DOUKIと成田蓮は「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」でどんな爪痕を残すのか?

DOUKIと成田蓮は「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」でどんな爪痕を残すのか?2人のキャリアにとって重要過ぎる局面について考えてみたい。

エル・デスペラード選手とフリップ・ゴードン選手の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」欠場が発表されたのは、2019年5月10日のこと。

新日本プロレスのジュニアタッグ戦線を席巻し、今後はシングル戦線への機運も高まっていたエル・デスペラード選手は、タカタイチマニア2で行われた葛西純選手との試合で顎を骨折。長期欠場が決定した。

また昨年の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」で新日本プロレスに新しい可能性を示したフィリップ・ゴードン選手はビザ発給トラブルのため、来日不能という結果に。ビザ発給トラブルは直近でも、新日本プロレスのアメリカ大会で日本人選手がほぼ参戦できないという結果を招いていた。

こうした2つのアクシデントをサプライズに変えたのが、DOUKI選手と成田蓮選手だ。

2人とも「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」初出場。大きな、大きなチャンスを掴むことになった。

新日本プロレスはこの困難を乗り越え、更なる盛り上がりを作るために新しい可能性に懸けた。ここからはDOUKI選手と成田蓮選手がエントリーするBブロックについて考えてみたい。

仮面ライダーアマゾンズで例えるならば、野生のDOUKI選手と養殖の成田蓮選手はそれぞれどんな可能性を魅せるのだろうか。

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波乱のBブロッグ

「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」にエントリーしている選手は田口隆祐選手、ウィル・オスプレイ選手、ロッキー・ロメロ選手、YOH選手、バンディード選手、エル・ファンタズモ選手、ロビー・イーグルス選手、BUSHI選手、DOUKI選手、成田蓮選手の10名。

Bブロックはハイフライヤーとテクニシャンが名を連ねた。ウィル・オスプレイ選手、バンディード選手、エル・ファンタズモ選手などのハイフライヤー。田口隆祐選手、ロッキー・ロメロ選手、YOH選手、BUSHI選手などの技巧派。それぞれの個性が発揮される試合が期待されている。

激戦が予感されるBブロックに代打エントリーを果たしたDOUKI選手と成田蓮選手はどんな魅力を発揮していくのだろうか。

 

ハングリー精神の塊

DOUKI選手に期待したいのは、新日本プロレスというエリート集団の中でハングリー精神をビッシビシに魅せつけて欲しい点だ。

メキシコで約10年。僕のような人間には全く想像もできないような経験を積んでいるDOUKI選手は今の新日本プロレスにはない魅力を放つに違いない。

そう、DOUKI選手は飢えている。明らかに今回の大会をチャンスとして睨みつけている。プロレスラーになるためにメキシコへ渡った男は、様々なインディー団体を渡り歩き、自分にしかできない経験を積んできた。いよいよその可能性が弾ける時が来たのだ。

ミラノコレクションA.Tさんがメキシコ遠征中のタイチ選手へDOUKI選手を送り込んだのが、約9年前。当時18歳の少年は日の目を浴びずに、確かな力だけを蓄え続けてきた。

入門テストに合格して、海外遠征して再デビューを果たす。新日本プロレスの生え抜きは美しいほどまでに完成されたエリート養成のシステムのもと、育成が行われている。

DOUKI選手は全くの逆。野生で育ったプロレスラーである。成り上がる。この強い意思は「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」の開催前にして、新日本プロレスのレスラーを挑発するというポーズまでを魅せた。

余談だが、DOUKI選手の入場曲はRammsteinのEifersucht。非常にカッコいい。 今回のエントリーこそ代理でありサプライズだが、2020年の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア27」では当然のようにエントリーされるに違いない。そう思わせるほどのインパクトを期待している。

そして、前日に行われた記者会見ではこう語った。

俺の兄貴、エル・デスペラードが欠場になって、その枠で俺が出ることになった。これは光栄なことだよ。ただ、俺はただの代打じゃねぇよ。
ここにいるほとんどのヤツが、俺のことを知らねぇと思う。ハハハハ…。そんなヤツが、お前らのスーパーヒーローたちをブチのめして行くことができるんだぞ? 楽しみでしょうがねぇな。ここにはよ、ちょっとメキシコ行っただけで“ルチャドール面”してるヤツらが何人かいるな!? BUSHIとか、YOHとか、こういうヤツら、俺、大嫌いなんだよ。今回の俺の目的は、『SUPER Jr.』の破壊だよ
出典:新日本プロレス

 

蒼い炎がチャンスのステージへ

DOUKI選手がサプライズ選抜であるならば、成田蓮選手はアピールの積み重ねでチャンスを掴んだといえるだろう。「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」の参戦選手発表前から出場を自身の出場をアピール。また、発表後の可能性がゼロになった時期でも、まだ諦めていないと己のこだわりを貫いた。

そんな彼の思いが実ったのが今回のエントリーなのである。

2012年、髙橋ヒロム選手(当時、髙橋広夢)は「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」の前日会見に姿を現し、菅林直樹会長へ「『ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア』に僕を出して下さい!お願いします!!!」と頭を下げ続けた。

ここまでのアピールをヤングライオンの頃から継続してきた髙橋ヒロム選手がその後、シンデレラストーリーを歩むことに成功している。

成田蓮選手はこの機会をどう活かすことができるのか。大きな期待が集まる。

海野翔太選手は「ニュージャパンカップ」にエントリーを果たしたものの、「G1クライマックス」は未だ未出場。ヤングライオン同士の競争は更なる激化が予想される。

今回のシリーズを成田蓮選手が一つ大きな経験を積むことになると思う。そして、そろそろ視野に入ってきた海外遠征での方向性が見えてくるような気もしている。

新日本プロレスジュニアの祭典はいよいよ本日からスタートだ。

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