新日本プロレスに崇高なる大泥棒が帰ってきた!

新日本プロレスに崇高なる大泥棒が帰ってきた。

僕がリアルタイムで矢野通選手のベルト強奪シーンを見たのは二度目だ。一度目は2017年の鈴木みのる選手が持つ「NEVER無差別級ベルト」。華麗に自らの所有物にした姿は感動ものだった。

そう、あまりの華麗な美技に感動を覚え震えるほどに。

MSG「G1 SUPERCARD」に続いて、4月13日の「Road to レスリングどんたく 2019」の試合後にも崇高なる大泥棒が動いた。試合が終わったのもつかの間、あっという間にベルトを強奪。そそくさとバックルームへと向かう様はまさに芸術と言っても過言ではない。

ちょっと褒めすぎだと思うのだろうか。いやいや、これでは足りないくらいだ。

何故ならば、新日本プロレスで矢野通選手以外のプロレスラーが同じことをできるだろうか。

リングの上で自分が挑戦するベルトを奪い、掲げるのは決して珍しい光景ではない。ただし、その場やバックルームできちんと返却している。

ベルトを奪い、本当に次の試合に持って現れるレスラーは現代の新日本プロレスにおいて、矢野通選手しかいないのである。

真壁刀義選手とのGBH極悪タッグの再結成に続き、崇高なる大泥棒の姿を魅せた矢野通選手。

新日本プロレスが誇る“敏腕プロデューサー”兼登別市親善大使の勇姿に期待が集まる。

ここからはその軌跡と「IWGPタッグ選手権試合」への期待について書いてみたい。

f:id:yukikawano5963:20190415201651p:plain

団体一怖い男

新日本プロレスのリングにおいて唯一無二の輝きを放ち、会場を湧かせている矢野通選手だが、ほんの数年前までは今では考えられない行動に出ていた。

例えば、髙橋ヒロム(当時、髙橋広夢)選手の髪の毛をバリカンで刈る。棚橋弘至選手の命とも言える髪の毛にもハサミを入れた。

今の新日本プロレスで同じことをしたら一体どんな悲鳴が巻き起こるのだろうか。

会場で気を失うファンやTwitterでの阿鼻叫喚の声。地獄絵図。この言葉が相応しいほどの状況になるのは間違いない。

ただしこれは、数年前の新日本プロレスで起こったエピソードなのだ。

 

そして、棚橋弘至選手と矢野通選手の一騎打ちは「IWGPヘビー級選手権試合」へとつながっていった。

この日のタイトルマッチで棚橋弘至選手は全身黒のコスチューム。顔にもペイントを施すなど、悪には悪で戦う姿勢を示した。

そんなことはつゆ知らずいつも通りのスタンスで試合を行う矢野通選手。

「お前の罪を数えろ」と棚橋弘至選手が矢野通選手に言い放てば、「知らねーよ!バカ!」と矢野通選手も切り返す。

仮面ライダーWよろしく。今、振り返って「新日本プロレスワールド」や「Y・T・R・V・T・R」を見ても明らかに会場が盛り上がっていることが分かるエピソードだったように思う。

 

敏腕プロデューサーとして

矢野通選手は真壁刀義選手と組み、タマ・トンガ選手、タンガ・ロア選手が保有する「IWGPタッグ」ベルトに挑戦する。

Xデーは2019年4月29日「レスリング火の国 2019」のセミファイナルだ。

正直、僕はGODが不利だという見方をしている。何故ならば、三度「IWGPタッグ王座」に輝いている現王者だが、明らかに防衛回数が少ないのである。

ちなみに最高防衛記録は1度。その1度をMSGで達成しているのだ。

まず、GODの記録を超えなければならないというプレッシャーがある。続いて、日々ベルトを強奪されるという揺さぶりをかけられる続ける。

更には敏腕プロデューサー最後の一手が残されてる。

真壁刀義選手とタッグチームを組むということは、そろそろ戻っていいのではないかと思うのだ。

極悪非道の矢野通選手へ。

敏腕プロデューサーは懐が非常に深い。鈴木みのる選手が本気の勝負に挑む時、白タイツ、ホワイトブリーチをするように、矢野通選手も大一番で金髪に染めるという裏技を持っているのだ。

 

もしも勝ったら?

ここ数年、「IWGPタッグ」ベルトはEVIL選手&SANADA選手、タマ・トンガ選手&タンガ・ロア選手、ランス・アーチャー選手、デイビーボーイ・スミスJr.選手が戴冠し続けていた。

他のタッグで巻いたチームはもう新日本プロレスにはいない。

つまり、新しい光景をファンが求めているという見方もある。

真壁刀義選手&矢野通選手は新しいようで歴史のあるタッグチームだ。

東京スポーツのプロレス大賞でベストタッグを受賞するも、矢野通選手が中邑真輔選手と結託し「CHAOS」を結成したことにより、二度と見れないタッグチームだと思われていた。

だが、令和目前にして、最高のタッグチームが帰ってくるのである。

新日本本隊と「CHAOS」の越境タッグが当たり前になった現在でも、矢野通選手と真壁刀義選手が純粋に2人で組んだことは未だにない。

「NEVER無差別6人タッグ」ベルトを共に戴冠していても、2人だけで戦ったことはないのだ。

2人が勝つことで新日本プロレスに新しい風が吹くことは間違いない。そして、久しぶりのタッグベルトに矢野通選手が経営するスポーツバー「エーブリエータス」に行列ができることもありえる。

何かが起こる新日本プロレスの春。僕はワクワクしながら今後の展開を楽しみにしている。

→人気プロレスブログはここからチェック!

→NJPW FUNのTwitterフォローはこちら