田口隆祐と成田蓮!スーパージュニアらしくない試合の価値

田口隆祐と成田蓮のスーパージュニアらしくない試合の価値について書いてみたい。

「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」で初出場を果たした成田蓮選手。

フィリップ・ゴードン選手のビザトラブルの影響があっての繰り上がり選出という形ではあったが、後半戦に差し掛かる今は全くそういった経緯を意識することはなくなった。

ヤングライオンとしてデビュー以降積み重ねてきたものを全て出し切る。

今持っているものを全部ぶつけて何とか一勝を掴みとりたい。

そんな気持ちの見える好勝負を連発し、自身の評価を爆発的に高めている。

ライバルで同期である海野翔太選手が「ワールドタッグリーグ」や「ニュージャパンカップ」にエントリーを果たし、実力、経験が抜きん出た印象があった。

そうした状況の中、成田蓮選手も今回の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」で莫大な経験を積み、レベルアップを続けているように思う。

そして、いよいよ迎えた新日本プロレス生え抜きの先輩である田口隆祐選手との一戦。

中邑真輔選手、後藤洋央紀選手、YOSHITATSUらと同期。この世代の中で基礎体力No.1と評価を受けていたアマレス出身の現タグチジャパン監督にどう立ち向かっていくのか。

相手レスラーに応じてカメレオンのように戦い方を変化させるなど、キャラクター性に惑わされがちだが、圧倒的な器用さと実力を持つ田口隆祐選手。

成田蓮選手の感情がどんな田口隆祐選手を引き出すのか。まずはじっくりとした展開で試合の幕が上がった。

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レスリング

2019年5月26日、千葉・幕張メッセ興行の第1試合。普段の新日本プロレスであればヤングライオンが出場する試合順であり、新日本プロレスとはどんな試合をするのか?をお客さまに伝える重要な時間に当たる。

成田蓮選手は敢えて、レスリングで田口隆祐選手に戦いを挑んだ。

グラウンドがメイン。スリーパーホールドなどで、田口隆祐選手にダメージを与えていく。

この試合の分かれ目は成田蓮選手が試合早々に決めた片脚タックルにあったように思う。

テイクダウンを取った瞬間から田口隆祐選手もスイッチが入ったように普段の試合とは異なる動きを魅せた。

 

マジな監督はマジで強い

大学時代には関東学生新人戦フリースタイル76キロ級で3位の成績を残している田口隆祐選手。

コミカルな展開で会場に豊かな時間を作る一方で、その実力はシングルでもタッグでも猛者クラスにある。

僕が試合中に思わず「上手い!!!」と膝を叩くのは矢野通選手と田口隆祐選手だったりすることでも、アンクルに迫る際のテクニックは圧倒的である。

成田蓮選手との試合でもそのテクニックが際立っていた。

試合を決めたラ・マヒストラルをフェイクに使ったオーマイ&ガーアンクルはもはや芸術的だったと言っても過言ではないだろう。

現在、Bブロックの首位タイに付けているのは、運でもラッキーでもなく実力なのだ。

そんな田口隆祐選手が成田蓮選手を相手にグラウンドの試合を行った。

「お前がどこまでできるか見てやろうじゃないか」

新日本プロレスジュニアの門番として、2003年にはじめて「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」に出場した先輩として。

新日本プロレスジュニアの厳しさを伝える懐の深さを魅せたように感じた。

田口隆祐選手と成田蓮選手。これから先も何度もぶつかることになるだろう2人にとって、大切な一戦になったように思う。

最後に田口隆祐選手の試合後コメントはこうだ。

成長を見守る先輩としての優しさも垣間見えるコメントが印象的だった。

 

「まあ『SUPER Jr.』っぽくない試合ではありましたけど、最初の雰囲気でこれはちょっと違う雰囲気だなっていうのを感じたんでレスリングの展開になりましたけど、それはこちらも最近やってないだけでネチネチしたのは好きですし。はい、絡みつき。はい、よく絡みついたと思います。まるで釜玉うどんのように非常によく絡みついたと感じました」

──連敗しないで続いていますね。
田口「はい、そうですね。連敗しないっていうのはリーグ戦で大事ですから。調子よく。まあ2敗はしてますけど、あとファンタズモとオスプレイで厳しい闘いになりますけど、日程的には非常に休みも挟んだし、ラクに……それはまあ向こうにとってもですけど。ただ連戦続いて厳しいのは歳を取っている自分のほうだと思うんで。日程的には非常に助かるし、体調は69%で臨めると思います。ええ、非常に成田、実力は確かなものでした。リーグ戦で凄い経験を積んで成長していくんじゃないですか? まあでもね、ギリギリのところでしたけどね。ギリギリのところでしたけど、まあなんとか望みをつないだんで。汁1本つながっているんでまだ大丈夫です。がんばります。汁1本で頑張ります」
出典:新日本プロレス

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