スマホアプリ「新日コレクション」を触り倒して分かった魅力と課題
スマホアプリ「新日コレクション」を触り倒して分かった魅力と課題を書きたい。
真壁刀義選手やウィル・オスプレイ選手のCMでお馴染み。新日本プロレスの公式スマホアプリ「新日コレクション」。
日曜日の朝に思い付き、記事を書くためにご協力いただいた皆様「ありがとうございました」。
本題に入っていこう。まず、新日本プロレスのレスラーが出るガチャの破壊力は凄まじい。バトル要素もなく、アプリのタイトル通り「コレクション」することがベースになっているが、課金したくなる気持ちに溢れてくる。推しレスラーのレアカードが欲しい。この気持ちが抑えきれない。
矢野通選手、後藤洋央紀選手、柴田勝頼選手、高橋裕次郎選手、YOH選手、SANADA選手...。
欲しいレスラーが山積みでヤバイ。触っているうちに思わず幾らかぶち込みそうになってしまったほどだ。
後半は基本褒める内容になるので課題だけ先にまとめておく。
アプリ開発側に身を置いたこともある身からすると、ハッキリ言ってUIが絶望的にマズい。これはおそらく外注に出して「マジか....」という出来になったが、スケジュールや予算の問題でリリースせざるを得ない状況になったのだろう。
明らかに欲しい機能が欠落している。例えば、トレードはいちいちレスラーの選択からやり直さなければいけないし、盟友の登録も1人登録したらトップまで戻ってまた盟友の画面まで飛ばなくてはならなかったり。
おそらくワイヤーフレーム時点で存在していた「設計ミス」にも目を瞑ったのだろう。
ただし、最強のコンテンツはUIに関係なく魅力的でもある。「使いにくい箸で極上のステーキを食べる」と言えば分かり易いかもしれない。
例え、インターフェイスがヤバいと言っても、最強のコンテンツがあれば致命的なダメージにはならないのだ(ユーザー定着に関わるので早急な改善は必要だが)。
ここからは使ってみた感想と魅力をまとめていきたい。
定着率向上とゆくゆく来るであろう施策
トップ画面を見ればアプリの狙いが分かる。まずは、新日コレクションのトップページから見てみよう。
Webは新日本プロレス公式スマホサイトに遷移する。ホームはトップのまま。SNSは新日本プロレスの公式SNSのまとめへと遷移する。この3つのボタンはアプリ内で常に表示されることになる。
次にトレード(ユーザー同士が所有しているカードを交換することでホルダーを充実化させる仕組み)、スカウト(ガチャ)、ホルダー(これまでに獲得したカードの一覧と編成画面)。
ここは課金要素に直結する項目なので、開発側としては非常に重要なパーツである。
指が届きやすい範囲にあるボタンは以上だ。シンプルに言えばポータルサイトに課金コンテンツが乗っているサービスが「新日コレクション」というわけだ。
スカウト(ガチャ)最強説
パズドラやモンスト、FGO。上手くハマれば圧倒的、いや爆発的な利益を叩き出すのがガチャである。
そのシステムは度々問題視もされ、最近でも一番ニュースで取り上げられていた。
では新日コレクションのガチャはどうだろうか。まず、このキャラクターがなければ“攻略”できないという類のゲーム性が存在していないため、集める理由は本当にコレクション性のみになる。
ただし、ガチャとは呪いである。引けば引くほど次が引きたくなる。更に友だちやスカウト先のホルダーも閲覧することができるため、所有欲求が高まっていく音が聞こえてくるのだ。
そして、何よりも強い点がこの新日コレクションの場合「絵師さんが必要ない」という課題が存在しないことだ。
人気絵師さんのスケジュールを鑑みる可能性やコストを掛けなくてもオフィシャルカメラマンが撮影した画像を加工すれば(加工も中々工数がかかるものあるが)☆4のカードが完成してしまうのだ。
新しいカードが生まれ続けるということは、それだけ課金のチャンスがあるということ。この仕組みはうまくハマれば強い。
ちなみにこんな楽しみ方を運営から提案すれば、より盛り上がる雰囲気はある。
