新日本プロレスファンに伝えたい仮面ライダーゼロワンの奥深さ

新日本プロレスファンに伝えたい。仮面ライダーゼロワンの奥深さは控えめに言って令和時代最高の仮面ライダーである。

と、令和一作目の作品になるので当然と言えば当然なのだが、物語の裏側にあるヒューマニズムとロボットの尊厳、「心」とは何か「尊厳すべきもの」は何か?という問いが凄まじい情報量で詰まっている。

仮面ライダーゼロワンの物語で中核に位置しているのが「ヒューマギア」呼ばれるロボットである。

人間との共存が基本コンセプト。人と心を通わせているような描写もあるなど、SFヒューマンドラマとしての側面でも十分に楽しめる。

今回僕が着目したのは、ヒューマギアが仮面ライダーゼロワンの世界で担っている職業だ。

これまでに登場した職業は以下の通り。

お笑い芸人、バスガイド、漫画家のアシスタント、寿司職人、声優。

お気付きだろうか。現代社会で比較的、AIに置き換えられにくいとされている職業が並んでいるのである。

仮面ライダーゼロワンはその作品を通じて、僕たちに未来の生活を伝えようとしている。その裏側にあるであろう課題も同時に描くことで仮面ライダーゼロワンを見た子どもたちはどんな価値観を持ってロボット(AI)と接するようになるのか。非常に興味深い点である。

では、新日本プロレスを好きな方と一緒に考察してみたい。これはこれから映画版などで起こり得ることなので今から備えておこう。

ヒューマギアのプロレスラーが登場したら、一体どうなるのか。僕たちはどんな気持ちになるのか。

既に新日本プロレスには、スーパーストロングマシンという歴史があるのだがそれはそれとして考えてみたい。

 

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ヒューマギアのプロレスラー

ます、思い浮かべて欲しい。オカダ・カズチカ選手や内藤哲也選手、SANADA選手、飯伏幸太選手らがヒューマギアのプロレスラー役として登場する瞬間を。中々な神回になる予感はしないだろうか。

あるいは「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」の6人も楽しいかもしれない。

プロレス好きにとっては馴染みのある顔ぶれが試合をしている風景が劇中に映し出される。知らない方にとってはいいPRになると思う。

では、本題だ。ヒューマギアのプロレスラーに僕たちは感情移入できるのだろうか。

単純な強さを競うのであれば、AI将棋のボナンザやAI囲碁のα碁があるようにAIの“実力”を見る楽しさはあると思う。つまり、スポーツとしてのAIは抵抗なく楽しめる可能性が高いということだ。

ただし、プロレスとなると話は別だ。そこには確かなヒューマニズムがある。中卒でメキシコに渡り、闘龍門を経て入門テストを受けることなく、新日本プロレスのヤングライオンとなった。だが、未来に“制御不能”となる先輩から見れば「基礎体力がない。練習について行けない新人」。ただし、何かスケールの大きい可能性を感じる。“レインメーカー”になる前段階を相当端折っても物語があるのだ。ここがAOプロレスラーの難しい点だと思っている。

 

勝ち負けじゃない楽しさ

プロレスはお互いが真剣に闘い、試合を通じて人にメッセージを伝える側面もある競技である。内藤哲也選手が「プロフェッショナル 仕事の流儀」で「勝った、負けた。そんな小さいことで俺たちプロレスやってないですよ」と語ったように、勝ち負けを超越した魅力があるのだ。AIプロレスラーにはここの点が難しい。

だが、新日本プロレスのようにヤングライオン時代やレスラー個人のヒューマニズム、歴史をリングの上に持ち込まない団体の場合はどうだろう。

例えば、スポーツエンターテインメントでストーリーを重視する団体だったらどうか。可能性がなくはないとも言える気がしてくる。

プロレスに対して求めているもの。その意識によってAIプロレスラーが誕生する可能性はゼロだとは言えない。

 

ライブ感の意義

目の前で起こっている事象。そこに生きている感覚。汗、涙、笑顔。感情の揺らぎに僕は胸を打たれる。

プロレスは素晴らしい。常人が音をあげるほどのトレーニングを経て、肉体・精神を鍛え上げた存在がリングで魅せる業は比類ない輝きと魅力に溢れている。

大仁田厚さんは「胸いっぱい」という言葉を使って自身の感情を表現してきた。

つまりは、自分の中で溢れるまでに広がった感情が表に飛び出すことで、周囲の人々に伝染し、心を鷲掴みにするのだと思う。

内藤哲也選手もそう。メキシコの自由な空気に当てられて、“制御不能”という境地に達した。それまでに何年も何年も期待されながら一歩届かなかった内藤哲也選手が開いた悟りだからこそ、多くの観衆が支持側に回ったのだ。

喜怒哀楽を刺激してくる。ここに必要なのは何なのか。その答えを僕は今、模索している。

機械と人は分かり合えるか

アシスタントAI「Siri」に特別な感情を抱いたことは無いだろうか。僕は現時点で愛着を持ったことはないが、UIが変わることでハマる可能性はゼロではないと思っている。

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