柴田勝頼のDVDを見て朝から号泣した話
柴田勝頼のDVDを見て朝から号泣した話を書きたい。大のオトナが号泣などと言ってしまうと、引く方もいると思うが、その点は見逃していただきたい。
現在の時刻は2019年10月10日の朝6時半。昨晩は友人と食事に出て終電で自宅に帰っていたため、宅配ボックスに届いていたDVDを横目に睡眠を取った。
目覚めた瞬間、僕は茶色の専用袋の封を切った。
そう、新日本プロレス“ザ・レスラー”柴田勝頼選手のデビュー20周年DVDだ。
購入前から思っていたのが、収録されている試合の大半は試聴済みだろうということだった。事実、新日本プロレスワールドで試聴できる試合も多かった。
マニアの方は保存版としての楽しみ方と柴田勝頼選手がデビュー20周年を記念にキュレーションした試合を中心に楽しめるはずだ。
僕が今回このDVDを購入した目的に柴田勝頼選手の撮り下ろしインタビューの存在があった。
ちょうど今、インタビューのコーナーが終了したのだが、ぜひこの動画はチェックして欲しいと思う。
おそらく撮影を行なったのは今年の夏。LA道場のヤングライオンたちと駆け抜けた「ヤングライオン杯」の裏側でこのDVDは制作されていたように思う。
収録されている試合やインタビュー、特典映像について詳細な内容は世に出ていない。
最低限のネタバレを持って本作の魅力を伝えていく。
胸を熱くする男
流した汗は涙よりも美しい。男の根性見せてやる。
柴田勝頼選手の口から飛び出すメッセージは古き良き新日本プロレス、古き良き時代を彷彿とさせるものが詰まっている。
今回のDVDもそう。各試合を振り返るインタビューやこれまでの柴田勝頼選手が歩んできた軌跡がそこに込められていた。
理由はいらない。新日本プロレスファンであれば、購入して絶対損がない映像作品が今回完成したのだ。
ザ・レスラーのヒストリー
2017年8月13日。柴田勝頼選手はオカダ・カズチカ選手との激闘を経て、セルリアンブルーのリングへと戻ってきた。
入場曲がヒットしただけで巻き起こる大歓声。これはリングに上がっていた時から変わらない光景だ。
会場にいたにも関わらず、何度も何度も何度も繰り返し見た「生きてます。以上!」。この一言だけで夢をもらった。
2018年8月12日の「G1クライマックス28」もそう。棚橋弘至選手からの直接オファーで実現した柴田勝頼選手のセコンド。
彼の姿が映し出された瞬間。会場の空気が全て変わった。
新世界を標榜し、新日本プロレスで圧倒的な支持を得ていた「ゴールデン☆ラヴァーズ」。コンディションを見ても飯伏幸太選手は棚橋弘至選手を凌駕していた。
棚橋弘至選手を打ち破る必殺技「カミゴェ」もある。明らかに飯伏幸太選手有利の試合になるだろうと感じていた。
事実、大半の新日本プロレスファンが飯伏幸太選手の優勝を予想していたように思う。ただし、赤いタオルを巻いた柴田勝頼選手がロープを開けて棚橋弘至選手をリングへと導いた瞬間、大半のファンが棚橋弘至選手を応援する側に回った。
全員が棚橋弘至選手が勝利を掴むと確信した。それほどまでにインパクトのあるアサインだったのだ。
生まれた時から新日本プロレス。そんな柴田勝頼選手は絶対王者にも大きな影響を与えた。
2019年3月24日。「オカダに一つ言うとすれば俺は生きてるから。泣くな」
「泣くな」と言われているのに、モニターを前に朝から泣いてしまった僕がいる。
オカダ・カズチカ選手とSANADA選手の「ニュージャパンカップ」優勝決定戦で解説を務めた柴田勝頼選手。試合後、オカダ・カズチカ選手は解説席に足を向けた。
笑顔でトロフィーを見せる春の覇者。目の前に立つ“ライバル”へ拍手を贈る柴田勝頼選手。
先日、新日本プロレスワールドでも公開されたオカダ・カズチカ選手のドキュメンタリー動画であの試合のことが語られていた。
「プロレスが怖い」
中学を卒業してからプロレスだけに打ち込んできてトップに上り詰めた男の苦悩がそこにはあった。
柴田勝頼選手の笑顔と握手、言葉。
その全てにチャンピオンへのエールが込められていた。
プロレスラーとしての進化
2019年8月12日。KENTA選手が「バレットクラブ」へと寝返ったあの日。柴田勝頼選手が鉄拳制裁に入った。
リングで繰り広げられるプロレス技。バキバキの肉体。エルボー一発で現「IWGPタッグ王者」タマ・トンガ選手を吹っ飛ばした。
欠場中だが、停滞もしていなければ退化もしていない。
いや、プロレスラーとして更に進化している。
一挙手一投足でファンを釘付けにできるレスラーが世界にどれほどいるだろうか。
2年以上試合に出ていないレスラーが顔を見せるだけで泣くほどのファンを多数持っているだなんて、プロレスファン以外には信じがたいことだろう。
ただし、僕は僕たちは柴田勝頼選手が元気な姿で居てくれるだけで嬉しく、涙を流してしまうのだ。
当たり前じゃない。当たり前じゃないことだから心が揺れる。
柴田勝頼選手はあのアクシデントを経て、プロレスラーとして更なる成長を果たしたのだ。
僕が愛した作品に「Wake Up, Girls!」というものがある。詳細は端折るが主人公の台詞にこういったものがあった。
人を幸せにするのには3つのタイプがある。多くの人を幸せにする人、身の回りの人を幸せにする人、そして自分自身を幸せにする人
柴田勝頼選手は今、LA道場を通じて身の回りの人々を幸せにしている。
そして、今回のDVDを通じて多くのファンにも幸せを届けている。
「TakeOver」
現在の時刻は7時48分。柴田勝頼選手の溢れ出る根性を受け取りつつ、今日も仕事を頑張りたいと思った。
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