ジュース・ロビンソンがジョン・モクスリーに敗れてはならないワケ
ジュース・ロビンソンがジョン・モクスリーに敗れてはならないワケについて書きたい。
2019年5月13日からスタートした「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」がいよいよ本日幕を閉じる。
優勝決定戦にはAブロックを全勝で突破した鷹木信悟選手、Bブロックの最終戦で田口隆祐選手を退けたウィル・オスプレイ選手が名を連ねた。
パワーVSスピード&テクニック。剛と柔という分かりやすい構図での試合が予想される。そんな中、セミファイナルで行われるのが「IWGP USヘビー級選手権試合だ。
王者ジュース・ロビンソン選手が挑戦者“デスライダー”ジョン・モクスリー選手を迎え撃つ。
セルリアンブルーのマットに侵略するスーパースターについては、新日本プロレス公式サイトで公開された「【無料更新!】「人気も実力も知名度もピークにある選手が、WWEを蹴って新日本に合流する!」ジョン・モクスリーは何が凄いのか? 斎藤文彦氏が徹底解説!!」に目を通してもらいたい。
当時、ディーン・アプローズ選手がザ・シールドとして世界最高峰の団体であるWWEでどれだけ注目を浴びていたのかについて、細かく記載されている。これは、“あしたのために”必読のインタビューだと言っても過言ではない。
ここからはジュース・ロビンソン選手が絶対敗れてはいけない理由について書きたい。
そう、当時のプロレスリング・ノアや現在のROHと異なり、提携がない団体に新日本プロレスのベルトが流出する事態だけは避けなければならないのだ。
男を魅せてくれ!
今回の構図は2018年のイッテンヨン「レッスルキングダム」に近い。
「IWGP USヘビー級王者」の初王者に輝いたケニー・オメガ選手に対してクリス・ジェリコ選手が挑戦を表明し、かなり久し振りに新日本プロレスへ姿を現した一戦である。
この試合がケニー・オメガ選手を美味しいポジションを与えた。
超大物スーパースターが新日本プロレスへ襲来し、ベルトを狙っている。新日本プロレスを代表して、迎え撃つのはこの男しかいないという図式は、非常にファンの心を奪った。
同じカナダ人。インディー団体から世界を代表するプロレス団体のトップ選手になったなど2人には共通点も多かった。
ダーティーファイトに打ち勝ったケニー・オメガ選手はその後「IWGPヘビー級ベルト」を戴冠。イッテンヨン「レッスルキングダム」のメインイベントに立ち、新日本プロレスから去っていった。
再び、外敵が襲来した新日本プロレスのリング。“デスライダー”ジョン・モクスリー選手はNXT時代に関係性のあったジュース・ロビンソン選手を標的に新しい戦いをはじめるのだ。
AEWへのベルト流出
前述したがここでベルトを落とすことは単なる敗北以上の問題になる。
新日本プロレスファンであれば、この試合は必ずジュース・ロビンソン選手を応援しなければならないのである。
過去、新日本プロレスは度々ベルトを他団体に流出させてきた。新日本プロレスに限らず、数多くの団体がそうなわけだが。
全日本プロレスやプロレスリング・ノア 、ROHなど多くの団体が新日本プロレスの至宝を手にし、逆もまた然りである。
ただし、今回の場合は訳が違う。AEWは設立されたばかりの団体であり、新日本プロレスを離脱したレスラーが数多く名を連ねている団体なのである。
広い意味で言えば、再び彼らと接点ができるという見方もあるが、今回は新日本プロレスのベルトを大切にするという文脈で書く。
まさに昨日の敵は今日の敵なのである。ジュース・ロビンソン選手は勝つしかないのだ。
因縁を超えて
6月5日、「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」最終戦に関してはここの記事もチェックいただきたい。
ジュース・ロビンソン選手はこれまで「IWGP USヘビー級」に数多くの挑戦をしてきた。ケニー・オメガ選手の初防衛戦やジェイ・ホワイト選手の第4戦、Cody選手へのリマッチ。
つまり、全てのチャンピオンに挑戦しているのである。
「順番待ちの列に並べ」と先日、棚橋弘至選手に対してジェイ・ホワイト選手が言い放ったが、その実「IWGP USヘビー級ベルト」について、ジュース・ロビンソン選手は優遇を受けてきた。これは紛れもない事実なのだ。
たからこそ、リマッチ権があるという気持ちは一切捨てて、ジョン・モクスリー選手に“新日本プロレス”のレスラーとして勝利を納めて欲しいのだ。
色々な噂が飛び交っているが、次のタイトルマッチがいつ組まれるのかも分からなくなれば、複数のタイトルを狙ってくる可能性も十二分にある。
「IWGPインターコンチネンタル」や「IWGPヘビー」が標的になる確率はゼロだとは言えないだろう。
また、あっちの団体から離れたばかりのスーパースターの前に新日本プロレスの王者が負けたとあれば、実力的に劣っていることにもつながりかねないのである。
確実に“デスライダー”ジョン・モクスリー選手は強い。
だが、新日本プロレスの道場で鍛え直し、「坊主にしたい」とまで進言した男の経験は決して無駄ではなかったことを証明して欲しい。
勝った負けたがプロレスではないが、タイチ選手よろしく「いい試合だったじゃねーだろ!」なのだ。
ジュース・ロビンソン選手にとって、絶対に負けられない戦いが両国国技館にはある。