新日本プロレス4強によるイッテンヨン、イッテンゴについてまとめてみた
新日本プロレス4強によるイッテンヨン、イッテンゴについてまとめてみた。
二冠統一戦。2020年の東京ドームのメインテーマは内藤哲也選手がぶち上げたものとなった。
オカダ・カズチカ 選手の提案で行われたファン投票の結果、イッテンヨンとイッテンゴで現在の4強がぶつかり合うこととなったわけだが、例年と比較して、大きく違うのは4人が話題の中心に存在しているということだろう。
オカダ・カズチカ選手、飯伏幸太選手、ジェイ・ホワイト選手、内藤哲也選手。
それぞれの思いが錯綜した結果、二冠戦とは別で3位決定戦が組まれるようにもなった。僕はこの3位決定戦に対して、非常に肯定的なスタンスを持っている。
組み合わせは以下のパターンしかない。
飯伏幸太選手VS内藤哲也選手orジェイ・ホワイト選手。
オカダ・カズチカ選手VS内藤哲也選手orジェイ・ホワイト選手。
4つの組み合わせを見て、一つでも魅力的じゃないカードがあるだろうか。
どのカードにも因縁があり、単なる“次期チャレンジャー”決定戦だけに止まらない試合が期待できそうだ。
確実に盛り上がる3位決定。これは新日本プロレスの英断だと思う。
ここからは少し4人の状況にも迫っていきたい。
誓って言おう。どうにかしてしまっているのは管理人の頭の中ではない。ここまでの妄想をしてしまうほど魅力的な新日本プロレスの所為なのだ。
オカダ・カズチカの憂鬱
レインメーカーショック以降、「IWGPヘビー級ベルト」のみに照準を絞り、前人未踏の記録を樹立してきたオカダ・カズチカ選手。
他の3選手が二冠に輝くことを視野に入れる中、1人だけ持論を貫いている。
「IWGPヘビー級ベルト」は金メダルである。最強のベルトが一本あればいい。これがオカダ・カズチカ選手の主張だった。
ただし、風向きは二冠統一戦へと向かっていってしまった。
そんな空気を感じ取ったオカダ・カズチカ選手は唯一二冠戦を行ってもいいという条件を自ら提示した。
自分は乗り気ではないが、ファンがそんなに望むのであれば実現するのもチャンピオンの仕事である。
オカダ・カズチカ選手は内藤哲也選手をニヤニヤした顔で挑発しつつ、ファン投票の話題を切り出した。
実はこの時点で既にレインメーカーの掌の上なのだ。
ファン投票で二冠戦が受け入れられなかった場合、オカダ・カズチカ選手の株はストップ高となり、1対3でも勝利することになっていた。
まさに「レベルが違う」を地で行くということにもなる。
一方で二冠戦の票が多かったらどうなるだろう。結果的に「ファンが望むのであればやってやる」と大人な立ち位置で二冠戦を受諾することになった。
オカダ・カズチカ選手は赤髪バルーンお兄さんを経て、更に大きくなった。
この手口は本来、内藤哲也選手が得意としているやり方だったはずだ。
絶対な実力に論理的な空気作りまで身につけたオカダ・カズチカ選手に死界はない。ただ一つあるとするならば、二冠戦がブチ上がってしまったこと自体がオカダ・カズチカ選手にとって納得ができないエピソードなのだろう。
飯伏幸太の暴走
今回の二冠戦が実現したのは飯伏幸太選手の力によるものが大きい。「G1クライマックス29」を制した後、飯伏幸太選手は記者会見でイッテンヨンは「IWGPヘビー級ベルト」、イッテンゴは「IWGPインターコンチネンタルベルト」へ挑戦する意思を表明した。
飯伏幸太選手の狙いはシンプルだ。プロレスを広げること。この一点を突き詰めるためだけに、新日本プロレスとの所属契約を結んだ。
海外の団体からもたくさんのオファーがあったのは間違いない。それでも彼は新日本プロレスを選んだ。
天然そうに見えて野生の勘の鋭さでは右に出るものはいない。そんな飯伏幸太選手だからこそ、見えている景色があるはずなのだ。
「IWGPジュニアヘビー級ベルト」を経て、二冠王に輝くことができるのはこの中で飯伏幸太選手のみ。ジュニア発の男が天下を取り可能性を証明する。そんな展開もありだろう。
ジェイ・ホワイトの驚愕
4人の中では二冠戦に上手く乗っかった立ち位置にいるジェイ・ホワイト選手。気付けば勲章や称号、実績を欲している発言が目立つようになった。
マディソンスクエアガーデンをフルハウスにした立役者。彼は何度もこのメッセージを発している。
正直、結構前の話だなぁとも思いつつ、それほど大きな出来事だったのは間違いない。
ジェイ・ホワイト選手はみんなの驚いている顔が見たい。新時代の象徴である自分が前代未聞の記録を作ることで見えてくる世界がある。
初の二冠王が“ガイジンレスラー”。そんな展開面白過ぎやしないだろうか。
2019年の春はマディソンスクエアガーデンで待ち受ける「IWGPヘビー級王者」に名乗りを挙げるための大会となった。2020年はどうなるのだろうか。
内藤哲也の消失
内藤哲也選手から余裕が消えた。ニヤニヤとした態度が消えた。焦らない姿勢も消えた。
タイチ選手との試合を経て、夢想転生を体得した内藤哲也選手は「制御不能」となった2015年と比較するとあまりにもキャラクターが変化し過ぎている。
こよ4人の中で唯一発言権がない。勲章もなければ覇者でもない。あるのは唯一「二冠」と一番最初に発したという事実と2016年以降に積み重ねてきた実績だけだ。
ただ、こうも思っている。東京ドームでの大合唱こそが新日本プロレスファン全員が見たい景色なのではないか、と。
「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」のメンバーが全員登場し、6人での大合唱が実現する。
これほどまでに盛り上がるシュチュエーションは他にはない。約束された勝利の鍵であり、内藤哲也選手の“夢”が明確に叶う瞬間である。
その運命を掴むために“制御不能”として積み重ねてきたものを全て封印したのだ。
3位決戦戦と二冠誕生の瞬間
どんな展開になろうとも4強の中で序列が決まる2勝が1人と一勝一敗が2人、2敗が1人。
つまり、3位決定戦と書いたが、実質は同率2位になる。次のチャレンジャーに最も近い位置にマークすることができるのだ。
それが二冠戦になるのか。それとも単独の挑戦になるのか。それはまだ先の話だが、非常に面白い展開になってきたようにも思う。
昨年のこの次期、明らかに新日本プロレスはピリピリとし始めていた。
棚橋弘至選手による警鐘。それが呼び水となって新日本プロレスの進んでいる方向は変化した。
今回の大会もそう。勝者によって新日本プロレスの未来が決まっていくのである。
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