なぜ、鈴木みのるVSライガーの一騎打ちが発表されないのか

なぜ、鈴木みのるVSライガーの一騎打ちが発表されないのか。

新日本プロレスファンとしては、タイトルマッチや権利証を懸けた試合以上に目を見張っているのが、この2人による抗争なのではないだろうか。

鈴木みのる選手と獣神サンダー・ライガー選手。永井豪宅で生まれた怒りの獣神と横浜育ちの悪は根本的に相容れないのではないか?と思うほどに激しい抗争を繰り広げている。

昨今、特に平成後期から令和の新日本プロレスは昭和時代にあったような揉め事感やハプニングはそう多くない印象がある。

ただし、昭和にデビューを飾り己の道を貫き通してきた2人が揃えば何でもありな空気が流れ出すのは不思議なものである。

石森太二選手に「IWGPジュニアヘビー級選手権試合」で敗れた獣神サンダー・ライガー選手は数日後に引退を発表した。

ライガー最終章というワードは以前からも飛び出していたが、その言葉が現実のものとなる瞬間は2020ねんの東京ドームだと発表された。

それからは早いものだった。日本のみならず、世界中のレスラーが獣神サンダー・ライガー選手との対戦を希望したのだ。

勿論、新日本プロレスのレスラーたちも黙っていない。

当日の記者会見中に長期欠場中の髙橋ヒロム選手は対戦希望を表明した。

そして、もう1人。獣神サンダー・ライガー選手のデビュー30周年を祝うリングにオープンフィンガーグローブを持参したのが、鈴木みのる選手だった。

超満員となった後楽園ホールから早いもので半年が経とうとしている。

ただし、ファンが絶対に見たい対戦カードは未だ未発表のままである。

新日本プロレスはこの2人の直接対決を組むことはないのだろうか。その理由を考えてみたい。

 

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マスクを脱がす。最後のシングルマッチを

振り返るとこれまでに何度も2人のスペシャルシングルマッチは組めたはずである。

極論を言ってしまえばワンマッチ興行でも満員札止めが保証されているような対戦カードである。名勝負数え歌方式に数回戦う道もあった筈だ。

ただし、新日本プロレスはそうはしなかった。獣神サンダー・ライガー選手と鈴木みのる選手の2人にはあまりにも歴史がありすぎる。彼らがどう思っているかは別だが、プロレス好きな人から見た時にこんなにも胸を打つ対戦カードは他にないのである。

だからこそ、慎重に時期を探ってきた。その間、鈴木みのる選手は「G1クライマックス29」のエントリーから漏れ、イギリスで「IWGPヘビー級ベルト」に挑戦した。

オカダ・カズチカ選手をギリギリまで追い詰めた姿を見て、「次こそは必ず予約済みのベルトを回収するのだ」と胸を打たれた。

ただ、プロレス王にも我慢の限界がある。いつになったら獣神サンダー・ライガー選手との直接対決が組まれるのか。

痺れを切らしたプロレス王は、ヒーローの怒りが沸点に達するポイントを狙い続けている。

まずは若手のヤングライオンを血祭りに上げること。そして、マスクマンにとって命とも言えるマスクに手を掛けたのだ。

 

鈴木「(※剥ぎ取ったライガーのマスクをくわえてコメントスペースにやって来て、不敵な笑みを浮かべながら)ハハハハ、ハハハハ、ハハ……いつまでこんなモンかぶってんだよ、オイ? ライガーよ、オイ、お前は、お前の魂は、こんなモンで覆いかぶさって、表に出てくるのか? いやいや、違う。そんなモン自体が元々ないから、これでごまかすんだろ? そう、表向きで。テイのいいブランド品の、包装紙でくるまれた、ちっちゃいちっちゃい男よ。だからよ、そのよ、インチキな、30年着けてきた、このインチキの包装紙、(※マスクを地面に叩きつけて、右足で踏みつける)俺がいま、はずしてやったんだ。オイ、ライガーよ、ハハハハ……どうする、ライガーよ? 命懸けて来い。ああ? こっちはハナから腹くくってんだよ。オイ、獣神サンダー・ライガー、もう1度言う。俺の前にひざまずけ。そして手を着いて、頭を(地面に)こすりつけて、『私が悪うございました』(と)、俺の前で土下座しろ。ハハハハハハハ。(※地面に叩きつけたマスクを拾い上げて)いいダシ出るかな、これ? いいダシ出るかな? それとも何か、やっぱり、辞めてく男、いなくなる男、ダシも出ねぇってか? フフフフフフフ……

 

お前だけは許さん!

果たしてマスクを剥がされて堪忍袋の尾が切れないマスクマンがいるのだろうか。

それほど分かりやすい手法を使ってでも、鈴木みのる選手は獣神サンダー・ライガー選手の怒りを引き出したかったのだと思う。

ここで獣神サンダー・ライガー選手は新日本プロレスに対して、神戸でシングルマッチを組むように提言している。

だが、当日の対戦カードで2人は再びタッグマッチを組まれていたのである。

「こうなりゃケンカだ」

2人の対決はプロレスなのかパンクラスルールなのか、ケンカなのか。

試合を超えた激突が2人には待ち受けているのかもしれない。それほどにプロレス王は怒りの獣神のヒートを買っているのである。

オイ、お前ら、よく聞いとけよ。これ必ず、鈴木のバカに伝えろ。お前は越えてはならない一線を越えたってことよ。そうだろが? あのクソガキは! マスクを取って、なんの意味があるんだ? ライガーを怒らす? アホか! ライガーを本気にさせる? アホか! こういうことしなきゃ、お前は俺を本気にさせられないのか? どんだけ力不足のクソレスラーなんだ、コラ! 俺は今日、鹿児島、これで最後だ。もう、俺は現役で、鹿児島のリングに上がることはないよ。なのにこの醜態だ。マスク取って、何になるんだ? お前は、越えちゃならねぇ一線を越えた。俺もなにするかわかんねぇぞ。あんたらマスコミも知ってんだろ? ライガー怒ったらどうなるか。これは脅しても何でもねぇぞ。本気だぞ。クソが……。まあ、見とけや。神戸(9.22)で(鈴木との)シングル組まねぇのか? 神戸で組まねぇのか? 神戸でシングル組めや。俺のいろんなモン出したるぞ。こうなりゃケンカだ。お前らホント、伝えとけ。鈴木のバカに……伝えとけ」

 

両国か?それとも。

本日16時から開催される神戸興行についてはこちらもチェックいただきたい。

前述したように2人の対戦は、神戸では実現しなかった。残された時間は後100日あまりとなっている。10月の両国国技館か。それとも2020年まで引っ張るのか。はたまたワンマッチ興行か。プロレス王と世界の獣神の一騎討ちは、ある種新日本プロレスにとって世界を巻き込んだ最重要カードだと言える。

このカードをどこで切るのか。世界戦略を狙う新日本プロレスにとっても非常に大きな決断となるのだ。

最高に盛り上がったタイミングで、最高に盛り上がるシュチュエーションを。新日本プロレスの決断が近づいてきている。

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