田口隆祐が魅せた新日本プロレスの新境地

田口隆祐が魅せた新日本プロレスの新境地を書き残しておく。

「バレットクラブ(BULLET CLUB) 」エル・ファンタズモ選手&石森太二選手に敗れてしまった「ロッポンギ3K」YOH選手&SHO選手。

「IWGPJrタッグ王者」としての防衛ロードは初防衛を達成したものの、早くも潰える結果となってしまった。

今回の試合について結果から言えば、完敗という言葉が最も相応しく感じた。シングルプレイヤーとしての印象が強い石森太二選手であるが、プロレスリング・ノア時代にはタッグとしても大きな結果を残してきた。GHCジュニアヘビー級タッグ王座を4度戴冠。また、日テレG+杯争奪ジュニアヘビー級タッグリーグ戦でも3度の優勝を果たしてる。

また、エル・ファンタズモ選手についてもトリッキーさの中に光る視野の広さとダーティーファイトがYOH選手とSHO選手を圧倒したように思う。

YOH選手とSHO選手は「IWGPジュニアタッグ王座」を3度戴冠し、「スーパージュニアタッグトーナメント(リーグ)」で2年連続の優勝を果たしてる。

実績は十分。ただし、自分たちよりもタッグとして成熟したチームには相性が悪い印象を受ける。特にダーティーファイトを前にすると、一度目は敗北を喫しやすい傾向があるのかもしれない。

「バレットクラブ」の前に敗れてしまった「ロッポンギ3K」。その2人と共に新日本プロレスを悲しみとストレスから救ったのはタグチジャパン監督田口隆祐選手だった。

敗者チームのマイクで当日の会場を締める。また、シングル専用の入場曲が流れるというサプライズが連発するという「ペインメーカー破り」を実現した。

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大好きです

田口隆祐選手がメインイベント後に登場し、その場の雰囲気を一気に変えた功績はあまりにも大きい。

なぜならば、つい先日の大阪城ホール大会でクリス・ジェリコ選手が令和初のバッドエンドを実現していたためだ。

これまでにも新日本プロレスでバッドエンドは度々あったが、大阪城ホールでの不穏なエンディングはほぼ初と言ってもいい。

一部では「金を返せ!」とまで罵声が飛び交った。

そうした状況を鑑みてか、「バレットクラブ」に敗れたYOH選手とSHO選手を田口隆祐選手が救い上げたのだ。

自身がメインイベントを締める度に新日本プロレスへそのファンへの気持ちを「大好きで〜す」と少し本家よりも申し訳なさそうな角度で示してきた田口隆祐選手。

今回、彼が魅せたのは圧倒的に既存の書籍を吹き飛ばし、価値観さえもぶち壊す手段だったのだ。

 

力こそパワー

クリス・ジェラコ選手が「ペインメーカー」として新日本プロレスに生み出したヘイトを田口隆祐選手はかき消した。

なんとダーティーファイトの結果敗れた2人が締めのマイクを行う結果を導き出したのだ。

まぁ監督として、監督として、助けに入りましたけど、私としては明日、防衛して、仙台でブリティッシュ・クルーザー級獲って2冠王。今やる気がある内にね、頑張っておきたいと思います。尻を攻撃されるのは望むところ。臨むところ、どんどんどんどん尻をね、攻撃してもらいたい! やる気スイッチがね、そこに! やる気スイッチがありますんで

出典:新日本プロレス

この日のメインイベントを締めたのはSHO選手。ヒゲドライバーさんが作曲した神曲が流れる中、後楽園ホール大会は終了した。

新日本プロレスのエンディングは不穏であってはならない。田口隆祐選手の意地と新日本プロレスの新境地を感じた興行となった。

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