流石に「見てみたいユニット」は難しいだろうが、見てみたいタッグであれば可能性もありそうだ。
せっかく投稿するならレアリティの高いカードで投票したいと思うのもファン心。そうしたイベントの度に収益が出るかもしれない。
これはいい仕様である
僕は今回の仕様で特に上手いと思ったのがこの点だ。相手のホルダーが全て見えること。
友だちが持っていないレアカードで被りが出た時に、相手のダブりとトレードを持ちかけると、リアクションこそないものの喜んでいる顔が浮かんでくる。
僕もトレードを上手く活用して、色々なカードを手に入れることに成功した。
その裏で同じように喜んでいる人がいれば嬉しい限りだ。
最後に期待を込めて
と、ここまで魅力を書いてきた。ただし、前述したUI以上の課題が「新日コレクション」にはある。
これは何のアプリなのか分からない点である。情報までのタッチポイントを考えれば、公式サイトもSNSも「新日コレクション」をハブにする必要性は全くない。
スマホが台頭し、ポータルサイトが終わった時代に今更なぜ、このようなプラットフォームを作ったのか些か疑問ではある。が、上の世代をターゲットにしているのであれば、ある程度理解できる点もある。
ただし、このアプリは何が目的になっていて、続けるとどんないいことがあるのか。この点が伝わってこない。
数時間ほど触った時点で、トレードもできなくなり、コインも石も尽きて課金しなければ遊べないアプリとなってしまった。
※色々コンテンツを乗っけすぎてキメラになってしまっている。
一年後。あなたはこのアプリとどう向き合っているのか。その想像を超えるような運営と新機能が必要だと僕は感じている。と、批評ばっかりしていても無価値なので、いくつかネタを投下しておこう。
まずは、会場別の限定カード制作。これは各地の会場でログインしたら配布されるデジタルコンテンツとしてパワーを発揮してくる。
これが付け焼き刃。僕は大型の提案を行いたい。
管理人からのご提案
かなり厳しい意見だが正直、クオリティが低い。いや、令和にリリースするにはかなり厳しいレベルである。僕が担当なら先送りにしただろう。
そもそも全画面スワイブで戻れないのは、流石に言われたまま作った(仕様書に書いていなかった)可能性しか見えてこない。単純にiOSのお作法を度外視しまくっているので、同時開発ができるツールなどを使用したのではないかとも思っている。
何よりもコンセプトだ。
ゲームにするならゲームアプリにする。O2Oを含めた情報サイトにするのであれば、課金で音声や動画コンテンツが購入できる(新日本プロレスワールドではドキュメンタリーなどの配信をストップさせる)ようにする。
など、アプリはとにかく尖らせなくてはなるない。
何だったら新日本プロレスファン限定のSNSやチャットツールにしてしまっても構わない。会場に行く人たちでつながれる。タッグよりもユニットの時代だとGK金沢さんが語ったように、ユニットファンが集まる場所にしても面白いだろう。こうした仕組みを通じて、現場での応援に新しい化学反応が生まれるかもしれない。
応援シートの販売を含めた、新世代の興行手法である。
どうだろうか。アプリはあれやこれやと乗っけてしまうと、基本的に失敗する傾向にある。これはアプリ開発の定番である。
好きな人は好きで続けるだろうが、せっかくのアプリなのだからたくさんの方に長く使ってほしいではないか。
ここまで辛辣な意見を書いてきたが、上記に書いた魅力は嘘ではない。今のアプリも「新日本プロレスファン」にとっては素晴らしいアプリであることには違いないのだ。
ただし、これは忘れてはならない。「新日コレクション」最大のライバルはある意味で「新日本プロレス公式スマホサイト」や「新日本プロレスワールド」なのだ。
リングでの試合を見ていない余暇の奪い合いに勝つためには、何が必要なのか。新日本プロレスのことをもっと好きになるためのプラスアルファが欲しいと切に願うばかりだ。
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