新日本プロレスがBリーグから学ぶべき点
新日本プロレスがBリーグから学ぶべき点について感じたことをまとめてみたい。
イッテンヨン、イッテンゴへの機運を高めている新日本プロレス。ただし、年内のシリーズが終了したわけではない。
まずは、棚橋弘至選手がぶち上げた新日本コンクルソ。バキバキに仕上げてきた身体をTwitterで披露するSHO選手や石森太二選手が印象的である。勿論、“逸材ボディ”にも期待大だ。
こうしたコンテストだけではなく、高橋ヒロム選手の復帰戦や獣神サンダー・ライガー選手の後楽園ホール最終戦など、チャンピオンたちの前哨戦以外にも見応えのある試合が目白押しだ。
じっくりと焦らずに2019年最後のシリーズを待ちたい。そう思っていた週末に、面白いものを見ることができたのだ。
そう、ちょっとした縁があり、国内男子プロバスケットボールリーグことBリーグの試合を観戦したのだが、そこには大きすぎる学びがあった。
導員人数は約2200人。体育館で行われる別のスポーツが取り組んでいたことについて書きたい。
ホームとアウェイ
会場に足を踏み入れた瞬間から盛り上がりが半端じゃない。客席からはヤジではなく、応援するコールと相手チームへのブーイングのみが飛び出している。なんだろう、とても好感度の高い印象を受けた。
会場入り口で配られる冊子は開くといきなり応援ボードになる。ホームチームの入場時にはそれを掲げて、選手たちへエールを贈る。
効率的かつ会場全体の一体感を作るにはピッタリの演出だと感じた。
また、ホームチームのアドバンテージが半端じゃなく高いこともBリーグの楽しみ方ではないだろうか。
ホームチームがオフェンス時にはテンションの上がる音楽が流れ出し、会場全体でコールを行う。逆にディフェンス時には、ピンチをイメージさせるような楽曲で雰囲気を作る。
コートにいる選手からすればもう慣れっこかもしれないが、はじめて足を踏み入れた者としては驚きの方が多かった。
ホームチームとアウェイチームでここまで雰囲気が違う状況を作ってしまうとは。簡単に言えばアウェイチームは会場にいた8割〜9割の観客にブーイングを浴びながら試合をするようなもの。
明らかにパフォーマンスに影響するかと思いきや、僕が見た試合はアウェイのチームが勝利を掴んだ。
そうなのだ。Bリーグのアウェイチームを見ていて感じたのは、アウェイというよりもヒールという感じがあったのだ。
ホームチームのファンは入場時には黙り込み、集中するべきフリースローの時にブーイングを飛ばす。
ただし、変なヤジはなかった。逆に相手のスター選手がスーパープレーを見せたら「すげぇぇ!」と唸ってしまう器量があった。
ホームチームの敵だからブーイングするけど、試合が終われば爽やかに相手チームも讃えることができる。ホームチームへ悪口を言う声も聞こえてこない。
試合を見た結果、また見に行きたいなぁと思える。Bリーグ人気が上がってきた背景にはこうした会場での努力があったのだ。
そして、まだ演出面でのこだわりは続く。
実況の声について
はじめてプロレスを見に会場へ行った時「実況の声がないんだ!」と思った方はいないだろうか。僕はびっくりしたし、友人に実況がない旨の話をするとビックリされるケースも多々ある。
まぁ、プロレス野球やJリーグなどもほぼ実況・解説の声はスタジアムに鳴り響かないので当然と言えば当然なのだが。コメントに耳を傾けていると応援の声が出ない可能性もある。
リングアナの声だけが会場全体に響き渡る。場外乱闘や試合前のコール。素敵な声で紹介されると気分も高まるというものだ。
Bリーグも若干ではあるが、実況・解説の声が天から降ってくるケースがある。この点は新日本プロレスと一緒だ。
バスケットホールはルール上、よく時計が止まる。その間を埋める施策が実況、解説ではなく、マスコットキャラクターとチアリーダーの仕事なのだ。
退屈な時間を作らない
退屈な瞬間を30秒以上作らない。
これくらいのイメージでとにかくマスコットキャラクターとチアリーダーが縦横無尽に動き回り会場を盛り上げる。
試合を見て楽しい。そうしたエンターテインメントを見ても楽しい。2軸の楽しさがあった。
チアリーダーがTシャツをプレゼントしてみたり、マスコットキャラクターが謎の踊りを披露してみたい。とにかく退屈する隙間時間が生まれないように徹底されているのがBリーグの試合の特徴だ。
試合以外の時間。例えばリング調整などの時間でスポンサー提供の何かをヤングライオンたちが配布する。
そういった取り組みがあっても面白いのではないだろうか。
そして、公式のチアリーダーたちがコールを煽るため、安心してその波に乗ることができる。
この声を出せばいいんだ。という安心感は自由に声を出してね?という状況よりも随分と心理的に楽だった
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