新日本プロレスのマネタイズ戦略と「WTL2019」開幕について
新日本プロレスのマネタイズ戦略と「WTL2019」開幕について書きたい。
いよいよ本日から幕を上げる新日本プロレスタッグの祭典「ワールドタッグリーグ2019」。神奈川・藤沢市秩父宮記念体育館で迎えた初戦のメインイベントを飾るのは石井智宏選手＆YOSHI-HASHI選手VSタイチ選手＆ザック・セイバーJr.選手という「CHAOS」対「鈴木軍」という組み合わせになった。
タイチ選手とザック・セイバーJr.選手は昨年の「ワールドタッグリーグ」にもエントリーを果たしつつ、シングルプレイヤーとしても「G1クライマックス2019」で話題を作るなど、大注目の2人である。
一方で、「CHAOS」陣営を見てみると、意外な2人のタッグチームである。
直近では矢野通選手とのタッグチームで「IWGPタッグ」のベルトを戴冠している石井智宏選手。
オカダ・カズチカ選手や後藤洋央紀選手などシングル王者と組むことが多かったYOSHI-HASHI選手。
名勝負製造機とヘッドハンターがどんな科学反応を巻き起こすのか。今から楽しみである。
と、「ワールドタッグリーグ2019」への期待から始まった今回のコラムだが、ハッキリと新日本プロレス公式スマホサイトに対して思ったことを書きたい。
ブシロードが上場を果たしたことで、お金周りはかなり細かくチェックされることとなる。
ただ、今回のSANADA＆EVIL選手のインタビューはいささかやり口が違うのではないかと思ってしまった。
結論から言えば、冒頭はWebで続きはパンフレットで、という魅せ方である。
Webとリアルの連動
新日本プロレス公式スマホサイトでSANADA選手とEVIL選手のインタビューが掲載された。
月額会員のファンからすれば、「お金を払った分のコンテンツ」が提供されるのだと思ったところ、読み進めてみると、続きはパンフレットで、ときた。
これは...上手い。パンフレットに掲載されるインタビューをWebで掲載するのは分かる。
ただ、新日本プロレス公式スマホサイトは月額会員サービスである。これまでも高いクオリティのインタビュー記事がいくつも掲載されてきた。
今回のインタビューも正直言って、全文公式スマホサイトで読めるはずの内容だったはずだ。
何故ならば、これまでのシリーズの開幕直前にキーとなるレスラーにインタビューをした公式スマホサイト限定記事はいくつもあった。ただ、無料会員有料会員に関係なく、途中までを読ましてパンフレットにつなげる仕組みは上手いなぁと素直に感動した。おそらく、今回のパンフレットの売れ行きに何かしらの影響があると思う。
課金導線問題
そもそも僕は以前から新日本プロレスプライム会員構想をぶち上げている。
あまりにも課金する導線が多すぎる故に、会員IDもバラバラ。データを取ろうにも一貫性が出にくい上に、決済パターンも多く、特にキャリア決済は手数料が大きすぎるため、早いところタイミングを見た方がいいと思っている。
ファンクラブ、新日本プロレスワールド、スマホサイト。ここだけでも3つの課金導線がある。この3つは同じ括りしてしまっても本質的には問題がないはずなのだ。
魔改造された建築物のように、色々と組み立てているうちに課金パターンが増えた。これが結論だと思う。
単純な話だが、SANADA選手のグッズを闘魂ショップで買ったユーザーが他にどのレスラーが好きなのか？これがデータ連携すれば容易く分かるのだ。
最近、石井智宏選手の試合をずーっと見ている人のデータを見たらKENTA選手のグッズを全て買っていた。など、ユニークなデータが見えるようになる。
リアルな試合会場での物販もあるため、5G普及以前の今では全てのデータを取得することは難しいだらう。
ただし、インターネットで取れるデータは集約して連結させた方が遥かに楽だし、効率的だ。
オラが街に新日本プロレスがやってくる。その時に地域で一番人気のレスラーは誰なのか？をデータを元に判断して、意思決定する。
マネーボール的な雰囲気が出てくるが、あながち外れた展開にもならないだろう。
いよいよ幕が開ける「ワールドタッグリーグ」
新日本プロレスが事前に行った優勝予想アンケートでは以下のタッグチームぶっちぎりの1位で「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」の2人の名前が挙げられた。
ダントツの得票数で1位に躍り出たのは、昨年の優勝チーム・EVIL&SANADA組！（7965票）2位は鈴木みのる&ランス・アーチャー組（2037票）、3位はザック・セイバーJr.&タイチ組（1667票）、4位はタマ・トンガ&タンガ・ロア組（1296票）、5位は石井智宏&YOSHI-HASHI組（1148票）という結果となりました。
ここに名前はないが、矢野通選手&コルト・カバナ選手。KENTA選手&高橋裕二郎選手のタッグチームを僕は推していきたい。2019年冬の決戦がいよいよはじまる！
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