内藤哲也が二冠王になるイッテンゴについて

内藤哲也が二冠王になるイッテンゴについて書きたい。

いよいよ明日、新日本プロレスが贈る年に一度(2020年は2Days)のお祭りレッスルキングダムの季節がやってきた。今日を目安に上京するプロレスファンも多いのではないだろうか。東京ドームが熱く燃え上がる2日間。2020年の初詣がいよいよ明日からはじまるというわけだ。

今回のメインテーマは、オカダ・カズチカ選手、飯伏幸太選手、ジェイ・ホワイト選手、内藤哲也選手による「二冠統一戦」。4人のレスラーが「IWGPヘビー級ベルト」と「IWGPインターコンチネンタルベルト」を懸けて争うこととなる。

イッテンヨンのメインイベントで「IWGPヘビー級王者」オカダ・カズチカ選手と「G1クライマックス29覇者」飯伏幸太選手、「IWGPインターコンチネンタル王者」ジェイ・ホワイト選手と挑戦者内藤哲也選手が激突する。

そして、その勝者と敗者がイッテンゴで戦うという流れだ。僕はこれまで一度も今回の二巻戦について予想を出してこなかったが、今回だけは触れておきたい。

僕の予想は内藤哲也選手だ。大穴なのか対抗なのかはさて置き、“制御不能なカリスマ”が2020年の新日本プロレスで一番最初に輝くと僕は思っている。

しかし、天下を取り、主役になった男は2019年に失速していた。その背景から考えてみよう。

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失速の正体

飯伏幸太選手は内藤哲也選手に対して、「失速する」と予言していた。単なるブラフだったのか、それとも野性の勘が働いたのか。その真意は分からない。

ただ、“内藤哲也選手のブーム”は2019年に終わった。敢えて“内藤哲也選手のブーム”と書いたのは、2015年からはじまった「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」が内藤哲也選手の一強ではなくなったことを意味している。

つまりは東京スポーツが発表したプロレス大賞に全てが詰まっている。

この年、内藤哲也選手が未だ獲得したことがないベストバウトをSANADA選手が受賞した。

また、高橋ヒロム選手は復帰早々に週刊プロレスの表紙を2度も飾っている。

“内藤哲也選手のブーム”が終わり、本当の意味で「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」のメンバーにスポットライトが当たり出した。

2019年から新日本プロレスを見始めた人からすればおそらくSANADA選手が内藤哲也選手の人気を凌駕すると思う。

歴代の4強を除き、そういった逆転現象が起こることはここ数年なかった。

ユニット内で切磋琢磨するという目標がいよいよ叶った一年が2019年だったのだ。

そんな「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」にとって大切な一年の中、内藤哲也選手は身体のどこかにに異変を感じていた。「口に出さなければ誰にも伝わない」と語った男が沈黙を貫いたのは最悪の未来を想定していたせいだったのかもしれない。

それが今回のオフで解消されたことが今回のインタビューで明らかになったのだ。

 

――12.19後楽園の試合後、内藤選手はバックステージで「少し不安に思ってたことがあったけど、このオフで解消された」と発言されましたね。その“不安”というのはコンディション的なものでしょうか?

内藤 う~ん……。具体的な箇所は伏せますけど、簡単に言うと「あっ、もうプロレス、できなくなるかも」と思いました。

――えっ! そんなに大きな問題を抱えてたんですか?

内藤 じつは半年前から自覚症状があったんですよ。5月くらいから「あれ、おかしいぞ?」ってなって、調べても原因がよくわからなかったんですよね。

――その“不安”は試合にも影響は出ていたんですか?

内藤 自分の中ではカバーしてたつもりですけど、結果的には出てたでしょうね。実際、試合をしながら不安はすごくありましたから。俺、病院に行くのも嫌いなんですけど、そのときばかりは珍しく自分で足を運びましたからね。

――その詳細はいずれ明かされるかもしれないですけど、それだけの不安が解消されたのは、気持ち的にも大きそうですね?

内藤 そうですね。俺の場合はヒザも悪いですけど、一回ケガをするとなかなか100には戻らないものなんですよ。だから、今回の不安も100とはならないですけど、このオフでかなりの状態まで回復したので。一時期はかぎりなくゼロに近かったですからね。

言えるようになったということは、回復したあるいは開き直ったという見方ができる。

失速の正体。全ての試合に出たいと言い続けた男のコンディション不良にあった。だからこそ、こう思う。コンディション抜群の状態であるならば、2年前の借りを返せるのではないか、と。

 

東京ドームでの大合唱

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2018年1月、内藤哲也選手はプロレスラーになる時に掲げた3つ目の夢を叶えた。東京ドームのメインイベントに立つ。本来であれば2014年に達成していたはずの夢だ。

