なぜ、ジェイ・ホワイトは飯伏幸太を「バレットクラブ」にスカウトするのか

なぜ、ジェイ・ホワイトは飯伏幸太を「バレットクラブ」にスカウトするのか。この理由について考えてみたい。

2018年。飯伏幸太選手は旧友との関係(ゴールデン☆ラヴァーズ)もあり、一時「バレットクラブ・エリート」に身を置いている時期があった。正確には正式に加入したというよりも、なんだがふわふわした立ち位置。新日本プロレス公式サイトの選手プロフィールが「バレットクラブ」になった訳ではなかったし、too sweetに参加するわけでもなかった。

「バレットクラブ・エリート」は現在のAEWメンバーが中心にいたユニットである。現在も現在もROHで活躍しているマーティ・スカル選手、イッテンゴで離脱を表明した高橋裕二郎選手、チェーズ・オーエンズ選手。

そして、ユニットが解体後、フリーではなく新日本プロレス所属になったことを正式に発表することで、新日本プロレス本隊に返り咲いた飯伏幸太選手。

2019年は新日本所属や「G1クライマックス」初制覇など、キャリアハイとも言える実績を見せ、東京ドームメインイベントの椅子を手に入れた。

だが、そんな飯伏幸太選手に「バレットクラブ」4代目リーダーから魔の手が伸びてきた。

先日の公開調印式からフラグは立っていた「イブシ、お前からはバレットクラブの匂いがする」と。

なぜ、このタイミングでジェイ・ホワイト選手は飯伏幸太選手をスカウトしようとしたのか。

その背景と理由について考えてみたい。

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新日本プロレス所属

飯伏幸太選手が新日本プロレスへの所属を発表した際、これまでにない変化が見られた。外見で言えば髪の毛を黒に戻した。また、バスでの移動や集団行動など“本隊”としての立ち居振る舞いを意識していたようにも思う。

それから少し経った頃だろうか。ファンの一部からは真面目になった飯伏幸太は魅力が半減したという声が上がってきた。

本質的に制御不能な人物である飯伏幸太選手。最もファンを惹きつけてきた“狂気”を封印してしまっては、「飯伏幸太らしさ」が半減してしまうという悲鳴だったように思う。

礼儀正しく、真面目。次世代の新日本プロレス本のエース。内藤哲也選手が辿り着けなかった場所へと導かれたのは、飯伏幸太選手だった。

ただし、そんな空気は黒髪から再度茶髪へと戻した冬に一変する。「ワールドタッグリーグ2019」のサーキット中に飯伏幸太選手は「IWGPヘビー級王者」オカダ・カズチカ選手の頭部を東京ドームでの挑戦権利証が入ったアタッシュケースで頭部を強打した。

ホームランと言ってもいい程に吹っ飛んだオカダ・カズチカ選手。そこから飯伏幸太選手は徐々にこれまでの狂気を取り戻していくこととなる。が、僕はこの一撃に違和感を持っていた。

 

キレる10代

前述した飯伏幸太選手の一撃に対して、僕は何故だか共感することができなかった。シンプルに言えば、キレる10代を彷彿とさせるような一撃だったためだ。現在、僕は30代中盤。いきなりキレるということは流石にない。

ここ数年の前哨戦と比較しても少し2人の因縁が弱い。「キレるのか?」という長州力さんよろしくな展開とオカダ・カズチカ選手の「IWGPヘビー級ベルト」への誇り、そして二冠戦。例年と違い、東京ドームが2日連続であることによる肉体とメンタルのコンディション調整だって簡単なことではない。

 

フィクサーの囁き

あれほど鍛え上げられた肉体を持ちつつ、何故武器を使ったのか。それも、新日本プロレス本隊の所属レスラーがなぜ、そんなことをしてしまうのか。

その胸の奥にある狂気を「バレットクラブ」のリーダーは見逃さない。会見だけではなく、今度はリングの上でも仕掛けてきた。

2019年12月20日の後楽園ホール大会。新日本プロレスコンクルソ当日。そして、AbemaTVでの無料配信が行われている日に、ジェイ・ホワイト選手は飯伏幸太選手を対面でスカウトした。

「Join us」と語っていたように、あの瞬間に棚橋弘至選手、新日本プロレス本隊を裏切って「バレットクラブ」側につくよう眼前で提案したのだ。

その心には二冠王を決める東京ドームで「バレットクラブ」の伝説を作るという意図があったように思う。

ジェイ・ホワイト選手にしても「G.o.D」タマ・トンガ選手、タンガ・ロア選手にしてもあれだけの実力を持っていても邪道選手、外道選手の介入が存在している。

 

とことん用意周到にしてテッペンを取る。その中で丸腰の内藤哲也選手以上に懐柔できるのな飯伏幸太選手だと考えたのではないだろうか。

オカダ・カズチカ選手が「バレットクラブ」に付くことは今のところ考えにくい。つまり、スカウトするなら飯伏幸太選手一択なのだ。

ジェイ・ホワイト選手の仕掛けはブラフではない。新日本プロレス本隊という檻の中で生きる飯伏幸太選手の“野性”へ問いかけ、自由にやろうよとストレスからの解放を提案する。

プロレスを広げることが飯伏幸太選手の目標であり、夢である。では、アントニオ猪木さん以降、新日本プロレスで最も世間へとリーチしたのは一体何かと考えれば「nWo」ニューワールドオーダーの名前が出てくる。

日本て社会現象を起こすまでの展開を作るにはどうすればいいのか。

ジェイ・ホワイト選手と飯伏幸太選手のWエース体制で「BC4L」Tシャツを発売する。リングもストリートも俺たちのモノ。

映画「ジョーカー」のヒットでも分かるように日本はまだまだダークヒーローが人気である。

飯伏幸太選手がジェイ・ホワイト選手と組んだ未来の可能性を本能的に嗅ぎつけた時、前代未聞のヒールターンが実現するかもしれない。

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