喋らない内藤哲也と雄弁なタイチ。二冠王の夢を最速で実現する方法

雄弁なタイチと喋らない内藤哲也。それぞれの思惑とは?

新日本プロレスの秋「NEW JAPAN ROAD」が開催されている。

2019年10月14日に開催される「保険見直し本舗 Presents KING OFPRO-WRESTLING」両国国技館大会な向けてレスラーたちは前哨戦の真っ只中だ。ただし、目標に対して手が届くどころが、後退してしまったがために、テーマがなく未だテーマを見いだせていないトップレスラーがいる。

「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」“制御不能なカリスマ”内藤哲也選手である。

抜群の身体能力とプロレスセンス。ここに言葉と「トランキーロ殺法」が加わったことで、新日本プロレスのトップへと上り詰めた内藤哲也選手が飯伏幸太選手の予言通りいよいよ「失速」しつつある。

勿論、内藤哲也選手がバックステージでコメントを残さないことは決して珍しいことではない。

「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア26」や「スーパージュニアタッグリーグ」など、ジュニア戦士たちがメインの大会が行われてる場合は、決して変な主張はしない。

主役になった男とはシーズンの主役に対して配慮できる“余裕”を持っているのである。

2018年は徹底的に“新しいパレハ”に対しての謎かけを行なっていた。2017年は石井智宏選手との抗争を繰り広げた。

そんな秋。令和初の秋に内藤哲也選手は一体何を思うのか。その胸中に迫ったみたいと思う。

 

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贅沢な時間

「俺は新しいパレハを両国に連れてきますよ」

「IWGPヘビーとインターコンチネンタルの同時戴冠。これが新しい目標です」

内藤哲也選手は、常に新しい「道」を僕たちに示してきた。

答えや結果以上に「謎かけについて考える」時間こそが「プロレスファンにとって贅沢な時間」だと語り、さまざまな角度から僕たちに問いかけを行ってきた。

ところが2019年については謎かけではなく、意思表示が中心になってきたように思う。

二冠王はジェイ・ホワイト選手や棚橋弘至選手、はたまた元祖の後藤洋央紀選手にまで伝染するという相変わらずの発信力を見せつけたが、「贅沢な時間」とは少々毛色の違うものとなっていた。

誰と対峙しても圧倒的な声援を集めていた内藤哲也選手。ブームではなく、「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」定着して人気のある存在となった。

リードオフマンである髙橋ヒロム選手が不在の中、EVIL選手、SANADA選手、鷹木信悟選手はそれぞれテーマを掲げて上を目指している。

ヘビー級の選手が4人。それぞれの立ち位置で切磋琢磨している。

 

ウルトラCとリマッチ

内藤哲也選手は何故黙っているのか。イッテンヨン、イッテンゴ。東京ドーム大会が連日開催されるが内藤哲也選手は残り2月で何かしらの動きを見せなければ、2014年(負傷欠場中だった2013年を除けば2011年)から続いている東京ドームでのシングルマッチ記録が途絶えてしまうことにもつながりかねないのだ。

これまで内藤哲也選手はリマッチ権について度々言及してきた。おそらく今回もリマッチ権を発動させる可能性は高い。

ジェイ・ホワイト選手が持つ「IWGPインターコンチネンタルベルト」へのリベンジ。内藤哲也選手はここを狙っているのだ。

だから喋らないのである。ジェイ・ホワイト選手が新日本プロレスにやってくるのは両国大会。であれば、そこまで何も喋らないことで注目を集めようということなのかもしれない。

チャンスは一度だけ。そのチャンスをモノにするための準備を淡々と進めているのだ。

 

テーマを模索する聖帝

タイチ選手がセルリアンブルーのリングに上がったのは、なんと約1ヶ月半振りとなる。

「G1クライマックス29」が終わり、少し長めの休暇から帰ってくる聖帝はあるプランを練っていたに違いない。

「IWGPインターコンチネンタル王者・内藤哲也」を強襲し、タイトルへ挑戦する。

これがタイチ選手の算段だったにも関わらず、梯子を外された格好となってしまった。

タイチ選手は内藤哲也選手の減らず口が出ることを願っている。

タイチ「(※某記者に向かって)今日来る、お前の友達? 珍しく、昨日だんまりしたらしいじゃん。お前、話聞きに行ったの? 飯食いながら、話聞いたの? 珍しくだんまりか? もしかして、今日もだんまりか? そりゃそうだよな。テメエは、一番最初に2冠だなんだって言っといてな、ドーム目の前にして(ベルト)落としてんだもんな。ショックでしょうがねえんだろ? 言うこともねえんだろ? 得意の減らず口も叩けなくなって、かわいそうに。同時に、俺も、なくなったよ。同時に、お前と同じ気持ちだ、俺も。てっきり、お前が勝つもんだと思ったからよ。あいつの気持ちもそうだった、次は俺だって。どうしてくれるんだ? 俺はそこに向かうんだ? そうすればいいんだよ? 内藤、教えてくれよ。その減らず口、また叩いて教えてくれよ……」

 

後楽園ホールに注目

こうなってくるとタイチ選手が内藤哲也選手を振り向かせられるのか?という勝負になってくる。

内藤哲也選手から見ればタイチ選手は丸腰であり、二冠王という目標だけ見れば寄り道に過ぎない。だが、後藤洋央紀選手とジェイ・ホワイト選手のタイトルマッチが決定し、もしも後藤洋央紀選手が勝利した場合、全ての流れが変わる。

後藤洋央紀選手に「G1クライマックス29」でタイチ選手は勝利しているためである。

と、誇大妄想が膨らんでしまったが2018年12月9日に「NEVER無差別級選手権試合」が組まれたことからも何が起きるのか分からないのが新日本プロレスなのである。

タイチ選手は内藤哲也選手が交錯する日は訪れるのか。試合とバックステージ。彼らの一挙手一投足から目を離してはならない。

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