新日本プロレスファンが拳王の退団問題で感じた3つのこと

拳王の退団問題に対して、胸がギュッと締め付けられた話をしたい。

基本的にこのサイトでは新日本プロレスのことだったり、新日本プロレスと何かしら通じるものがらなければコラムとして執筆している。

他団体について書くのは観戦に行った時のみである。ただ、今回ばかりはプロレスリング・ノアを揺るがす話題として見逃す訳にはいかなかったのである。

正直、僕はこのニュースを見て心が痛くなった。正直に正直に言えば、こんな地下アイドルみたいな発言をしなければいけないのかと不安になったのである。

この魅せ方は諸刃の剣だ。おそらくこうした発表をしている以上、100%会場は埋まる。ただ、この手法はチケットを買って来なかった人

新木場が埋まらなければ金剛解散。更には拳王選手がプロレスリング・ノアを退団する。これを新日本プロレスで置き換えたら何になるのか。

こうした点を踏まえつつ、3つの視点から本件を考えてみた次第だ。

まずは、単純に本件について思ったこと。次に新日本プロレスが本件から学び活かすべき点、最後に違ったやり方で人を集められないか?ということだ。

拳王選手はほぼ新日本プロレスしか見ていない僕から見てもプロレスリング・ノアの看板レスラーである。聖帝タイチ選手が聖帝となったのも、「お前が拳王なら俺は聖帝だ」という言葉があったと認識している。

そこまでのレスラーが去就を懸けるほど大きなエピソードだったのか。この点について考えてみたい。

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退団と満員のトレードオフ

○○したら退団。○○で即引退と言い換えれば新日本プロレスファンにはピンと来やすいかもしれない。

そう。新日本プロレスには「橋本真也、小川直也に負けたら即引退」という歴史がある。

いくらプロレスラーと引退が大仁田厚さんや北斗晶さんなどの劇的なカムバックの影響で「いやいや、次あるでしょ?」と思われるようになったと言っても、今回のケースは少々毛色が異なると僕は思っている。

新木場の会場が埋まらなければ、ユニットが解散で拳王選手は退団する。

「埋まらなければ」というのがミソなのだ。何故かって悪意のある人間が操作できてしまうほどにこの条件はフェアではない。

「チケットが何枚売れたか?」ではなく、会場に来て席についた人数で決まるとした場合、不買運動よりも怖いことがあるのだ。

それはチケットを数枚買った方が誘いきれずに席が埋まらないというケースである。実際、チケットが売れたことと、客席が埋まるのはイコールではない。違った意味でのリスクもありつつ、ドキドキしながら当日を迎えるに違いない。

この前提を持って僕は敢えて言いたいことがある。今回の一件はトレードオフとして成立しているのか、と。

理由は2つだ。

 

拳王選手はプロレスリング・ノアのトップレスラーだ。350人というキャパシティと拳王選手の退団は天秤に掛けられるものなのか。

そして、金剛主催興行の開催日時は2019年12月14日である。明らかに今からスケジュール調整できる。

この2つが重なると僕じゃなくてもこう思うだろう。ヒリヒリ感、ギャンブル性、自分が支えなければいけないという気持ちが醸成されにくいのだ。

進退を懸けることは悪いことではない。でなければ、僕もこうして筆は取らない。

勝手な解釈だが、後楽園ホール満員札止め。開催まで2週間。この条件だったら僕も状況を見るために足を運んだかもしれない。

最近の新日本プロレスとは一風異なる刺激。それがプロレスリング・ノアにはあるのではないか?と期待を膨らます方も増えただろう。

 

企画力、PR力、見せ方

 新日本プロレス以外のプロレス団体について語る機会はこれからもほぼないので、今回思うことを書いておきたい。

新日本プロレスが圧倒的に強い、一人勝ちと言われている状況に寄与しているのは圧倒的な情報量である。

選手、公式、そしてファンによるブログや動画。この全てが新日本プロレスは圧倒的なのである。

プロレスファンではなくプロレスラーファンなる言葉が出るほどにキャラクターが先行しているケースも珍しくなく、好感度も高い。

が、敢えて言うのであればまだまだ伸ばせるポイントだってあるのだ。

それが今回の拳王選手の一件で露見された。

この試合は絶対に見に行かねばならない。新日本プロレスワールドではなく、現場で見届けなくてはならない。といった仕掛けに改善点があるのだ。

また、ファンとのインタラクションについても改善の余地はあるはずだ。

今回、プロレスリング・ノアが行った施策は新日本プロレスファンとしても目を見張り、感心し、凄いなぁと素直に思うものだった。

 

プロレスを最初に見るならというブランド

「美学のある戦い」

親会社にリデットエンターテインメント社を迎えたプロレスリング・ノアはさまざまな施策を投じてきている。

新しいベルトの創設やリーグ戦の新設。イッテンヨン、イッテンゴの後楽園ホール大会など、話題先行でとにかくチャレンジしている印象を受ける。この流れはしばらく続くと考えて間違い無いだろう。

だがらこそ僕はこのブランドを試してみるのはどうか?とひとつだけ提案したい。

「プロレスをはじめて生で見るならノア」

大仁田厚選手のインパクトは凄まじく、一定の年齢層にプロレスの話題を振ると電流爆破の爆破話になる。

ただし、ノアはそういったイメージとは離れた場所にあると言ってもいい。

ビッグマッチの前にはアドネットワークへの出稿も試していただけに、同じバナーで回すのではなく、完全に初心者向けに狙ってみてはどうだろう。

新しい船出を迎えた団体を僕は隣の芝生から見つめている。

拳王選手が差し出したトレードオフの代償は賛否両論を生むものではあった。だが、挑戦、発信する姿勢こそが新しい景色を作るのだと僕は思っている。

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