矢野通、タイチがいない新日本プロレスは寂しい
矢野通、タイチがいない新日本プロレスは寂しい。
現在、新日本プロレスは秋のシリーズ「Road to DESTRUCTION」の真っ最中。
内藤哲也選手とジェイ・ホワイト選手の白いベルトを懸けた運命の戦いや後藤洋央紀選手と鷹木信悟選手による和の心対決、第12回ヤングライオン杯争奪リーグ戦など、ネットで情報を追っているだけでも十分な楽しさはある。
しかし、新日本プロレスワールドでの中継はビッグマッチと後楽園ホール大会のみ。在宅オタにとってはちょっぴり刺激が足りないシリーズとなっているという見方もある。
そして何よりもこの2人がシリーズに参戦していないという一抹の寂しさが拭えない。
「CHAOS」“敏腕プロデューサー”矢野通選手と「鈴木軍」“愛を捨てた聖帝”タイチ選手である。
「G1クライマックス29」で結果こそ負け越しとなったものの、大いに会場を沸かせた両名。どこかで何かを仕掛けてくる可能性が十二分ある2人なだけに乱入にも期待したいところである。
そうなのだ。「Road to DESTRUCTION」いや一年前の「DESTRUCTION」てジェイ・ホワイト選手は外道選手と結託し、運命の裏切りを魅せた。
今年は一体破壊が待っているのだろうか。
進撃のプロデューサー
内藤哲也選手、ジェイ・ホワイト選手、ジョン・モクスリー選手。
矢野通選手は「「G1クライマックス29」で、現在の新日本プロレスでベルトを保有しつつ、トップ戦線を張るレスラーたちを次々と打ち破った。
そもそも去年も飯伏幸太選手とケニー・オメガ選手を破っている。去年の分と今年の分を合わせれば大半のベルトに挑戦する権利を持っていると言っても過言ではない。
事実、「Road to DESTRUCTION」で組まれている対戦カードの大半が「G1クライマックス29」で生まれた因縁をベルトを懸けたり違った形で再現しているものでもある。
2019年間9月22日。神戸で行われる「IWGPインターコンチネンタル選手権試合」内藤哲也選手VSジェイ・ホワイト選手の一戦。このあとで矢野通選手が現れても不思議ではないのだ。
「おいおいおいおいおい!そろそろ白な気分だよ!」
と中邑真輔選手が長年育ててきたベルトに「CHAOS」の創設メンバーとして絡んでもよし、華麗に盗み出してもよし。
新日本プロレスの崇高なる大泥棒が魅せる夢のような時間を楽しみにしている。
タイチジャパン
タイチ選手はしきりにチャンスを伺っていた。「G1クライマックス29」で美味しい思いをするためには3つの道がある。
まずは優勝。次に勝ち越し。最後にタイトルホルダーから勝利を奪うということである。
結果、タイチ選手は地元である北海道で内藤哲也選手を破り「IWGPインターコンチナンタル」への挑戦権を手に入れただけでなく、宿敵・石井智宏選手からも白星を飾り「NEVER無差別級王座」にも挑む理由が生まれた。
が、石井智宏選手はイギリスでKENTA選手を相手にベルトを落としてしまう結果に。
タイチ選手が向かう先は一体どこになるのだろうか。
と思いつつ、今月のタグチジャパンプレゼンツ6・9を見てみると、番組の最後に監督に襲いかかる刺客として、ジンギスカンの映像が映し出された。
試合がなければ別の場所に赴く。プロレス界での同期が持っている冠番組を奪い取る。
それくらいの度量がなければ、ジュニアからヘビー急に転向後、ここまでの支持を得ることはできなかった。
エントリーしたメリット
2018年の夏。タイチ選手は大方の予想から反する形で「G1クライマックス」にエントリーされることはなかった。
また、イッテンヨン「レッスルキングダム」からも漏れるなど、会社とタイチ選手、そしてファンの間に不協和音が生まれた。
タイチ選手がここまでファンから支持を得るレスラーになったのは前哨戦を含めた盛り上げ方とタイトルマッチのクオリティにあると僕は思っている。
内藤哲也選手が以前のように新日本プロレスを相手にクダを巻くことが減った2019年。ノラリクラリとしつつも、団体に物申すキャラはタイチ選手へと移行していった。
みんながタイチ選手を待っている。ただ、一番美味しいこの時期のシリーズに出場できなかった。
様々な事情はあるものの、タイチ選手の一歩踏み出しす勇気に期待している。
2020年こそは東京ドームでシングルマッチを戦って欲しいと僕は本気で願っているのだ。
唯一無二のキャラクター性
新日本プロレスの最新情報はこちらをチェックしていただきたい。
個性豊かなキャラクターが活躍する新日本プロレスにおいて独自性は最も大切な要素だと言えるだろう。
この選手がシリーズに参戦していないとやっぱり物足りない。寂しい。ファンにそう感じさせることこそが、プロに必要な要素なのかもしれない。
矢野通選手とタイチ選手はこれからのシリーズで何か動きを魅せるのか。その瞬間を楽しみに待ちたいと思う。