第三世代と獣神サンダー・ライガーの宴。新日本プロレスの絆と師弟関係

第三世代と獣神サンダー・ライガーの宴。新日本プロレスの絆と師弟関係。

獣神サンダー・ライガー選手が“ライガー最終章”をぶち上げてから数年が経ち、いよいよ残すところ半年を切る時期に入ってきた。

新日本プロレスは春の「ニュージャパンカップ」や「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」、夏の「G1クライマックス」、「スーパーJカップ」が終了し、ここからは秋のシーズンに突入にしていく。

今回、新日本プロレスの公式サイトでヤングライオン杯と東金大会の対戦カードが発表された。

「永田裕志 WRESTLING LIFE 35周年記念試合」。

小島聡選手の復帰戦が行われた2018年9月9日から一年が経ち、新日本プロレスが永田裕志選手の地元・東金に帰ってくる。

2019年9月8日に組まれた目玉カードは以下だ。

獣神サンダー・ライガー選手&中西学選手、小島聡選手、天山広吉選手&永田裕志選手VS邪道選手&高橋裕二郎選手&タンガ・ロア選手&タマ・トンガ選手&バッドラック・ファレ選手が激突するの。

獣神サンダー・ライガー選手と第三世代の4人が「バレットクラブ」の5人を相手にどんな試合を魅せるのか今からワクワクさせられる。

現在、タマ・トンガ選手とタンガ・ロア選手は「IWGPタッグ王座」に輝いている。

もしも、直接勝利を掴むようなことがあれば、ベルトも射程距離圏内に入る可能性だってゼロではないのだ。

僕は今回の5対5を見たときにある感情が浮かんだ。

永田裕志選手の記念試合にバッドラック・ファレ選手が出場するのである。

これはなんとも心に響くナイスな展開ではないだろうか。

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溢れ出す感情

以前、ハチミツ二郎さんは「プロレスとは泣きながら観るものだ」とその本質を語った。

僕自身、プロレスを見ていると瞬間湯沸かし器的に目頭が熱くなることが時折ある。

直近でもKENTA選手が柴田勝頼選手を裏切り、「バレットクラブ 」入りを表明した時もそう。

悪の道へと進むKENTA選手に対して制裁を加えるべく姿を現し、瞬く間にタマ・トンガ選手らをなぎ倒した柴田勝頼選手。自宅にも関わらず大声を上げるほどのサプライズだったように思う。

一方で、静かに拳をグッと握りしめることもある。例えば、2017年の内藤哲也選手VS棚橋弘至選手である。

デスティーノで勝利を掴んだ内藤哲也選手は傍若無人なファイトから一転、リングで大の字になっている棚橋弘至選手へ一礼してリングを後にした。

プロレスラーはブランドを何よりも大切にすふ生き物だ。計算で頭を下げることも時にはあると思うが、当時の内藤哲也選手のキャラクターにはあまりにもマッチしない行動だった。

 

バッドラック・ファレ

そして、2017年の夏。誰しもが胸を熱くする瞬間があった。

2017年8月11日、両国国技館。「G1クライマックス27」永田裕志選手VSバッドラック・ファレ選手だ。

今では悪の将軍として葉巻を咥えながらの入場を魅せるなど、大仁田厚選手と激突した蝶野正洋選手を彷彿とさせるパフォーマンスもウリの一つとなっているバッドラック・ファレ選手。

だが、彼は元々永田裕志選手が率いる青義軍の一員だったのだ。

海外遠征から戻る以前は、日本語も使いこなす好青年としてファンから愛されるレスラーとして、認知されていた。

「バレットクラブ 」のオリジナルメンバーとして、結成当初から存在感を放ち続けてきたヒールレスラー。そんなバッドラック・ファレ選手が「G1クライマックス27」で「G1卒業」を発表していた永田裕志選手と激突し、試合後には頭を下げた。

悪に染まりながらも、バッドラック・ファレ選手の本質は変わっていないのかもしれない。

なぜならば、“ジ・アンダー・ボス”から“ザ・ローグジェネラル”にイメージを一新して以降、新しく敬礼のポーズをバッドラック・ファレ選手は魅せるようになった。

現代の新日本プロレスで敬礼ポーズといえば永田裕志選手の印象が強い。

道は違えど、大切なものを引き継ぐ。永田裕志選手とバッドラック・ファレ選手がこの日激突するのは必然なのかもしれない。

 

V字回復の裏側で

新日本プロレスがV字回復したことは各メディアで語られているため、多くの方が認識されていると思う。

棚橋弘至選手という新しい太陽が昇った時、新日本プロレスの新生がはじまり、オカダ・カズチカ選手の登場で肥えた土に恵みの雨が降り注いだ。

だが、ファンを魅了してきたのは新鋭のレスラーたちばかりではない。

闘魂三銃士と棚橋世代以降をつなぐ第三世代の存在がなによりも尊く、価値があるものだったのだ。

彼らがいたから、彼らがいるからこそ、久し振りに新日本プロレスを見たときに安心感があった。青春時代に活躍していたレスラーが未だ現役で熱いファイトを魅せている。とても素晴らしいことではないだろうか。

東金大会。僕も足を運んで応援しようと思っている次第だ。

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