ただし、メインイベントに立つことが夢だった内藤哲也選手と「IWGPヘビー級ベルト」を防衛することが目的だったオカダ・カズチカ選手には若干の差があった。

到達点を迎えた男とその先を見据えた男の違いは結果という形に現れた。新日本プロレスを席巻する「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」の“制御不能なカリスマ”は“レインメーカー”の前に砕け散った。

あれから2年。2人は一度も新日本プロレスのリングでシングルマッチを戦っていない。これは機運が高まっていると言っても過言ではないのではないか。

個人的にVSジェイ・ホワイト選手に関しては、内藤哲也選手の有利だと思っている。これは、ザック・セイバーJr.選手に完勝した(バレンティア→デスティーノ)試合を見ていただければと思う。

内藤哲也選手は勝利に徹する際、えげつない程に相手を研究する時がある。「G1クライマックス」で敗れ、「IWGPインターコンチネンタル ベルト」を奪われたジェイ・ホワイト選手について研究しないわけがないのだ。

そして、内藤哲也選手は予想も理想もオカダ・カズチカ選手との二冠戦を望んでいると語っている。デスティーノは本来、レインメーカー破りのために開発された技でもある。最高の形で最強の技を打ち破って天下を取る。

その可能性が一番高いのは内藤哲也選手なのではないだろうか。

そう、コンディションが戻った今、偉業達成が掛かった2日間。久しぶりに完璧に整った内藤哲也選手を目にすることができるのかもしれない。

そして、「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」は6人全員がベルトを戴冠するチャンスが今回の2連戦に詰まっている。

東京ドームでの大合唱。これがもう一つの伝説になるのではないか。「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」が狙っているのはこの瞬間なのではないかと僕は睨んでいる。何故ならば、現段階で6人が同時に揃い立ったシーンは未だ実現していないためだ。

「一歩踏み出す勇気」

これが6人体制のテーマだけに、最高の形で揃い踏みが実現して欲しいと思う。

 

最も焦らせる男の帰還と旗揚げ記念日

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高橋ヒロム選手の凱旋帰国。これが「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」を立ち上げて以降、ユニットとしての大ブレイクにつながる嚆矢だったように思う。

一方で、新弟子時代から可愛がっていた男の長期離脱は、内藤哲也選手にとって予想以上のダメージになっていたように思う。

2人は高橋ヒロム選手がデビュー以前からの師弟関係にある。そして、内藤哲也選手を最も焦らせているレスラーは、高橋ヒロム選手なのかもしれないと常々語っている。

ヘビーとジュニアの直接対決と言えば、年に一度のあの舞台があるではないか。

新日本プロレス旗揚げ記念日で「IWGPヘビー」、「IWGPインターコンチネンタル」の二冠王と「IWGPジュニアヘビー」のチャンピオンが試合をする。

これも偉業の中に含まれる。オカダ・カズチカ選手や棚橋弘至選手、真壁刀義選手が外で作ってきたファンを会場で「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」が魅了する。

そんな未来が僕には待っている気がしてならない。

偉業にこだわるワケ

“NO LIMIT”は新日本プロレスの歴史に名を刻んでいるタッグチームだ。「ロス・インゴブレナブレス・デ・ハポン」の内藤哲也選手と「バレットクラブ」高橋裕二郎選手の2人は2018年まで“偉業”を持っていた。

それは「IWGPタッグ」と「IWGPジュニアタッグ」のベルトを戴冠した世界で唯一のタッグチームだったのだ。

2018年に“ヤングバックス”の2人が「IWGPタッグ」のベルトを戴冠したことでこの“偉業”は「唯一」から「最初の」に変わってしまった。

もしかすると世界で自分(たち)だけが持つ偉業に改めて挑戦するために、今回の二冠王をぶち上げたのかもしれない。

 

2020年、春男との対峙

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最後に。内藤哲也選手が二冠王に輝いた場合、春までの試合を予想してみたいと思う。

大一番となるのが「THE NEW BEGINNING」。ここでは二冠戦で3位になった男がベルトに挑戦してくる可能性が高い。

ただし、あくまでも二冠戦は東京ドーム限定なので、どちらかのベルトしか懸けることはしないはずだ。

内藤哲也選手がここで「IWGPヘビー級ベルト」を防衛できれば、高橋ヒロム選手との旗揚げ記念日。

そして、春に戦う男は2015年に敗れたあの男1人しか思い浮かばない。混沌の荒武者。令和二年の天下取りだ。

ここまで予想してきたが、まずは明日のイッテンヨンでジェイ・ホワイト選手に勝つのが最初の絶対条件だ。

内藤哲也選手にとって絶対に負けられない2日間がはじまろうとしている。

 

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