと言えば聞こえは良いが、何か空虚に感じてしまう。

その裏側を僕は考えてみたいと思った。

ちなみにマイホームを購入すべきというのは、国策に某社が乗り、徹底的に宣伝をした結果である。

情報が飽和していない時代では、宣伝が最強なのだ。

 

宣伝を超えた何かに心を震わせたい

宣伝、PRは魔物だ。

サービスが普及するためには必要不可欠という事実から、多くの企業が広告宣伝費に大切な金銭を投下する。

上場企業ともあれば株主向けの資料のためにお金をつぎ込む。

その結果、潤う企業があることは素晴らしいが、何か物足りない。僕はずっとそんな思いが胸にあった。

人は広告に動くが感動するか

最近では広告に見えない広告が流行っている。記事や動画、音声。様々なフォーマットで、広告に見せない広告が世の中に溢れている。

ここで一つの質問をしてみよう。

あなたは、昨日読んだWeb記事のを何本言えますか?と。

大多数の方が自信を持って全ての記事を答えられない筈だ。僕も同じく、大半の記事を覚えていない。

良質なコンテンツ一つよりも、雑多な多数が力を持つ。そんな時代で僕はプロレスを好きになった。

プロレスの素晴らしさ

プロレスはモノとコト。両方の意味で消費ができる。ある意味で音楽に近いジャンルにあると僕は思う。

音楽は有史以前に生まれた。最初の音楽は歌声だったというのが濃厚な説である。

では、プロレスはどうか。

アマチュアレスリングは1896年にオリンピックアテネ大会で競われている。

プロレスは19世紀初頭、ボクシングと同時期にイギリスで生まれ興行が始まったそうだ。

プロレスはまだまだ歴史としては浅い。だが、何故こうまでも胸を熱くするのだろうか。

喜怒哀楽を表現し、表現できる場

プロレスラーは鍛え上げられた肉体をリング上で披露する。日々の積み重ね、鍛錬、努力。

観客の目に映らない努力が裏側にあり、それを意識させないのがプロレスである。

誰もができることじゃない。

だからこそ尊く価値のあるものだと僕は思っている。

一方で、その試合を見ているファンにとってプロレスとは一体何を意味しているのだろうか。

最近、プロレスファンではなく、プロレスラーファンという言葉を目にする機会があった。

プロレスのリングで繰り広げられている各試合には関心を示さずに、自分が好きな特定の選手のみを見て楽しむ方をそう意味するワードらしい、

僕はそれでも全然構わないとは思っている。ただし、同じチケット代という対価を払っているのであれば、全試合で盛り上がった方が費用対効果としては間違いなくお得だ。

推しのレスラーをとことん応援する。グッズを買って写真を撮る。推しの選手以外の試合を見て新しい何かを発見する。

次の展開を想像して、妄想にふける。

コト消費の時代だからこそ、改めてプロレスが台頭しているのかもしれない。

モノより想い出。そんな時代を僕たちは生きている。

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